※全8巻分のレビューです。
この作品のバトルテーマであるギャンブルは、テーマパークを模した形態で
設定されているため、ストーリーやリアリティーに縛られない自由で荒唐無稽なギャンブル
シチュエーションを可能としています。
そこから生み出される多彩な勝負・謎解きの面白さ。
難攻不落と思われる課題を、主人公が鮮やかに攻略していく爽快感。
さらに個々の勝負と大局的な流れが巧みに絡み合い、最後まで目を離せない構成になって
います。
主人公(宇海零/17歳)も良いですね。
頭脳明晰、冷静沈着。かつ、感情豊かで心はあたたかい。
容姿も端麗。黒目がちの瞳、長い睫、キリッとした眉、シュッとした鼻、ツヤツヤの髪は
美形の記号です。たとえ独特の作画ロジックで描かれていたとしても!(笑)
責任感・正義感に溢れ、理性に裏打ちされた判断力・行動力があり、友情に厚く、非道が
まかり通る無法地帯同然のパーク内にあっても、人道に背くことはしない。
仲間が失敗したときは庇い、メソメソしているときには励まし、友人に裏切られたときで
さえ、腹は立てても責めずにいられるのは、人間の弱さを認め、受け入れているから
でしょう。
そして対戦相手に“お荷物”と揶揄される、戦力として頼りない仲間であっても、尊重・
信頼・期待をし、自分の優秀さを笠に着ることなく、状況に合った適切なリーダーシップを
取れるところも好感が持てます。
(でも、この高潔さの向こうに、やり場のない燻った感情が潜んでいる気配を感じてしまう
のは…深読みのしすぎでしょうか?(^_^;))
そんな少年が、歯をくいしばり、時に涙ぐみながら、自分の目的のため、仲間を守るため
に必死で闘っている姿は、読者として応援せずにいられません。
全8巻、すべて面白く読めたので星は5つをつけました。
ただ、8巻で“第1部完”となっているものの、実質的には“第1部中断”のため、一作品
としての評価は下しがたいとも思います。
この点を保留にすれば、けっこうダークな世界観ながらも、少年マンガらしいワクワク・
ドキドキ感と、清々しさを満喫できる作品です。
友情・努力・勝利の三原則に則った、痛快な少年マンガを読みたい方にお勧めです!
賭博覇王伝 零 1 Kindle版
-
言語日本語
-
出版社フクモトプロ/highstone, Inc.
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発売日2013/7/25
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ファイルサイズ119265 KB
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商品の説明
著者について
福本 伸行
1980年、『よろしく純情大将』でデビュー。代表作は『賭博黙示録カイジ』、『天』、『銀と金』、『最強伝説 黒沢』、『賭博覇王伝 零』など多数。現在、『賭博堕天録カイジ 和也編』、『アカギ』を連載中。 --このテキストは、comic版に関連付けられています。
1980年、『よろしく純情大将』でデビュー。代表作は『賭博黙示録カイジ』、『天』、『銀と金』、『最強伝説 黒沢』、『賭博覇王伝 零』など多数。現在、『賭博堕天録カイジ 和也編』、『アカギ』を連載中。 --このテキストは、comic版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B00E3RA056
- 出版社 : フクモトプロ/highstone, Inc. (2013/7/25)
- 発売日 : 2013/7/25
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 119265 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効になっていません。
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 197ページ
-
Amazon 売れ筋ランキング:
- 33,058位Kindle マンガ
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.4
星5つ中の4.4
34 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2014年3月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
