私はエッセイや紀行文が大好きだ。何にも考えずに頭の中を空っぽにして読めるからだ。フィクション好きの読者からすれば、全くの日記形式で、賛否両輪あると思うが。純文学の作家が書く野球紀行は流石に質が違う。
野球好きには溜らない一冊。何度読み返しても、飽きない新鮮さがある。フィクションだと、どんな大作も傑作も再読する気に中々なれないが、これこそがエッセイや紀行文の最大に魅力であり、武器なのだ。
人工芝では味わえない風情が天然芝にはあり、スタジアムにはない魅力が地方球場にはあるのと同じだろう。
それに加え、奥田風毒舌が加わるから、益々読み入ってしまう。だから、何時でも何処でもどんな気分の時でも、ストレスなく読める。
元々、旅行が嫌いな筈の奥田氏の相矛盾する逆説的な筆致が、大きな魅力となる。それ故、その鮮度が全く落ちない。皮肉あり、幻想あり、揶揄ありと奥田氏の全てが詰まってる一冊。
でも、今年の中日は弱すぎるな。奥田サン、血圧大丈夫かな。
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野球の国 (光文社文庫) 文庫 – 2005/3/10
- 本の長さ244ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2005/3/10
- ISBN-104334738419
- ISBN-13978-4334738419
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「一人旅は思いがけず楽しかった。/アローンだがロンリーではなかった。一人でどこにでも行けた」この小説家に必要なもの、それは―野球場、映画館、マッサージ、うどん、ラーメン、ビール、編集者、CPカンパニーの服…そして旅。沖縄へ、四国へ、台湾へ。地方球場を訪ね、ファームの試合や消化試合を巡るトホホでワンダフルな一人旅。珠玉の紀行エッセイ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
奥田/英朗
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家を経て、’97年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で第4回大藪春彦賞を受賞。’04年『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家を経て、’97年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で第4回大藪春彦賞を受賞。’04年『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2005/3/10)
- 発売日 : 2005/3/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 244ページ
- ISBN-10 : 4334738419
- ISBN-13 : 978-4334738419
- Amazon 売れ筋ランキング: - 655,750位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 1,372位日本文学(日記・書簡)
- - 3,329位紀行文・旅行記
- - 3,837位光文社文庫
- カスタマーレビュー:
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著者について
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1959年、岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て作家活動に入る。2002年『邪魔』で大藪春彦賞、04年『空中ブランコ』で直木賞、07年『家日和』で柴田錬三郎賞、09年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 無理 (ISBN-13: 978-4163285801 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.1
星5つ中の4.1
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プロ野球公式戦以外を主に全国5か所と台湾を巡る旅。野球の話もさることながら、その土地の食べ物、人情などにも触れ大変面白かった。一般文学通算2654作品目の感想。2022/06/21 16:15
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は野球に関する小説ではありません。また、著者はどちらかというと野球に精通しているわけではありません。では何が本書に書かれているかというと、著者が地方の野球場を視察しがてら練習を見たり試合を見たりの道中におけるホテルの雰囲気とか食事のおいしさとか、映画の内容だったりマッサージの良さ等をダラダラと書いています。著者なりのセンスで読みやすく面白く書いてはいますが、小説家が自分の日記を出版してお金を稼いでる感じがすごくしました。人の日記を読むのに500円を出すのって何となくもったいないかな?ということで星は2つです。
2022年6月21日に日本でレビュー済み
一般文学通算2654作品目の感想。2022/06/21 16:15
プロ野球公式戦以外を主に全国5か所と台湾を巡る旅。野球の話もさることながら、その土地の食べ物、人情などにも触れ大変面白かった。
一般文学通算2654作品目の感想。2022/06/21 16:15
一般文学通算2654作品目の感想。2022/06/21 16:15

5つ星のうち3.0
プロ野球の裏側が見える
ユーザー名: 魑魅魍魎、日付: 2022年6月21日
プロ野球公式戦以外を主に全国5か所と台湾を巡る旅。野球の話もさることながら、その土地の食べ物、人情などにも触れ大変面白かった。ユーザー名: 魑魅魍魎、日付: 2022年6月21日
一般文学通算2654作品目の感想。2022/06/21 16:15
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2007年2月6日に日本でレビュー済み
中日ファンという同作家がストレスからくる睡眠不足と肩こりなどに悩まされている中,
ふと思い立った沖縄キャンプ訪問から始まる全国野球場巡り行脚&ご当地旨い物巡り&
愚痴からなる6編からなる紀行エッセイ集。
同作家のファンである私として一番衝撃!?だったのは
『今私は失敗作を徹夜仕事で終わらせようとしている小説家・・・二日ほど前から
わかっていたのである。これは面白くなりそうもない,と。しかし,書き換える
時間がないので突き進むしかない・・・』
というくだりからなるところであった。(東北編より)人なので,大なり小なり仕事に
関してはあると思う・・・みんな同じ人間なんだなぁ。と改めて感じたのである。
内容は2002年原ジャイアンツが優勝したシーズンをキャンプから始まり,台湾初の
公式戦,2軍戦,マスターズリーグと様々な話題を盛り込み,少し前の話であるが,
その頃を思い出しつつ,十分楽しめる話であった。
ふと思い立った沖縄キャンプ訪問から始まる全国野球場巡り行脚&ご当地旨い物巡り&
愚痴からなる6編からなる紀行エッセイ集。
同作家のファンである私として一番衝撃!?だったのは
『今私は失敗作を徹夜仕事で終わらせようとしている小説家・・・二日ほど前から
わかっていたのである。これは面白くなりそうもない,と。しかし,書き換える
時間がないので突き進むしかない・・・』
というくだりからなるところであった。(東北編より)人なので,大なり小なり仕事に
関してはあると思う・・・みんな同じ人間なんだなぁ。と改めて感じたのである。
内容は2002年原ジャイアンツが優勝したシーズンをキャンプから始まり,台湾初の
公式戦,2軍戦,マスターズリーグと様々な話題を盛り込み,少し前の話であるが,
その頃を思い出しつつ,十分楽しめる話であった。