概要はほぼタイトルで言い尽くされておりますがまぁ。
幾らか補足させていただくと、二人が昔一緒に過ごした土地というのがかなりの田舎で、信号機がその地域全体で一つくらいしかなかったり、学校で同学年の子供がいないせいで球技などのチームスポーツの経験が皆無だったり、携帯の電波が一番状態のいい場所でもアンテナ一本しか立たなかったり、子供の頃から畑の手伝いとかを当たり前のようにさせられるので主人公が野菜の育て方についてやたら精通していたりと。
そんな田舎から両親の都合で急遽都市部(一応作者様のイメージでは東京とのこと)へ引っ越してくる事になった主人公兄妹。新しい高校への転校初日に主人公の隣の席に座っていたのは子供の頃ひたすら一緒に遊び倒した幼馴染と同姓同名の、でも記憶の中の〝彼〟とは似ても似つかない清楚系美少女で──
(中略)
実はその〝彼女〟の母親は有名な××で、ある理由で彼女の家にはほとんど寄り付かない状態で彼女はいつも一人ぼっちの真っ暗な家に帰り、食事も冷凍食品やコンビニ弁当などで済ませる生活を送っており、それを見るに見かねた主人公が、今度からウチにご飯食べに来ればいいよ、と言い出し…(なお、主人公は田舎で大人たちの酒盛りのつまみなどを作らさせられていたのでかなりのレベルで料理が出来る)。
果たしてそんな〝彼女〟が主人公に抱く特別なキモチとは?また主人公が〝彼女〟と接する時に時々感じてしまう胸の奥のチリチリするくすぐったい感覚とは──
あえて、歯に衣を着せずに申させていただくと、設定自体は最近のラブコメ系ラノベにありがちな設定を集めた感じ、で特筆すべきほどのものはない、と思います。
ただ、作者様もあとがきで書いておられますが、作者様が作品の至る所に散りばめられた作者様の〝好き〟がとてもキラキラ輝く作品とはなっております。
特に田舎の生活や日常の描写、野菜などの農作物に纏わる描写、また、主人公による料理の描写などがとても生き生きと描かれていてそういった作者様の〝好き〟を見つけ出しては掘り起こして味わう作品、とでも申しましょうか…。
そんな感じの小品になっておりますが、一応作内でヒロイン候補らしき人物が他に二名ほど現れていて、二巻三巻と続く予定なのかな?とは思われます。とりあえず一巻段階では二人の幼馴染の関係はまだかなり特別な友達レベル、で恋愛的なあれこれはそこまでではないのですが、この先色んな恋敵たちが絡んできてその関係に変化が?
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。
