大学生時代10回以上読み返し、大学院試験のときもお世話になりました。
大学院に入り他の解析の本(ラング)なども一通り読んでわかったことは、厳密さ=安心であり数学の広い世界を俯瞰する想像力を失わせていたように感じるということです。この本が素晴らしいのは疑いようのないことですが、この本の内容をストレスなく読めるようになるには他の本の知識が多く必要です。必要な概念ひとつひとつには膨大なバックグラウンドがあります。それをすべて説明することはできないので削り取って厳密さを失わない程度にして説明。一冊の本に膨大なテーマが含まれかつ厳密な名著が誕生といったところでしょうか。厳密さこそが正義と感じていた学生時代の私に言ってやりたい。この本を辞書として活用するのには大賛成だが、この本だけでもって解析学の基礎を固めようとしているなら必ずPTSDになるって。この本を読んでいない学生にはラング、集合と位相、線型代数を一通り学習してからこの本に取り組むことを推奨します。他の方も書かれていますが入門は初学者という意味ではありません。頑張って読み込むから大丈夫という精神論的なものも重要ですが、その意気込みが空回りしてしまうのは悲劇です。
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解析入門 Ⅰ(基礎数学2) 単行本 – 1980/3/31
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版を重ね続けるロングセラー・テキスト
※初版1980年、2019年5月時点で34刷
東大教養学部における多年の講義経験に基づいて書き下ろした解析学の本格的入門書。豊富な練習問題をまじえながら、独自の論理構成でていねいに解き明かす。
【本書「まえがき」より】
本書は解析学の基礎である微積分法を解説したものである。主として大学初年級で数学を学ぶ学生諸君を読者として想定している。
本書は微分および積分という二つの基本的な演算の意味をはっきりさせることを第一の目標とし、特に多変数函数の場合を重視した。次にこれらの基本概念を活用するために、初等函数、Γ函数について詳しく説明した。これは一方ではこれらの函数の性質を解析的に解明する過程が微積分法の応用の典型的な例として意味があると共に、他方では得られた函数が多くの問題に有効であるという点で二重に解析学を豊富にする。さらに無限大・無限小の次数や収束の速さと一様収束性、絶対収束と条件収束の差等を解説し、函数の変化の多様な相とそれに対する数学的とらえ方に慣れるように配慮した。
【主要目次】
まえがき
読者への注意
第I章 実数と連続
§1 実数
§2 実数列の極限
§3 実数の連続性
§4 RⁿとC
§5 級数
§6 極限と連続
§7 コンパクト集合
§8 中間値の定理
第II章 微分法
§1 実変数函数の微分法
§2 平均値の定理
§3 方向微分と偏微分
§4 無限小・無限大の次数
§5 多変数実数値函数の微分法
§6 多変数ベクトル値函数の微分法
§7 テイラーの定理と微分
§8 最大最小と極値
第III章 初等函数
§1 複素変数函数の微分法
§2 整級数
§3 初等函数1. 指数函数, 三角函数
§4 初等函数2. 対数函数, 逆三角函数
第IV章 積分法
§1 積分の意味
§2 積分の定義
§3 可積分条件
§4 連続函数の可積分性
§5 一変数函数の積分
§6 不定積分の計算
§7 累次積分
§8 有界集合上の積分
§9 零集合と可積分条件
§10 極座標への変換
§11 広義積分(一次元)
§12 Γ函数とB函数
§13 一様収束と項別微積分
§14 径数を含む積分
§15 Γ函数の性質
§16 曲線の長さ
§17 有界変動函数とスチルチェス積分
第V章 級数
§1 上極限, 下極限
§2 正項級数の収束判定条件
§3 絶対収束と条件収束
§4 アーベルの定理
§5 二重級数
§6 無限積
附録1 集合
附録2 論理記号
問題解答
※初版1980年、2019年5月時点で34刷
東大教養学部における多年の講義経験に基づいて書き下ろした解析学の本格的入門書。豊富な練習問題をまじえながら、独自の論理構成でていねいに解き明かす。
【本書「まえがき」より】
本書は解析学の基礎である微積分法を解説したものである。主として大学初年級で数学を学ぶ学生諸君を読者として想定している。
本書は微分および積分という二つの基本的な演算の意味をはっきりさせることを第一の目標とし、特に多変数函数の場合を重視した。次にこれらの基本概念を活用するために、初等函数、Γ函数について詳しく説明した。これは一方ではこれらの函数の性質を解析的に解明する過程が微積分法の応用の典型的な例として意味があると共に、他方では得られた函数が多くの問題に有効であるという点で二重に解析学を豊富にする。さらに無限大・無限小の次数や収束の速さと一様収束性、絶対収束と条件収束の差等を解説し、函数の変化の多様な相とそれに対する数学的とらえ方に慣れるように配慮した。
【主要目次】
まえがき
読者への注意
第I章 実数と連続
§1 実数
§2 実数列の極限
§3 実数の連続性
§4 RⁿとC
§5 級数
§6 極限と連続
§7 コンパクト集合
§8 中間値の定理
第II章 微分法
§1 実変数函数の微分法
§2 平均値の定理
§3 方向微分と偏微分
§4 無限小・無限大の次数
§5 多変数実数値函数の微分法
§6 多変数ベクトル値函数の微分法
§7 テイラーの定理と微分
§8 最大最小と極値
第III章 初等函数
§1 複素変数函数の微分法
§2 整級数
§3 初等函数1. 指数函数, 三角函数
