野球、特にプロ野球ファンの私としては、『野球消滅』という本書のセンセーショナルなタイトルに目を奪われ、本書を読んでみる気になった。
筆者が危惧している野球消滅のシナリオは、『はじめに』と第一章によると、近年、プロ野球の観客動員数は右肩上がりで伸びており、かつてないほどの盛況を呈している→しかし、その実態は、ファンのリピーター化が進んでいるからであり、プロ野球ファンの実人数自体は減少しており、しかも、その高齢化が進んでいる→その一方で、小中学生の野球離れが進んでいる→野球を「する」が減少すると、プロ野球のレベルが落ちるだけでなく、「見る」も減少し、20~30年後には、プロ野球は産業として成り立たなくなる、ということのようだ。ただし、筆者はもう一つのシナリオとして、たとえ「する」が減少したとしても、エリート層は順調に育成されてプロ野球の競技レベルが維持される可能性があり、また、戦略的かつ効果的な手が打てれば、「カープ女子」のように女性ファンを増やしたり、野球離れした子どもを「見る」層に引き込むことができ、「見る」スポーツとして人気を維持していく道もあるとし、プロ野球の課題は「見る」の創出だともしている。
筆者は続く第二章では、小中学生の野球離れにはさまざまな原因があることを具体的に指摘し、第三章では、高校野球では多くの部員を抱え甲子園を独占する私学強豪校と、チームを組めないほどの部員数の減少に悩まされている公立校との二極化が今後さらに加速していくとし、日本高野連の問題点及び日本高野連への提言などを、第五章では、関係者が「学童野球こそ、日本野球界の最大の闇」と指摘し、筆者が取材して驚いたというその実態などを、それぞれ紹介している。
筆者は最終第六章で、もう一つの大きな論点である野球少年のケガの問題を取り上げている。ここで紹介されている多くのプロ野球選手も受診しに訪れるという整形外科医は、「いっぱい練習した子が潰れてプロまで競技人生が届いていません。せっかくの逸材が壊れて、野球をやれていないという現実をいっぱい見ています」と語っており、当該病院の検診では、小学生から高校生世代の38%で「野球肘」の障害が発見されるのだそうだ。
最近では、大船渡高校の佐々木投手を決勝戦で投げさせなかった監督の決断に対して、高校には批判が殺到し、ネット上でも賛否両論が飛び交っていたが、私には、「投げさせろ」と騒いで投げさせた結果、もし佐々木投手がケガをしても何の責任も取れない外野の人たちが、「甲子園出場監督」という自らの栄誉を捨ててまで、日本を背負って立つ逸材のケガを防止する英断を下した監督を批判する気持ちが全く理解できない。
この医師は、メジャーリーガーや近年では日本のプロ野球選手の供給源にもなっているドミニカ共和国を訪れて現場を見て回ったところ、ドミニカでは指導者たちは子どもたちを故障させないよう練習時間や投げすぎに細心の注意を払っており、肘のエコー検査を実施すると、日本の子どもたちとは大きな差があったとし、ドミニカと比較して日本の高校生の身長が伸びないのも、練習のしすぎで生長線が早く閉鎖してしまうからではないかとも言っている。
筆者は最後に、本書で取り上げたさまざまな問題の解決のために、現在のバラバラな日本の野球界が一つになることは未来永劫ないだろうとしつつ、一つにならなくても明るい未来を築いていくことはできるとし、この5年から10年の間でどこまで価値観のアップデートと私たち意志ある個人の自立ができるかで、野球界の未来は大きく変わるはずだとまとめている。
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野球消滅(新潮新書) Kindle版
いま、全国で急速に「野球少年」が消えている。理由は少子化だけではない。プロとアマが啀(いが)み合い、統一した意思の存在しない野球界の「構造問題」が、もはや無視できないほど大きくなってしまったからだ。このままいけば、三十年後にはプロ野球興行の存続すら危ぶまれるのだ。プロ野球から学童野球まで、ひたすら現場を歩き続けるノンフィクション作家が描いた日本野球界の「不都合な真実」。
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2019/8/9
- ファイルサイズ2821 KB
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
いま、全国で急速に「野球少年」が消えている。理由は少子化だけではない。プロとアマが啀み合い、統一した意思の存在しない野球界の「構造問題」が、もはや無視できないほど大きくなってしまったからだ。このままいけば、三十年後にはプロ野球興行の存続すら危ぶまれるのだ。プロ野球から学童野球まで、ひたすら現場を歩き続けるノンフィクション作家が描いた日本野球界の「不都合な真実」。 --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
著者について
