記憶力を強くする 最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス) Kindle版
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日2001/1/20
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ファイルサイズ9115 KB
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商品の説明
商品説明
タクシーに乗って行き先を告げると、たいていの運転手は地図を見ずに車を走らせる。彼らの頭の中には複雑な地図がすべて入っているようで、その卓越した記憶力には驚かされる。
本書は、そんなタクシー運転手の記憶力を脳科学的に解析したマグワイヤの研究の紹介から始まる。その興味深い研究の結果、タクシー運転手の脳のある部分が一般の人よりも大きく、しかもそれはベテランの運転手であるほど大きいという驚くべきことがわかった。
よく年をとると記憶力が衰えるといわれるが、この研究は成人した後であっても鍛えれば記憶力がよくなることを示している。しかし、そうは言っても成人して年齢を重ねるごとに記憶力が落ちていくのを感じるわけだが、脳科学は脳の構造にあわせた3つの「記憶の仕方」があることを教えてくれている。それは(1)何度も失敗を繰り返して覚える、(2)きちんと手順を踏んで覚える(易しいものから難しいものへ)、(3)まずは大きく捉え、最初から細部にこだわらない、である。年齢と共に「丸暗記」する能力は衰えていくが、この方法を用いれば記憶力は鍛えられる。
本書は記憶に関する脳科学の興味深い研究を、歴史に沿ってわかりやすく紹介している。また「テストの直前に詰め込み勉強をするなら徹夜するよりも早起きして勉強した方が良い」「テストの前に風邪薬を飲むと記憶していたものが思いだしにくくなる」など、記憶力に関するアドバイスもかなり具体的だ。
文章も読みやすく、必要な生化学や脳科学の基礎知識もわかりやすく解説してあり、記憶のみならず広く脳科学に興味を持っている人にお勧めできる。(別役 匝) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
著者からのコメント
著者 池谷 裕二 2001/03/05
著者の池谷裕二です。この本が出版されてからというもの、じつは、あまりの反響の大きさに少々戸惑っております。
現代科学の進歩は目覚ましく、人類最後の謎といわれる「脳」に関しても、皆さんが想像している以上に詳細に解明されてきています。脳科学の最前線で働いている研究者の一人として、現在までの脳科学の成果を、探求心ある皆さんに平易な言葉を用いて還元したいと思ったのが本書を執筆するきっかけです。
まず本の前半では、脳のしくみ、記憶のしくみを最新神経科学の視点から解説しました。記憶はどのようにして脳にたくわえられるのか。そもそも「記憶力」とは何なのか。こうしたことを考えながら、現代の脳科学が到達している極限にまで皆さんを案内します。後半では、この脳のしくみを利用して効率よく記憶力を高める方法を説明しました。がむしゃらに勉強するのはけっして脳に良いことではありません、脳には脳なりの能率的な学習方法があるのです。脳の機能はとても奥深いものです。その本質を少しでも皆さんに伝えることができたならば幸いです。
--このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
著者の池谷裕二です。この本が出版されてからというもの、じつは、あまりの反響の大きさに少々戸惑っております。
現代科学の進歩は目覚ましく、人類最後の謎といわれる「脳」に関しても、皆さんが想像している以上に詳細に解明されてきています。脳科学の最前線で働いている研究者の一人として、現在までの脳科学の成果を、探求心ある皆さんに平易な言葉を用いて還元したいと思ったのが本書を執筆するきっかけです。
まず本の前半では、脳のしくみ、記憶のしくみを最新神経科学の視点から解説しました。記憶はどのようにして脳にたくわえられるのか。そもそも「記憶力」とは何なのか。こうしたことを考えながら、現代の脳科学が到達している極限にまで皆さんを案内します。後半では、この脳のしくみを利用して効率よく記憶力を高める方法を説明しました。がむしゃらに勉強するのはけっして脳に良いことではありません、脳には脳なりの能率的な学習方法があるのです。脳の機能はとても奥深いものです。その本質を少しでも皆さんに伝えることができたならば幸いです。
--このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
出版社からのコメント
講談社 科学図書出版部 高月順一 2001/03/01
「最近年のせいか、物忘れが激しくなった」とお嘆きの皆さん。諦めるには、まだ早すぎます。脳の仕組みを正しく理解し、正しい方法で覚えれば、年をとっても記憶力を高めることは十分可能です。本書は、LTPやシナプス可塑性などの神経科学の最新研究の成果を紹介しながら、記憶力を高めるための、具体的な方法をわかりやすく解説していきます。著者である池谷裕二氏は、記憶力を高める「夢の薬」を研究している第一線の若手研究者。驚くべきことに、同氏が所属する研究室では、記憶力を高める物質をすでに発見し、マウスの記憶力を数倍高める実験を成功させています。
本書は最先端の高度な内容を紹介しているにもかかわらず、実にわかりやすく、脳科学について初めて学ぶ方でも、スラスラと理解できる内容に仕上がっています。記憶力を扱う本は数あれど、本書ほど知的好奇心を刺激し、タメになる本はないはずです。担当編集者が自信を持って推薦する『記憶力を強くする』をぜひお楽しみください。
--このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
「最近年のせいか、物忘れが激しくなった」とお嘆きの皆さん。諦めるには、まだ早すぎます。脳の仕組みを正しく理解し、正しい方法で覚えれば、年をとっても記憶力を高めることは十分可能です。本書は、LTPやシナプス可塑性などの神経科学の最新研究の成果を紹介しながら、記憶力を高めるための、具体的な方法をわかりやすく解説していきます。著者である池谷裕二氏は、記憶力を高める「夢の薬」を研究している第一線の若手研究者。驚くべきことに、同氏が所属する研究室では、記憶力を高める物質をすでに発見し、マウスの記憶力を数倍高める実験を成功させています。
本書は最先端の高度な内容を紹介しているにもかかわらず、実にわかりやすく、脳科学について初めて学ぶ方でも、スラスラと理解できる内容に仕上がっています。記憶力を扱う本は数あれど、本書ほど知的好奇心を刺激し、タメになる本はないはずです。担当編集者が自信を持って推薦する『記憶力を強くする』をぜひお楽しみください。
--このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
内容(「BOOK」データベースより)
神経科学の目覚ましい進歩によって脳の記憶の実体がついに見えてきた。記憶力を高める「夢の薬」を研究する著者が、LTPやシナプス可塑性などの最新理論を解説しながら、科学的に記憶力を高めるための具体的な方法を紹介する。
--このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
著者について
池谷 裕二
1970年、静岡県藤枝市生まれ。薬学博士。東京大学大学院薬学系研究科教授。脳研究者。海馬の研究を通じ、脳の健康や老化について探求をつづける。日本薬理学会学術奨励賞、日本神経科学学会奨励賞、日本薬学会奨励賞、文部科学大臣表彰(若手科学者賞)、日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞などを受賞。本書のほか主な著書に『進化しすぎた脳』『単純な脳、複雑な「私」』(ともに講談社ブルーバックス)、『脳はなにかと言い訳する』(新潮文庫)、『脳には妙なクセがある』(扶桑社)などがある。 --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
1970年、静岡県藤枝市生まれ。薬学博士。東京大学大学院薬学系研究科教授。脳研究者。海馬の研究を通じ、脳の健康や老化について探求をつづける。日本薬理学会学術奨励賞、日本神経科学学会奨励賞、日本薬学会奨励賞、文部科学大臣表彰(若手科学者賞)、日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞などを受賞。本書のほか主な著書に『進化しすぎた脳』『単純な脳、複雑な「私」』(ともに講談社ブルーバックス)、『脳はなにかと言い訳する』(新潮文庫)、『脳には妙なクセがある』(扶桑社)などがある。 --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
