最新の脳科学の成果であるエピジェネティクスを無視したトンデモ本。
次々と塗り替えられる遺伝子科学を、専門家ではない単なる文筆家が記述することは非常に危険。
DNAは絶対だという伝統的な見方は 、遺伝学の世界に最近押し寄せた新しい流れによってくつがえされつつある。
遺伝子の作用はその人がどんな体験をしたかによって 、生きているあいだじゅう変化しうる 。
この本の参考文献でもある『脳科学は人格を変えられるか?』エレーヌ・フォックス著(文集文庫,2016)によれば、悲観的におちいりやすいセロトニン受容体の遺伝子(SS型)をもつ人間はネガティブな事に敏感だけに反応すると思われていたが、ポジティブな事柄にも同様に敏感に反応することがわかって来ており、環境次第で後天的に悲観的、楽観的かは変えられる可能性が示唆されている。
つまり、人間は後天的に変わりうるのであって、DNAによって全て決定されていると諦めるのは厭世的であり、進歩的ではないということだ。
よって、この本の内容を鵜呑みにして、自身や自身の子供について諦めることは、なんのメリットも生まない。
自分を良くしようとする努力は諦めてはならないのだ。そうした姿勢すら次の世代に受け継がれるのだから。
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