進化論に詳しい訳ではありませんが、
進化論は種としての進化を扱うはずです。
道徳的行動をとる種が種としては選択されたのでは?、という進化論的な仮説は成り立つとは思いますし、なので、人間に種保存に適した道徳的行動をとってしまう傾向がある、との仮定を認めるとしても、ある個人にとって道徳で行動が個人の利益になる、は別の問題のはずです。違いを指摘しているパートもありますが、両者を混同している風な主張も見られます。
この分野全体なのかもしれませんが、理系風を気取った擬似科学とも感じてしまいました。
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進化倫理学入門 (光文社新書) 新書 – 2009/2/17
- Kindle版 (電子書籍)
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「嘘をついてはいけない」などの道徳の根拠は何か?
「正しい社会のあり方」という正義の基礎は、何に求められるのか?
こうした問題は古くから議論され続けているが、決着がついていない。
従来の倫理学や法哲学で議論が錯綜しているこの難題に対して、進化倫理学は「人間行動進化学」という科学的領域の知見を活用しながら、ユニークな視点で切り込んでいく。
注目の新しい学問分野を解説した、初めての入門書。
「正しい社会のあり方」という正義の基礎は、何に求められるのか?
こうした問題は古くから議論され続けているが、決着がついていない。
従来の倫理学や法哲学で議論が錯綜しているこの難題に対して、進化倫理学は「人間行動進化学」という科学的領域の知見を活用しながら、ユニークな視点で切り込んでいく。
注目の新しい学問分野を解説した、初めての入門書。
- ISBN-104334034934
- ISBN-13978-4334034931
- 出版社光文社
- 発売日2009/2/17
- 言語日本語
- 本の長さ208ページ
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商品の説明
出版社からのコメント
これが新しいスタンダードだ!
文系/理系の枠を超えた新理論
倫理学や法哲学で議論が錯綜している問題に、「人間行動進化学」という角度から光を当てる。
内容(「BOOK」データベースより)
「嘘をついてはいけない」などの道徳の根拠は何か?「正しい社会のあり方」という正義の基礎は、何に求められるのか?こうした問題は古くから議論され続けているが、決着がついていない。従来の倫理学や法哲学で議論が錯綜するこの難題に対して、進化倫理学は「人間行動進化学」という科学的領域の知見を活用しながら、ユニークな視点で切り込んでいく。注目の新しい学問分野を解説した、初めての入門書。
抜粋
偽装や捏造が頻発し、社会の荒廃が指摘されることから分かるように、昨今では、道徳や善悪の意義が見失われつつある。そうした中で、「嘘をついてはいけない」「人の物を盗ってはいけない」ことの根拠をはっきり示し、道徳的・社会的な規範がどういう意味を持っているか、われわれにとってそれがいかに大事かを再確認するのが、進化倫理学を通じてここで「道徳の根拠」を論じる筆者の意図である。それと同時に、今まであまり科学的な検討対象にされてこなかったこの種の問題に対して、人間行動進化学という科学的領域から有用な考察ができることを示すのも本書の重要なねらいになっている。(「序章」より)
著者について
内藤淳(ないとう あつし)
一九六八年茨城県生まれ。大阪大学人間科学部・法学部卒業、同大学院法学研究科博士前期課程修了。国際交流基金職員を経て、一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。現在、一橋大・慶應大「戦略的大学連携支援事業」一橋大学研究員、亜細亜大学非常勤講師。法哲学専攻。進化や遺伝子など生物学的な観点から人間を捉えながら、法のあり方、社会規範の基礎などについて分野の枠にとらわれない研究を行っている。著書に『自然主義の人権論』(勁草書房)、『法と身体』(共著、第1章「進化生物学と法」執筆、国際書院)。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
内藤/淳
