日本が軍事国家になる事への警鐘を鳴らしていると言われていますが、むしろ無責任で利己的な市民への批判の書であると思います。
クーデターの方は、ある意味(ものすごく)都合良く進んで行くのに対し、反対勢力はやる事なす事が裏目に出てしまい、市民の支持を得られず捕らえられ失望します。そして市民は口では「戦争反対」とか「戦争の恐ろしさを知っているのか」と言いながら、軍事国家への道を反対するどころか、取り入る事で自分の利益を確保しようとする有様です。日本が軍事国家になるより、そんな無責任で利己的な市民の方がよほど危険です。
軍靴の響き (ノン・ポシェット) (日本語) 文庫 – 1993/9/1
半村 良
(著)
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本の長さ284ページ
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言語日本語
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出版社祥伝社
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発売日1993/9/1
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ISBN-104396323360
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ISBN-13978-4396323363
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
その朝、人妻美子との情事のベッドで目覚めた広告マン室井はニュースに驚愕した。わが国のタンカー撃沈さる。インドネシア海域でゲリラが奇襲―。船長は美子の夫だった。専守防衛を名目に自衛隊は出動を強行、ついに戦後初の海外出兵の道は拓かれた。それが引き金だった。国防省設置、徴兵制復活…、日本は〈いつか来た道〉を一直線に驀進しはじめた。
登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (1993/9/1)
- 発売日 : 1993/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 284ページ
- ISBN-10 : 4396323360
- ISBN-13 : 978-4396323363
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Amazon 売れ筋ランキング:
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- カスタマーレビュー:
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2014年8月13日に日本でレビュー済み
半村良という作家にも、この作品にも随分前から興味があったのに、なんとなく読む機会を逸していたのですが、図書館でたまたま見かけたのでよっしゃとばかりに借りてきて読んでみました。
自衛隊が軍隊へと変貌し、徴兵制が復活し、国民が皆開戦を歓迎する・・・という恐ろしい様が、色々な立場の人物の視点で描かれて、じんわりとした恐怖はじきに背筋も凍る怖さに変わっていきます。まあ先の大戦を深く理解・咀嚼している人にとっては、別段驚くほどのストーリー展開ではないのかもしれませんが、異常気象の連続など、たまたまかもしれませんが全てが昨今の日本の有り様に酷似しているところが怖かったです。
今から40年も前にこのような物語を発表していた氏は、ノストラダムスではないけれど、なにやら予言者のように思えて来ました。
自衛隊が軍隊へと変貌し、徴兵制が復活し、国民が皆開戦を歓迎する・・・という恐ろしい様が、色々な立場の人物の視点で描かれて、じんわりとした恐怖はじきに背筋も凍る怖さに変わっていきます。まあ先の大戦を深く理解・咀嚼している人にとっては、別段驚くほどのストーリー展開ではないのかもしれませんが、異常気象の連続など、たまたまかもしれませんが全てが昨今の日本の有り様に酷似しているところが怖かったです。
今から40年も前にこのような物語を発表していた氏は、ノストラダムスではないけれど、なにやら予言者のように思えて来ました。