池谷/裕二
1970年静岡県藤枝市に生まれる。89年静岡県立藤枝東高等学校を卒業し、物理化学を専攻しようと東京大学理科I類に入学するが、「脳に対する薬の作用」へと興味の対象が移る。同大学薬学部および薬学系大学院ともに首席で進学。脳の研究を始める。95年日本学術振興会特別研究員に採用。98年、海馬の研究により薬学博士号を取得。東京大学薬学部の助手となり、現在は学生たちと共に「記憶」の研究に励んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
1970年静岡県藤枝市に生まれる。89年静岡県立藤枝東高等学校を卒業し、物理化学を専攻しようと東京大学理科I類に入学するが、「脳に対する薬の作用」へと興味の対象が移る。同大学薬学部および薬学系大学院ともに首席で進学。脳の研究を始める。95年日本学術振興会特別研究員に採用。98年、海馬の研究により薬学博士号を取得。東京大学薬学部の助手となり、現在は学生たちと共に「記憶」の研究に励んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B00L4XTJR2
- 出版社 : 講談社 (2001/1/20)
- 発売日 : 2001/1/20
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 9115 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 269ページ
-
Amazon 売れ筋ランキング:
- 25,617位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 103位ブルーバックス
- - 639位医学・薬学
- - 1,963位科学・テクノロジー (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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- 脳には妙なクセがある (扶桑社BOOKS)Kindle版
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2018年12月7日に日本でレビュー済み
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著者は、東大薬学部の教授。
本書のテーマは、記憶のメカニズム。効率的な記憶方法に関する記述があるため、誰にとっても役立つと思う。
印象的だった部分を簡略化して記す(カッコ内は私のコメントです)。
脳の神経細胞が基本的に増殖しない理由は、脳の個性を保つためだ。もし増殖したら、人の性格はどんどん変わってしまう(p22)。
(別人として生きてみたい私としては、残念だ。)
意識して脳を使えば、死ぬ脳細胞の数を抑えられる(p24)。それどころか、脳を使うと神経細胞が増える部位がある。たとえばタクシーの運転手は、ハンドルを握って30年たつと、3%もその脳部位が膨らむ(p28)。つまり、鍛えさえすれば記憶力は上がる(p30)。
(脳も「筋トレ」することで「脳マッチョ」になれるということだと、私は理解した。)
・頭を強く打つと、簡単に脳細胞が大量に死ぬ。ゲンコツで頭をこつんと叩いただけでも、数千個の神経細胞が死ぬ。無意味に頭を叩いてはいけない(p25)。
(私は高校時代にラグビー部だった。ラグビー部員たちは、私を含めて、あまり成績が良くなかった。頭をぶつけすぎて脳細胞の大虐殺が起きたのかもしれない。)
記憶干渉のため、不用意に記憶をつめこむと、かえって覚えが悪くなる。たとえば、テストまでに知らない英単語を100個覚えなければならないとする。こういうときは、無理して全部覚えようとせず、確実に50個覚えたほうが概してよい点数が得られる(p205)。
(これはテスト勉強で要領よく手を抜く際に使えそうだ。テスト勉強のコツは、「何を勉強しないか」を早い段階で見切ることにあるのかもしれない。)
記憶するためのよい方法は、覚えた知識を友達や家族に説明してみること。これがきっかけとなり、容易に思い出すことができるようになる。