中島大輔 1979年、埼玉県生まれ。上智大学卒。スポーツ・ノンフィクション作家。2005年よりセルティックの中村俊輔を4年間、スコットランド現地で密着取材。帰国後は取材対象を野球に移し、新聞・雑誌・ネット媒体に記事を執筆。著書『中南米野球はなぜ強いのか』で、第二十八回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。「NewsPicks」のスポーツ記事編集責任者も務めている。 --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中島/大輔
1979(昭和54)年、埼玉県生まれ。上智大学卒。スポーツ・ノンフィクション作家。著書『中南米野球はなぜ強いのか』で、第二十八回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。「NewsPicks」のスポーツ記事も担当している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
1979(昭和54)年、埼玉県生まれ。上智大学卒。スポーツ・ノンフィクション作家。著書『中南米野球はなぜ強いのか』で、第二十八回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。「NewsPicks」のスポーツ記事も担当している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B07VRZFFJR
- 出版社 : 新潮社 (2019/8/9)
- 発売日 : 2019/8/9
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 2821 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 164ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 218,253位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 1,100位新潮新書
- - 3,970位ノンフィクション (Kindleストア)
- - 45,315位ノンフィクション (本)
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カスタマーレビュー
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ベスト500レビュアー
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2019年9月5日に日本でレビュー済み
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本書の内容は多岐にわたっているが、2点に絞って感想を述べてみたい。
ひとつ目、子供の野球人口が減っていることが論点となっているが、少子化の影響で”分母”が減少しているのだから当然だ。年代人口で割った率で評価すべきだろう。であればそれほど減っているわけではない。いまは価値観が多様化して野球以外のスポーツその他に対しても関心が高まっているので、野球人口が減るのはやむを得ない。それで野球が消滅してしまうなら、それで仕方ないのではないか。そのなか注目すべきはシニア、ボーイズなどの硬式少年野球人口が急増していることである。それらの出身者は大阪桐蔭、履正社、横浜などの私立の強豪校に進む。これは第3章の高校野球の二極化に拍車をかけている。
ふたつ目、本書で感じた野球界の最大の問題は、組織が乱立し全体の統括機関が無いに等しいことである(高野連なんて一体何様なんですか?)。それに伴いプロとアマの関係がいまだギクシャクしていることも問題だ。プロ側(日本野球機構)は新規参入(新球団の参入、エクスパンジョン)を認めるべきだろう。そしてプロリーグは2部または3部制、それ以下アマチュアで各カテゴリー間で入れ替えを行う。こうすればプロとアマとの交流も生まれ垣根も低くなるだろう。そのためには日本サッカー協会の様に一つの協会がリーダーシップをもって、底辺からトップリーグまで管轄することが必要となるだろう。歴史的経緯からハードルはかなり高いだろうが、ぜひ行っていただきたい。
少子化その他で野球のみならずサッカー、ラグビーなど多人数団体競技は学校単位で行うのは難しい時代になって来た。これまで学校中心でやって来た日本のスポーツ選手育成システムを、例えば欧州の様に地域のクラブ組織が担うなど、根本から見直す時期にさしかかっているのではないだろうか?その観点からは、野球界はサッカー界とともに進んでいてトップクラスの選手の育成は今や学校ではなく、高校入学前まではリトル/シニア、ポニー/ボーイズなどの硬式野球クラブ(少年団)が担っている。しかし、問題は才能ある少年を潰してしまうそこの指導者とその育成方法ではないだろうか?
