謙虚なコンサルティング――クライアントにとって「本当の支援」とは何か (日本語) 単行本 – 2017/5/17
金井壽宏
(監修)
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本の長さ320ページ
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言語日本語
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出版社英治出版
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発売日2017/5/17
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寸法18.8 x 12.8 x 2.5 cm
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ISBN-104862762255
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ISBN-13978-4862762252
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商品の説明
出版社からのコメント
(以下、「監訳者による序文」より一部抜粋)
思い出してみてほしい。これまでの人生で、相談を受けて相手の役に立つことができたと心から思える経験はあるだろうか。その時あなたはどんな姿勢で相手に向き合い、どんな言葉を投げかけただろうか。
私自身はどうかといえば、これは本当に相手のためになったと思えるエピソードが、確かに一つや二つはすぐに頭に浮かぶ。だが同時に、役に立ちたいと強く思っていたのに、結果として何も生みだすことができなかった苦い思い出も、多く思い起こされる。
うまくいった時とうまくいかなかった時の違いは、はたして何だったのだろうか。相談相手も状況もそれぞれ異なる中で、これだけはおさえるべき原則、というようなものはあるのだろうか。
会議室や職場、食事の席、あるいは電話やメールを通じて、私たちは日々相談を受けている。クライアントからの相談、上司や部下や同僚からの相談、旧友からの思いがけない相談。誤解を恐れずいえば、仕事の多くは「相談」から始まっている。
誰かに相談されたとき、どうすれば相手の役に立つことができるだろうか? 人生やビジネスにおけるこの重大な問いに答えるのが、本書である。
内容(「BOOK」データベースより)
著者について
エドガー・H・シャイン Edgar H. Schein
1928年生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院名誉教授。シカゴ大学卒業後、スタンフォード大学で心理学の修士号、ハーバード大学で社会心理学の博士号を取得。1956年よりMIT スローン経営大学院で教鞭をとり1964年に組織心理学の教授に就任。1972年から1982年まで組織研究グループの学科長を務めた。2006年に退官し名誉教授となる。組織文化、組織開発、プロセス・コンサルテーション、キャリア・ダイナミクスに関するコンサルティングを行い、アップル、P&G、ヒューレット・パッカード、シンガポール経済開発庁など多数の企業・公的機関をクライアントとしてきた。『キャリア・アンカー』(白桃書房)、『プロセス・コンサルテーション』(同)、『組織文化とリーダーシップ』(同)、『人を助けるとはどういうことか』(英治出版)、『問いかける技術』(同)など著書多数。
監訳者 金井 壽宏 Toshihiro Kanai
1954年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科教授。1978年京都大学教育学部卒業、1980年神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了、 1989 年マサチューセッツ工科大学でPh.D.、1992年神戸大学で博士(経営学)を取得。モティベーション、リーダーシップ、キャリアなど、働く人の生涯にわたる発達や、組織における人間行動の心理学的・社会学的側面を研究している。最近はクリニカルアプローチによる組織変革や組織開発の実践的研究も行っている。『変革型ミドルの探求』(白桃書房)、『ニューウェーブ・マネジメント』(創元社)、『経営組織』(日経文庫)、『働くひとのためのキャリア・ デザイン』(PHP新書)、『リーダーシップ入門』(日経文庫)など著書多数。
訳者 野津 智子 Tomoko Nozu
翻訳家。獨協大学外国語学部フランス語学科卒業。主な訳書に、『サーバントであれ』『シンクロニシティ【増補改訂版】』『チームが機能するとはどういうことか』(いずれも英治出版)、『仕事は楽しいかね?』(きこ書房)、『グレートカンパニー』(ダイヤモンド社)、『スタンフォード・インプロバイザー』『外資系キャリアの出世術』(ともに東洋経済新報社)、『夢は、紙に書くと現実になる!』(PHP研究所)、『5つのツール』(早川書房)などがある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1928年生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院名誉教授。シカゴ大学卒業後、スタンフォード大学で心理学の修士号、ハーバード大学で社会心理学の博士号を取得。1956年よりMITスローン経営大学院で教鞭をとり1964年に組織心理学の教授に就任。1972年から1982年まで組織研究グループの学科長を務めた。2006年に退官し名誉教授となる。組織文化、組織開発、プロセス・コンサルテーション、キャリア・ダイナミクスに関するコンサルティングを行い、アップル、P&G、ヒューレット・パッカード、シンガポール経済開発庁など多数の企業・公的機関をクライアントしてきた
金井/壽宏
1954年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科教授。1978年京都大学教育学部卒業、1980年神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了、1989年マサチューセッツ工科大学でPh.D.、1992年神戸大学で博士(経営学)を取得。モティベーション、リーダーシップ、キャリアなど、働く人の生涯にわたる発達や、組織における人間行動の心理学的・社会学的側面を研究している。最近はクリニカルアプローチによる組織変革や組織開発の実践的研究も行っている
野津/智子