1968年茨城県生まれ。大阪大学人間科学部・法学部卒業、同大学院法学研究科博士前期課程修了。国際交流基金職員を経て、一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。現在、一橋大・慶應大「戦略的大学連携支援事業」一橋大学研究員、亜細亜大学非常勤講師。法哲学専攻。進化や遺伝子など生物学的な観点から人間を捉えながら、法のあり方、社会規範の基礎などについて分野の枠にとらわれない研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1968年茨城県生まれ。大阪大学人間科学部・法学部卒業、同大学院法学研究科博士前期課程修了。国際交流基金職員を経て、一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。現在、一橋大・慶應大「戦略的大学連携支援事業」一橋大学研究員、亜細亜大学非常勤講師。法哲学専攻。進化や遺伝子など生物学的な観点から人間を捉えながら、法のあり方、社会規範の基礎などについて分野の枠にとらわれない研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2009年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
平易な文体で大変読みやすい。
本書は序章、終章のほか1〜5章の全7章からなるが、1〜5章には各章のテーマに沿った例題が挙げられている。
初学者にはとっつきやすい本だろう。その点で評価は高い。
しかし、いくら新書とはいえ本書の学問的なレベルは低いと言わざるを得ない。
他のレビューにも見られるが、1〜4章が事実を基にした推論(利他行為は短期・長期的な自己の利益として説明できるとする主張)であるのに対し、5章以下は「どのような社会が良い社会・正しい社会か」という著者の希望であって、進化論を持ち出した意味が無いように思えた。
また全体を通し道徳や規範、権利といったものは個人の利益から出発した判断基準だとされているが、各事例に対しての説明がややこじつけ的だし、何より個人の判断基準がどのようなプロセスで社会的な基準となったのかの説明・考察が全くなされていない。
この点で☆を3つ引いた。
ただ、読み物としてはなかなか面白いので、読んで損したとは思わない。
本書は序章、終章のほか1〜5章の全7章からなるが、1〜5章には各章のテーマに沿った例題が挙げられている。
初学者にはとっつきやすい本だろう。その点で評価は高い。
しかし、いくら新書とはいえ本書の学問的なレベルは低いと言わざるを得ない。
他のレビューにも見られるが、1〜4章が事実を基にした推論(利他行為は短期・長期的な自己の利益として説明できるとする主張)であるのに対し、5章以下は「どのような社会が良い社会・正しい社会か」という著者の希望であって、進化論を持ち出した意味が無いように思えた。
また全体を通し道徳や規範、権利といったものは個人の利益から出発した判断基準だとされているが、各事例に対しての説明がややこじつけ的だし、何より個人の判断基準がどのようなプロセスで社会的な基準となったのかの説明・考察が全くなされていない。
この点で☆を3つ引いた。
ただ、読み物としてはなかなか面白いので、読んで損したとは思わない。
2013年3月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
倫理や道徳というと、私たちには、利己心を持ち込んではいけない世界と感じられますが、この本からは、人間は利己心で動く生き物で、利己心こそが私たちに良い生き方をもたらすという見方を教えられました。読み始めた当初には幾分の嫌悪感を感じましたが、読み進めるうちに著者の考え方とその意義が理解できるようになりました。それでも、3.11で自分の身を犠牲にして他人を救おうとした人々の行為までが、利己心から発しているとは思えません。
2021年1月18日に日本でレビュー済み
自分の遺伝子を残すことが利益だと定義しているけど、本当にそうなの?だって生涯未婚率が25%超えそうで出生率が1.42なんだよ。もちろん子育てに労力や金がかかり好きなことができなくなるからと言い訳が書いてあるけど、その程度で子孫を残したくなくなるなら倫理の原理として弱すぎるよ。
僕にはお父さんお母さんがいる、そのまたお父さんお母さんがいる…って過去をさかのぼるとみんな子孫を残していたと錯覚するけど、いつの時代にも子孫を残さない人は一定数いる。その人たちの生が無意味っていうわけでもないし、子孫を残さない人を考慮に入れない原理は倫理的にどうなのかなと思います。
この本は穏当な道徳観しか導かず価値観を揺さぶられることはなかった。別に進化にもとづいた倫理学の必要性を感じなかった。