ひとつ目、子供の野球人口が減っていることが論点となっているが、少子化の影響で”分母”が減少しているのだから当然だ。年代人口で割った率で評価すべきだろう。であればそれほど減っているわけではない。いまは価値観が多様化して野球以外のスポーツその他に対しても関心が高まっているので、野球人口が減るのはやむを得ない。それで野球が消滅してしまうなら、それで仕方ないのではないか。そのなか注目すべきはシニア、ボーイズなどの硬式少年野球人口が急増していることである。それらの出身者は大阪桐蔭、履正社、横浜などの私立の強豪校に進む。これは第3章の高校野球の二極化に拍車をかけている。
ふたつ目、本書で感じた野球界の最大の問題は、組織が乱立し全体の統括機関が無いに等しいことである(高野連なんて一体何様なんですか?)。それに伴いプロとアマの関係がいまだギクシャクしていることも問題だ。プロ側(日本野球機構)は新規参入(新球団の参入、エクスパンジョン)を認めるべきだろう。そしてプロリーグは2部または3部制、それ以下アマチュアで各カテゴリー間で入れ替えを行う。こうすればプロとアマとの交流も生まれ垣根も低くなるだろう。そのためには日本サッカー協会の様に一つの協会がリーダーシップをもって、底辺からトップリーグまで管轄することが必要となるだろう。歴史的経緯からハードルはかなり高いだろうが、ぜひ行っていただきたい。
少子化その他で野球のみならずサッカー、ラグビーなど多人数団体競技は学校単位で行うのは難しい時代になって来た。これまで学校中心でやって来た日本のスポーツ選手育成システムを、例えば欧州の様に地域のクラブ組織が担うなど、根本から見直す時期にさしかかっているのではないだろうか?その観点からは、野球界はサッカー界とともに進んでいてトップクラスの選手の育成は今や学校ではなく、高校入学前まではリトル/シニア、ポニー/ボーイズなどの硬式野球クラブ(少年団)が担っている。しかし、問題は才能ある少年を潰してしまうそこの指導者とその育成方法ではないだろうか?
2019年8月16日に日本でレビュー済み
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中南米野球はなぜ強いのかも読んだか、本作家の作品は圧倒的取材力と根拠となるDATA、そして何よりも野球に対する愛が伝わってくるので、個人的に非常に好み。
自分も小学校から高校まで野球を続けた身としては「野球消滅」の理由が、非常に納得感のある内容でした。子供の野球離れには多くの理由があるが、特にコーチレベルは最も改善すべき課題だと思います。多くの親はスポーツを通して子供の成長を望む。コーチがそのサポートをできる状態であれば、親も喜んでお茶くみもするのではないでしょうか。
ぜひ子供に野球をやらしている、やらせようか悩んでいる親に読んでもらいたい一冊です。
自分も小学校から高校まで野球を続けた身としては「野球消滅」の理由が、非常に納得感のある内容でした。子供の野球離れには多くの理由があるが、特にコーチレベルは最も改善すべき課題だと思います。多くの親はスポーツを通して子供の成長を望む。コーチがそのサポートをできる状態であれば、親も喜んでお茶くみもするのではないでしょうか。
ぜひ子供に野球をやらしている、やらせようか悩んでいる親に読んでもらいたい一冊です。
2019年10月30日に日本でレビュー済み
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プロ野球を支えるアマチュア野球の問題を解りやすく解説している。スポーツの多様性と経済的負担で野球離れが進んでいる。それが、そのまま野球をプレーする子供達の減少にもつながり、日本野球のレベル低下にもつながる。組織の成立がばらばらで、野球界をまとめるリーダーも存在しない。組織だけに改善を求めるだけではなく、ファン個人の声も必要と著者は示す。本書を読んでいると野球というスポーツは、未来にも存在できるか疑問に思う。野球人気と言われるが、ファンの高齢化を野球好きな読者の一人として肌身に感じている。
2019年10月12日に日本でレビュー済み
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野球経験者でもある私としては、「野球消滅」はあまりにもショッキングなタイトルであった。