翻訳家。獨協大学外国語学部フランス語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社より


自分ではなく、 相手が答えを見出す「問い方と聴き方」
今日の組織は、解決に必要な知識や技術が自明でない問題に直面し、「答えを提供する」から、「答えを見出せるよう支援する」へとコンサルタントの役割も変化。
クライアントが自ら真の問題に気づき、いま最もやるべきことを見出す「本当の支援」を実現するには、自分では答えを出せないことを自覚し、謙虚な姿勢を選び、謙虚に問いかけることが不可欠です。そのような「謙虚なコンサルティング」のあり方について、実践的にまとめられた1冊。

[著者]エドガー・H・シャイン Edgar H. Schein
1928年生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院名誉教授。シカゴ大学卒業後、スタンフォード大学で心理学の修士号、ハーバード大学で社会心理学の博士号を取得。1956年よりMIT スローン経営大学院で教鞭をとり1964年に組織心理学の教授に就任。1972年から1982年まで組織研究グループの学科長を務めた。2006年に退官し名誉教授となる。組織文化、組織開発、プロセス・コンサルテーション、キャリア・ダイナミクスに関するコンサルティングを行い、アップル、P&G、ヒューレット・パッカード、シンガポール経済開発庁など多数の企業・公的機関をクライアントとしてきた。『キャリア・アンカー』(白桃書房)、『プロセス・コンサルテーション』(同)、『組織文化とリーダーシップ』(同)、『人を助けるとはどういうことか』(英治出版)、『問いかける技術』(同)など著書多数。
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カスタマーレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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アメリカのMBAらしくケースを読み解くようなスタイルで、好みが分かれると思いました(私はイマイチ、、)。
総じて重要なことが書かれていますが、もしコンサルならBCGの論点思考について書かれている本を読んだ方がいいかもしれません。
本書は訳本であるせいかどうか分かりませんが、少なくとも私は物語に惹き込まれるようなことはありませんでした。
また、自社もしくはクライアントに対して「何が大切か」ということは、「チャレンジャーセールスモデル」という本の方がオススメできます。
興味があればこの本の続編もあるので、そちらも併せて読むと理解が深まります。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の名誉教授であり組織心理学、組織開発の第一人者であるエドガー・シャイン教授の著作を、組織論やリーダーシップ論において日本を代表する研究者である金井壽宏先生が訳した贅沢な一冊です。
本書は、「自分が話す」スタイルのコンサルティングを否定した上で、コンサルタント(支援者)とクライアントが築くべき適度な距離感(レベル2※①)と、その関係性からもたらされるプロセスコンサルティングやアダプティブムーブ(※②)の有効性を説いています。
読みどころは、そのプロセスで求められるなコンサルタントとしての姿勢(※③)と技術(適切な質問をする力)についての筆者自らが関与した事例を用いた懇切な解説です。
また題名である“謙虚なコンサルティング“とは、問題の複雑さやクライアントの切迫感、複雑さゆえにどうすればよいか初めは分からないことを受容し、その上で「なんとかして役に立ちたい」という思いで「全開の好奇心」と「思いやり」をもって全力を尽くす、という支援者の姿勢を指し、それを妨げるのは「内容の誘惑」、すなわち自分の専門分野をいかに活かすか(どう商売に結び付けるか)という邪念だとしています。
あらゆる経営課題に対して自らが提供するソリューションが唯一絶対の解決策であるという”自分ありき“の提案を行ないがちな“コンサルタント”が、客観性と冷静さを取り戻す上で必読の一冊でもあります。
※①;人間関係における信頼と率直さのレベル
Level -1= ネガティブな敵対関係、不当な扱い
Level 1= 礼儀、取引、専門職としての役割に基く関係
Level 2= 固有の存在として認知する(個人的な知り合い)
Level 3= 深い友情・愛情・親密さ
※②;アダプティブ・ムーブ
診断→分析→提案という一連のコンサルティングプロセスにかかる時間とリスクを省き、クライアントとの会話のの中で生まれる「本当の懸念」と「組織に関する緊急の課題とその原因」に対する気付きに基く瞬時の打ち手。
それは問題に対する解決策ではなく、状況を改善したり次のムーブへ繋がる、より診断的なデータを引き出したりすることを目的とした行動。
※③;謙虚なコンサルティングに求められる姿勢
i) Commitment(積極的な気持ち)
力になりたいという気持ちが整ってから行動を起こす。仕事になりそうかどうかではなく、力になりたいという気持ちが導くままに行動し、クライアントの問題が解決できそうかを判断する
ii)Caring(思いやり)
未来のクライアントとその人が話すことに集中する。自身の経験に基く予想をしない。間違いなく役に立てると思う物事(自分の専門分野)に敢えて耳を傾けない。
iii)Curiosity(好奇心)
何が起きているのか見当もつかないという場合は好奇心を全開にする。相手と接する最初の瞬間から積極的かつ熱心に相手の話に耳を傾ける。
・専門的な「診断」にもとづく「正解」を押し付けても、成果に必ずしもつながらないこと
・↑の「医者的」なアプローチが有効なのは、問題の構造がシンプルな状況に限られていること
・複雑で厄介な問題に対処するには、クライアント自身が問題を正しく認識してもらうのを手伝い、共同で探っていくのが有効であること
と言葉にしてしまうと、ふーんという感じかもしれませんが、、シャイン教授の事例と自分自身の体験を重ね合わせながら読んでいくと、過去の見事な失敗パターンと向き合わざるをえず恥ずかしくなったり、思いのほか機能していた要因に気づき嬉しくなったり!と、さまざまな感情が湧き上がりながら読んでました。
鍵になるのは、単なる業務上の関係である「レべル1」を超えた、ただし友人など「レベル3」ではない、パーソナライズされた「レベル2」の関係を築くこと。
そのために大事なのは、「力になりたいという積極的な気持ち」と「好奇心」と「クライアントとその状況に対する思いやり」の3つ、とのこと。
再読して合計2回読んだのですが、それに足るくらい良い本!でした。