(これは1巻~8巻まで読み通しての感想です)
これは面白いです。
福本作品の中ではアカギやカイジより上なんじゃないでしょうか。
よくこれだけいろんなギャンブルのアイデアが浮かぶなぁと。
さらにそこに渦巻く人間心理、読み合いしのぎ合いの描写も素晴らしい。
あと、底に流れるヒューマニズムですね。
これは福本作品の共通事項ですが、悪どくずる賢い人間よりも
結局は仲間同士のつながり、優しさ、人間性、そういうものが勝つんだ、という思想。
まあこれだけの短時間のギャンブルでそこまで閃く人間はいねえよ、
という気も起きますけどね。
でもこれはとにかく面白いです。お勧めです。
これは面白いです。
福本作品の中ではアカギやカイジより上なんじゃないでしょうか。
よくこれだけいろんなギャンブルのアイデアが浮かぶなぁと。
さらにそこに渦巻く人間心理、読み合いしのぎ合いの描写も素晴らしい。
あと、底に流れるヒューマニズムですね。
これは福本作品の共通事項ですが、悪どくずる賢い人間よりも
結局は仲間同士のつながり、優しさ、人間性、そういうものが勝つんだ、という思想。
まあこれだけの短時間のギャンブルでそこまで閃く人間はいねえよ、
という気も起きますけどね。
でもこれはとにかく面白いです。お勧めです。
VINEメンバー
巨額の賞金を賭けたギャンブルに主人公の少年を含め、
さまざまな者たちが挑戦する話。
「カイジ」を描いた作者の作品だが、
「カイジ」よりも圧倒的にテンポがよく、無駄なく進んでいくため
読んでいてストレスを感じないのが素晴らしい。
各ギャンブルはそれぞれ独立しており、
その都度、新しいルールでの勝負が始まるし、
ダラダラと引っ張りすぎずに完結するのも嬉しい。
各ギャンブルのルールがシンプルで理解しやすいのも良い。
数学的な発想が必要な部分が何か所かあるが、
主人公の説明を理解するには中学レベルの知識で十分。
敗北時のリスクの凶悪さは相変わらず飛び抜けていて、ここも魅力のひとつ。
8巻の最後ではあくまで第1部が完結するだけで、
ストーリーとしてはまだ続いているが、
面白さを味わうには十分な仕上がり。オススメ。
さまざまな者たちが挑戦する話。
「カイジ」を描いた作者の作品だが、
「カイジ」よりも圧倒的にテンポがよく、無駄なく進んでいくため
読んでいてストレスを感じないのが素晴らしい。
各ギャンブルはそれぞれ独立しており、
その都度、新しいルールでの勝負が始まるし、
ダラダラと引っ張りすぎずに完結するのも嬉しい。
各ギャンブルのルールがシンプルで理解しやすいのも良い。
数学的な発想が必要な部分が何か所かあるが、
主人公の説明を理解するには中学レベルの知識で十分。
敗北時のリスクの凶悪さは相変わらず飛び抜けていて、ここも魅力のひとつ。
8巻の最後ではあくまで第1部が完結するだけで、
ストーリーとしてはまだ続いているが、
面白さを味わうには十分な仕上がり。オススメ。
2012年6月19日に日本でレビュー済み
ギャンブルのテーマパークの中で、自分で好きなギャンブルを選び、
クリアしていくという設定なので、様々なギャンブルが出てきて
アイディアも面白く、テンポも良くて飽きません。
主人公は冷静沈着の頭脳派で、しかも正義感に溢れています。
ギャンブルをクリアしていく過程でも、運が良かったからクリア
という展開はなく、むしろついていない状況の中で理論的思考や、
知識、そして仲間との協力という力を使って難題をクリアしていく
展開が面白いです。
主人公の正義感は揺るぐことがなく、カイジのように悪意に飲まれ
そうになるということもありません。一貫した正義感とリーダーシップ
で仲間を導いていきます。少し人間くささに欠けるかなという気も
しますが、これはこれで気持ちいい。
クリアしていくという設定なので、様々なギャンブルが出てきて
アイディアも面白く、テンポも良くて飽きません。
主人公は冷静沈着の頭脳派で、しかも正義感に溢れています。
ギャンブルをクリアしていく過程でも、運が良かったからクリア
という展開はなく、むしろついていない状況の中で理論的思考や、
知識、そして仲間との協力という力を使って難題をクリアしていく
展開が面白いです。
主人公の正義感は揺るぐことがなく、カイジのように悪意に飲まれ
そうになるということもありません。一貫した正義感とリーダーシップ
で仲間を導いていきます。少し人間くささに欠けるかなという気も
しますが、これはこれで気持ちいい。