私が小学生の頃に所属していたチームも数年前に別のチームに統合され、現在住む地域においても小学生が野球をする姿がほとんど見ることが無くなっていたので、肌感覚として野球人口が減少していることはもちろん分かっていたのだが、本書を読んでその減少スピードに正直驚き、本気で将来の野球界の存続に対し危機感を覚えた。
非常に緻密な取材をしていることが垣間見え、その取材から得られたデータをもとに野球離れを進行させる様々な要因を浮き彫りにし、提言へとつなげているため説得力があり、また単なるNPB批判や高野連批判というわけでもなくおもしろい。
とりわけ印象に残ったのは、多くのプロ野球選手も受診しに訪れるという整形外科医の話。
「大まかな視野で見れば、いっぱい練習した子が潰れてプロまで競技人生が届いていません。せっかくの逸材が壊れて、野球をやれていないという現実をこちらはいっぱい見ています。この子たちをどう救うかというところですよね」と語っている。ケガ人の多いチームは総じて練習時間が長いとのこと。特に痛めやすいのがいわゆる「野球肘」で身体ができあがる小さいころに一度痛めてしまうと、その後も再発しやすくなってしまうという。
最近では、大船渡高校の佐々木朗希投手が決勝戦での登板を回避してチームが負け、監督の決断について賛否両論があった。張本勲氏はテレビ番組で、「絶対、投げさすべきなんですよ。楽させちゃダメですよ、スポーツ選手は」などとコメントしていたが、私は監督の英断を尊重する。この医師は、ドミニカ共和国を訪れて現場を回ったところ、日本では甲子園を目指すのに対し、ドミニカではメジャーを目指し、子供たちを故障させないように練習時間や、投球数・投球強度に最新の注意をかけている。その結果、両国の肘の故障率の差がはっきりとデータで出ているのである。張本氏にはぜひ読んでいただきたい。
張本氏だけでなく、筆者が「旧態依然の野球界の未来を変えられるのは、意志ある個人しかいない」というように、野球界の将来を思う全ての方に読んでほしいと思った一冊である。
私が小学生の頃に所属していたチームも数年前に別のチームに統合され、現在住む地域においても小学生が野球をする姿がほとんど見ることが無くなっていたので、肌感覚として野球人口が減少していることはもちろん分かっていたのだが、本書を読んでその減少スピードに正直驚き、本気で将来の野球界の存続に対し危機感を覚えた。
非常に緻密な取材をしていることが垣間見え、その取材から得られたデータをもとに野球離れを進行させる様々な要因を浮き彫りにし、提言へとつなげているため説得力があり、また単なるNPB批判や高野連批判というわけでもなくおもしろい。
とりわけ印象に残ったのは、多くのプロ野球選手も受診しに訪れるという整形外科医の話。
「大まかな視野で見れば、いっぱい練習した子が潰れてプロまで競技人生が届いていません。せっかくの逸材が壊れて、野球をやれていないという現実をこちらはいっぱい見ています。この子たちをどう救うかというところですよね」と語っている。ケガ人の多いチームは総じて練習時間が長いとのこと。特に痛めやすいのがいわゆる「野球肘」で身体ができあがる小さいころに一度痛めてしまうと、その後も再発しやすくなってしまうという。
最近では、大船渡高校の佐々木朗希投手が決勝戦での登板を回避してチームが負け、監督の決断について賛否両論があった。張本勲氏はテレビ番組で、「絶対、投げさすべきなんですよ。楽させちゃダメですよ、スポーツ選手は」などとコメントしていたが、私は監督の英断を尊重する。この医師は、ドミニカ共和国を訪れて現場を回ったところ、日本では甲子園を目指すのに対し、ドミニカではメジャーを目指し、子供たちを故障させないように練習時間や、投球数・投球強度に最新の注意をかけている。その結果、両国の肘の故障率の差がはっきりとデータで出ているのである。張本氏にはぜひ読んでいただきたい。
張本氏だけでなく、筆者が「旧態依然の野球界の未来を変えられるのは、意志ある個人しかいない」というように、野球界の将来を思う全ての方に読んでほしいと思った一冊である。
2019年8月21日に日本でレビュー済み
競技人口と観戦人口をごっちゃにして論述しているが、例えば大相撲が極めて特徴的で、観戦している人はほぼ競技者ではない。
プロ野球を見ている女性客の殆ども野球未経験者であろう。つまり競技人口が減っているからプロ野球は消滅する、は極端な論理。