(つまり「受け売り」すると良い。受け売りという「情報の出力」は、同時に「情報の再入力」を伴うため、復習にもなるし、聞いたほうも得する場合が多いと思う。)
何かを独学で学習する場合、まずは大局を理解しておくことが大切だ。また、いきなり高度なことに手を出さず、基礎を身につけてから少しずつ難易度を上げたほうが、早く習得できる(p214)。
(人物画を描く場合、ラフスケッチしてから細部を描いたほうがよいことと似ていると思った。)
本書のテーマは、記憶のメカニズム。効率的な記憶方法に関する記述があるため、誰にとっても役立つと思う。
印象的だった部分を簡略化して記す(カッコ内は私のコメントです)。
脳の神経細胞が基本的に増殖しない理由は、脳の個性を保つためだ。もし増殖したら、人の性格はどんどん変わってしまう(p22)。
(別人として生きてみたい私としては、残念だ。)
意識して脳を使えば、死ぬ脳細胞の数を抑えられる(p24)。それどころか、脳を使うと神経細胞が増える部位がある。たとえばタクシーの運転手は、ハンドルを握って30年たつと、3%もその脳部位が膨らむ(p28)。つまり、鍛えさえすれば記憶力は上がる(p30)。
(脳も「筋トレ」することで「脳マッチョ」になれるということだと、私は理解した。)
・頭を強く打つと、簡単に脳細胞が大量に死ぬ。ゲンコツで頭をこつんと叩いただけでも、数千個の神経細胞が死ぬ。無意味に頭を叩いてはいけない(p25)。
(私は高校時代にラグビー部だった。ラグビー部員たちは、私を含めて、あまり成績が良くなかった。頭をぶつけすぎて脳細胞の大虐殺が起きたのかもしれない。)
記憶干渉のため、不用意に記憶をつめこむと、かえって覚えが悪くなる。たとえば、テストまでに知らない英単語を100個覚えなければならないとする。こういうときは、無理して全部覚えようとせず、確実に50個覚えたほうが概してよい点数が得られる(p205)。
(これはテスト勉強で要領よく手を抜く際に使えそうだ。テスト勉強のコツは、「何を勉強しないか」を早い段階で見切ることにあるのかもしれない。)
記憶するためのよい方法は、覚えた知識を友達や家族に説明してみること。これがきっかけとなり、容易に思い出すことができるようになる。
(つまり「受け売り」すると良い。受け売りという「情報の出力」は、同時に「情報の再入力」を伴うため、復習にもなるし、聞いたほうも得する場合が多いと思う。)
何かを独学で学習する場合、まずは大局を理解しておくことが大切だ。また、いきなり高度なことに手を出さず、基礎を身につけてから少しずつ難易度を上げたほうが、早く習得できる(p214)。
(人物画を描く場合、ラフスケッチしてから細部を描いたほうがよいことと似ていると思った。)
33人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2019年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
脳科学について解りやすく書かれた本です。
記憶力を司る海馬が出来上がるのが2~3歳、この時期に親の愛情を受けて育つと、海馬が豊かに成熟するとのこと。忘却曲線を考えると、科学的にスケジュールを立てて勉強した方が記憶が定着するということがよくわかった。
さらに、記憶には短期記憶・長期記憶だけでなく、意味記憶、エピソード記憶、手順記憶、プライミング記憶があり、記憶力は年齢に関係ない。物事の種類によって記憶の仕方を工夫して覚えやすくすることが重要。
そして、ストレスに慣れないと記憶力が低下してしまう。けれど、記憶力が高くなるとストレス耐性も高くなる……。
この本のおかげで記憶の仕組みについて詳しく理解できた。
物事の習得において、もっとも大切な心得は“努力”の継続としているあたり、励みになる。
記憶力を司る海馬が出来上がるのが2~3歳、この時期に親の愛情を受けて育つと、海馬が豊かに成熟するとのこと。忘却曲線を考えると、科学的にスケジュールを立てて勉強した方が記憶が定着するということがよくわかった。
さらに、記憶には短期記憶・長期記憶だけでなく、意味記憶、エピソード記憶、手順記憶、プライミング記憶があり、記憶力は年齢に関係ない。物事の種類によって記憶の仕方を工夫して覚えやすくすることが重要。
そして、ストレスに慣れないと記憶力が低下してしまう。けれど、記憶力が高くなるとストレス耐性も高くなる……。
この本のおかげで記憶の仕組みについて詳しく理解できた。
物事の習得において、もっとも大切な心得は“努力”の継続としているあたり、励みになる。