僕にはお父さんお母さんがいる、そのまたお父さんお母さんがいる…って過去をさかのぼるとみんな子孫を残していたと錯覚するけど、いつの時代にも子孫を残さない人は一定数いる。その人たちの生が無意味っていうわけでもないし、子孫を残さない人を考慮に入れない原理は倫理的にどうなのかなと思います。
この本は穏当な道徳観しか導かず価値観を揺さぶられることはなかった。別に進化にもとづいた倫理学の必要性を感じなかった。
2009年2月23日に日本でレビュー済み
前半の半分で自然選択に基づく進化、血縁選択、直接・間接互恵性など人の心や、善悪の感性、道徳心を形作った進化の理論を概説する。後半では一般的に自然主義的誤謬と呼ばれる「である」から「べきである」を引き出せるかどうかを論じる。
前半部ではよくある誤解や不理解にもとづく批判(愛情があるから子育てするのであって繁殖成功のためではない、とか、人は繁殖成功することだけを考えているのではない、とか、道徳観は文化の影響を受けるのだから生得的ではあり得ない、など)を意識した記述になっている。血縁選択や互恵性の説明としてはよくまとまっていると思われる。
後半は微妙だ。人の道徳観が進化理論と整合性があるとしても、そこからどう振舞うべきかを引き出せるのか、十分な説明になっていない。単に現状追認と功利主義の説明になっている。
また進化理論から引き出される予測は、個人は相対的な(繁殖)成功を求めるだろうということだ。従って他者よりも相対的に多くの利益を求めようとするだろう。これが人が対立する原因だ。けど利害対立という倫理・道徳の核心的なトピックに一切触れていない。ついでにいえば著者があげるのは逸話的な例ばかりで、実験心理学の研究などを一切提示していないのもグダグダ感につながってしまっている。最後に参考文献が結構多めに掲載されているのは有益。
前半部ではよくある誤解や不理解にもとづく批判(愛情があるから子育てするのであって繁殖成功のためではない、とか、人は繁殖成功することだけを考えているのではない、とか、道徳観は文化の影響を受けるのだから生得的ではあり得ない、など)を意識した記述になっている。血縁選択や互恵性の説明としてはよくまとまっていると思われる。
後半は微妙だ。人の道徳観が進化理論と整合性があるとしても、そこからどう振舞うべきかを引き出せるのか、十分な説明になっていない。単に現状追認と功利主義の説明になっている。
また進化理論から引き出される予測は、個人は相対的な(繁殖)成功を求めるだろうということだ。従って他者よりも相対的に多くの利益を求めようとするだろう。これが人が対立する原因だ。けど利害対立という倫理・道徳の核心的なトピックに一切触れていない。ついでにいえば著者があげるのは逸話的な例ばかりで、実験心理学の研究などを一切提示していないのもグダグダ感につながってしまっている。最後に参考文献が結構多めに掲載されているのは有益。
2009年7月24日に日本でレビュー済み
人間は自分の利益のために行動する。いや、生命はすべてそうなのだけれども。道徳でさえ、結局は自分の利益のために守り、尊重される。それがこの本で著者が読者に伝えたかったことだと思う。
所々で不十分・または適切とは思えない説明があります。たとえば、浮気は目先の利益、とありますが、本来は自分の遺伝子を残そうとする行動であるので、長期的利益とも考えられます(この本の中では長期的利益は道徳を意味するようですが)。また、道徳や利他行動は直接利益を得ようとする感情によって行うものではなく、進化してゆく過程で独立して発生したものと考えられるので、長期的「利益」と考えるのはちょっと感覚が違うと感じられると思います。結局利益であるのは間違いないのですが・・・。
著者は文系あるため、理系の人々が考える進化倫理学とは、少々違うようですね。他の人のレビューを読むと、そう思いました。そして、人間の進化倫理学が、まだ発展途上であると考えるのが無難なところでしょう。
所々で不十分・または適切とは思えない説明があります。たとえば、浮気は目先の利益、とありますが、本来は自分の遺伝子を残そうとする行動であるので、長期的利益とも考えられます(この本の中では長期的利益は道徳を意味するようですが)。また、道徳や利他行動は直接利益を得ようとする感情によって行うものではなく、進化してゆく過程で独立して発生したものと考えられるので、長期的「利益」と考えるのはちょっと感覚が違うと感じられると思います。結局利益であるのは間違いないのですが・・・。
著者は文系あるため、理系の人々が考える進化倫理学とは、少々違うようですね。他の人のレビューを読むと、そう思いました。そして、人間の進化倫理学が、まだ発展途上であると考えるのが無難なところでしょう。