もし競技人口が多いスポーツが観戦人口として人気なのであればJリーグやBリーグ、そして陸上などはプロ野球以上の観戦人気を誇っているだろう。
野球競技者減少を食い止めないといけないのは同意。ただし人口形態的に多人数競技はこれからも減少するのは止められない。中学生サッカー人口は昨年度、中学野球以上に減少した。多人数競技は今後も地方を中心に選ばれにくい状態は加速する。
プロ野球を見ている女性客の殆ども野球未経験者であろう。つまり競技人口が減っているからプロ野球は消滅する、は極端な論理。
もし競技人口が多いスポーツが観戦人口として人気なのであればJリーグやBリーグ、そして陸上などはプロ野球以上の観戦人気を誇っているだろう。
野球競技者減少を食い止めないといけないのは同意。ただし人口形態的に多人数競技はこれからも減少するのは止められない。中学生サッカー人口は昨年度、中学野球以上に減少した。多人数競技は今後も地方を中心に選ばれにくい状態は加速する。
ベスト500レビュアーVINEメンバー
本書は、日本野球の現状を危機感をもって、さまざまな角度から記述した本です。
本書にはいろいろなことが書かれていますが、著者の危機感は、主に次の点と思います。
(a) 野球の競技人口は、他の人気スポーツに比べて減少幅が大きい。多くの少年が気軽にプレイすることがなくなって、野球チームで熱心に取り組む人しか野球をやらなくなっている。
(b) 観戦者の面でも、コアなファンが繰り返し球場に行っているが、それ以外の人は野球を見なくなっている。テレビのプロ野球中継やプロ野球ニュースがなくなり、見る機会を失うことで、さらに観戦人口が減る悪循環に陥りつつある。
(c) 人気の高い高校野球であるが、甲子園常連の強豪私学と部員確保さえ困難な公立高校に二極分化しつつある。
(d) 学童野球、中学、高校、大学、社会人、プロは、それぞれバラバラになっており、相互の壁が厚い。統一感のある、有効な手立てを構想し実行することが困難な体制になっている。
(e) 少年期のプレーヤーは、まだ体が十分に出来上がっていない時期なのに、練習量や試合数の多さ、指導者の無理解から体を酷使してしまい、有望な才能を持つプレーヤーがつぶれてしまっている。
それぞれ、しっかりと記述されており、なかなか読みごたえのあるレポートになっています。
歴史のある日本野球ですが、その反面、古い体質を引きずり、問題点も数々あることが本書を読むとよくわかり、興味深く読ませていただきました。
ただ、1冊を読み終えてみると、多面的なレポートである反面、「だからどうすればいいの?」という感じもする本です。著者の野球に対する愛が伝わってくる良書ではあるものの、その点がやや残念な本です。
本書にはいろいろなことが書かれていますが、著者の危機感は、主に次の点と思います。
(a) 野球の競技人口は、他の人気スポーツに比べて減少幅が大きい。多くの少年が気軽にプレイすることがなくなって、野球チームで熱心に取り組む人しか野球をやらなくなっている。
(b) 観戦者の面でも、コアなファンが繰り返し球場に行っているが、それ以外の人は野球を見なくなっている。テレビのプロ野球中継やプロ野球ニュースがなくなり、見る機会を失うことで、さらに観戦人口が減る悪循環に陥りつつある。
(c) 人気の高い高校野球であるが、甲子園常連の強豪私学と部員確保さえ困難な公立高校に二極分化しつつある。
(d) 学童野球、中学、高校、大学、社会人、プロは、それぞれバラバラになっており、相互の壁が厚い。統一感のある、有効な手立てを構想し実行することが困難な体制になっている。
(e) 少年期のプレーヤーは、まだ体が十分に出来上がっていない時期なのに、練習量や試合数の多さ、指導者の無理解から体を酷使してしまい、有望な才能を持つプレーヤーがつぶれてしまっている。
それぞれ、しっかりと記述されており、なかなか読みごたえのあるレポートになっています。
歴史のある日本野球ですが、その反面、古い体質を引きずり、問題点も数々あることが本書を読むとよくわかり、興味深く読ませていただきました。
ただ、1冊を読み終えてみると、多面的なレポートである反面、「だからどうすればいいの?」という感じもする本です。著者の野球に対する愛が伝わってくる良書ではあるものの、その点がやや残念な本です。