2017年11月18日に日本でレビュー済み
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ブルーバックスは中高生の頃から読んでいたのですが大分ご無沙汰しておりました。本書は先端の研究者の成果が素人にも分かりやすく書かれているので大変勉強になります。即戦力な記憶術の習得を期待する方には向いていないどちらかと言えばブルーバックスらしい「現代科学の解説書」に分類されるかと思います。本書で記憶に残ったのは「記憶力と年齢は無関係」との見方がある点で歳を取ると若い頃のように何度でも繰り返して記憶する「労力」を惜しむ為結果として記憶出来ない場合があるのだとの主張は歳を取った者には励みになります。シナプスネットワークによる記憶メカニズムの解説も大変分かりやすく話が逸れますが機械学習のLSTM等は人の記憶と忘却のメカニズムを(甚だ不完全ながらも)模倣した物であるとの意を強くしました。最近記憶力を補佐するサプリメント類についつい頼ってしまうのですがそれも全くの無駄では無い(が試行錯誤を消費者は繰り返す忍耐を必要とする)のかもしれないと思うようになりました。今後のこの分野の研究と成果物に期待します。
2012年7月18日に日本でレビュー済み
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「記憶力」とは何か、LTP(long-term potentiation、長期増強)やシナプス可塑性などの最新理論が非常にわかりやすく説明されている。
そのうえで記憶力を科学的に高めるための具体的な方法を紹介するということになっているが、それについては結局「好奇心」と「探究心」を持つ、法則性をつかむ、理解して覚える、適切なタイミングで復習をするなど、当たり前といえば当たり前の内容。(ただし、それが科学的に根拠があるということが本書でよく理解できる。)
タイトルどおりの内容を期待すると拍子抜けかも知れないが、脳科学の読み物としては面白い。
また、「妊娠中のネズミにストレスを与えると産まれてくる子どもの顆粒細胞の増殖率が悪く(=記憶力が悪く)なり、一生劣ったまま」「親に毛づくろいをしてもらうなど、愛情を一身に受けて育ったネズミの子は、記憶力のよいネズミに育つ」など、妊娠・育児のうえで考えさせられる話がいくつかあった。出産を控えた女性などにおすすめしたい。
そのうえで記憶力を科学的に高めるための具体的な方法を紹介するということになっているが、それについては結局「好奇心」と「探究心」を持つ、法則性をつかむ、理解して覚える、適切なタイミングで復習をするなど、当たり前といえば当たり前の内容。(ただし、それが科学的に根拠があるということが本書でよく理解できる。)
タイトルどおりの内容を期待すると拍子抜けかも知れないが、脳科学の読み物としては面白い。
また、「妊娠中のネズミにストレスを与えると産まれてくる子どもの顆粒細胞の増殖率が悪く(=記憶力が悪く)なり、一生劣ったまま」「親に毛づくろいをしてもらうなど、愛情を一身に受けて育ったネズミの子は、記憶力のよいネズミに育つ」など、妊娠・育児のうえで考えさせられる話がいくつかあった。出産を控えた女性などにおすすめしたい。
2015年1月13日に日本でレビュー済み
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脳の働きについて、この本が書かれた時点で分かっていることを元に、どうすれば記憶が定着しやすいのかが書かれています。ので、いわゆるHow-toものとはちょっと違います。
脳はこう働くことが分かっています→だからこうするのが学習には効率的です、と脳の仕組みにもちょっとふれています。もっと生活にすぐに役立つトリビア的な知識が欲しい人は池谷先生の他の本がいいかなと思います。
この本と「単純な脳、複雑な私」「進化しすぎた脳」を読むと、大体池谷先生の情報が網羅できます。それ以外の本は、同じ情報について違った切り口で紹介する、と言う感じがします。
脳はこう働くことが分かっています→だからこうするのが学習には効率的です、と脳の仕組みにもちょっとふれています。もっと生活にすぐに役立つトリビア的な知識が欲しい人は池谷先生の他の本がいいかなと思います。
この本と「単純な脳、複雑な私」「進化しすぎた脳」を読むと、大体池谷先生の情報が網羅できます。それ以外の本は、同じ情報について違った切り口で紹介する、と言う感じがします。