原作WEB小説読者（ノベライズ未購入）です。
なろう作品のコミカライズは漫画家さんによって正直な所かなり差が激しいのですが、今作は「かなり良い」評価を付けても良いと思えます。
イラストの描き込みに手抜きを感じられず、背景もしっかり描かれており「顔漫画」ではありません。美姫とされている主人公・エレミヤも表紙から分かる通り美姫らしく鮮やかに描かれています。
今後のストーリーを知っている身としては後に出てくるあのキャラもこのキャラも楽しみだな〜と思わずにはいられません。
また読んでいく中で読みにくい、妙に突っかかるページがあるな…と感じるシーンはありませんでした。コマ割がきちんとされているんだと思います。ストーリー運びが上手いです。
原作を知らない方への説明として、内容を軽くお話するなら他国へ嫁いだ主人公の姫君が愛人に構うあまり自国を潰さんとする夫（皇帝）に振り回されながらも国を乗っ取り姉である自分の国の女王へ献上するべく奮闘するストーリーです。
どの話でも「竜族」の浪漫は「番」ですが、この作品では仇となって立ちふさがります。
ストーリーから分かる通り夫と主人公に愛はありません。ましてや夫は竜族で「運命の番」に出会っています。番がいながら主人公を娶るのですが本人は嫌々で番の我儘を全て聞き入れて主人公に対して嫌悪感しかありません。
だからこそ主人公が妃になったにも関わらず国を乗っ取り姉へ献上しようと動くのも心置きなく応援出来ます。いいぞもっとやれ。
愛や恋といった感情より国や民、部下を思う貴族・王族らしい主人公が良いです。
1巻はそんな主人公の考えと愚王と番の行いに衝撃を受け動き始めたばかりの話。なのでこの巻だけで読むならスローペースだと感じるかと。
原作小説はかなり先まで進んでいますがこのペースを考えると漫画はゆっくりじっくり進むのでしばらくは愚王と番の行いに苛々するかもしれません。初期は主人公があまり報われていないので。
ただ進むと彼らにはスカッとする結末が待っているのでゆっくり待つばかりです。
どうしても苛々して気になる方は先に原作を読んでからの方が良いと思います。笑
のちほど恋愛描写は入ってきますが、かなり先なのでガッツリ恋愛関係が欲しい方には不向きかとは思います。しばらくは主人公の国乗っ取りストーリーです。
コミックはWEB掲載しているのでストーリーの進み具合や絵柄についてはそちらを確認してみるのもいかがでしょう。
また「なろう系」はほとんど書下ろしが小説で漫画はないのですが、こちらはちょっとした短編漫画が描き下ろしてありました。
小説も良いですが漫画が良くて購入したので入っていて凄く嬉しかったです。
次巻も購入予定です。
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