§4 初等函数2. 対数函数, 逆三角函数
第IV章 積分法
§1 積分の意味
§2 積分の定義
§3 可積分条件
§4 連続函数の可積分性
§5 一変数函数の積分
§6 不定積分の計算
§7 累次積分
§8 有界集合上の積分
§9 零集合と可積分条件
§10 極座標への変換
§11 広義積分(一次元)
§12 Γ函数とB函数
§13 一様収束と項別微積分
§14 径数を含む積分
§15 Γ函数の性質
§16 曲線の長さ
§17 有界変動函数とスチルチェス積分
第V章 級数
§1 上極限, 下極限
§2 正項級数の収束判定条件
§3 絶対収束と条件収束
§4 アーベルの定理
§5 二重級数
§6 無限積
附録1 集合
附録2 論理記号
問題解答
- ISBN-104130620053
- ISBN-13978-4130620055
- 出版社東京大学出版会
- 発売日1980/3/31
- 言語日本語
- 本の長さ430ページ
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商品の説明
著者について
杉浦光夫(すぎうら・みつお)
1928年、愛知県岡崎市に生まれる。1953年、東京大学理学部数学科卒業。1968-89年、東京大学教養学部教授。2008年、逝去。東京大学名誉教授。
著書に、『連続群論入門』(共著、培風館)、『応用数学者のための代数学』(共著、岩波書店)、『Unitary representations and harmonic analysis』(Kodansha-North-Holland)、『Jordan標準形と単因子論』(岩波書店)、『解析入門II』(東京大学出版会)、『解析演習』(共著、東京大学出版会)、『リー群論』(共立出版)などがある。
1928年、愛知県岡崎市に生まれる。1953年、東京大学理学部数学科卒業。1968-89年、東京大学教養学部教授。2008年、逝去。東京大学名誉教授。
著書に、『連続群論入門』(共著、培風館)、『応用数学者のための代数学』(共著、岩波書店)、『Unitary representations and harmonic analysis』(Kodansha-North-Holland)、『Jordan標準形と単因子論』(岩波書店)、『解析入門II』(東京大学出版会)、『解析演習』(共著、東京大学出版会)、『リー群論』(共立出版)などがある。
登録情報
- 出版社 : 東京大学出版会 (1980/3/31)
- 発売日 : 1980/3/31
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 430ページ
- ISBN-10 : 4130620053
- ISBN-13 : 978-4130620055
- Amazon 売れ筋ランキング: - 10,087位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 8位微積分・解析
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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波動方程式の「任意の関数」を用いた解の表示と変数分離法による求積から「どんな関数もその関数を含む積分から定まる係数により三角関数を用いた級数で表される」といったフーリエの主張は, 極限・連続・面積・積分の概念が未熟な時代に生まれたので, ε-δ論法やリーマン積分など現代的かつ厳密な数学が生まれたという背景がある(「熱・波動と微分方程式」). そのために実数論ができた. これらがこの本にもある.微分積分の入門書というより, 微分積分を主体とした解析学の入門書と言える. 線型代数を学びながら読むことをおすすめしたい. 微分積分の初学者向けではないが, 解析学とは何かを知る入門書ではあるだろう.他のどんな解析学の入門書よりも説明が豊かで, 例えば, R^nからR^mへの関数の微分, 初等関数の複素変数での取り扱い, 対数関数の積分による定義との関係, 可積分性の必要十分条件の豊富な言い換えなどリーマン積分の理論, 関数列とパラメーターが付いた関数の列の一様収束について独自の論法による同時並行,「連続関数の列が一様収束するならば極限の関数も連続」という関数列の基本定理と言うべき有名な定理の「逆」であるディニの定理, ガンマ関数の基本定理, sin(πx)の因数分解, 曲線と孤長の定義, 二重数列や無限積そして終わりにはリーマンのゼータ関数など, 他の本にはないことまで書いてあり, 幾何学的な意味と物理学的な意味を常に明示している. 多くの本の参考文献として挙げられている.この本では, 実数論から微分積分を構築していて, 土台が頑丈である. 実数論から実解析(実関数論)を書いた本で, 網羅的に微分積分を解説した本は, 小平の「解析入門Ⅰ」と黒田の「微分積分」くらいかもしれない. 四則演算が問題なくできて, 大小関係も問題なく定められ, 四則演算と大小関係が両立し, 連続性がある集合である, と公理系で実数全体の集合Rを定義して(*)「Rの全ての継承的部分集合に含まれる元を自然数という」のは新鮮だった. 私は, これを知るまでは, 自然数の定義はペアノの公理系によるものしか知らなかった.実数の連続性を述べた節の節末問題には, 従来は主流だったデデキントの切断による連続性が, この本で採用したRの連続性と同値であることや, Qの完備化でRの連続性が成り立つことが述べられていることも貴重であろう. 全体を見ても理論的に重要であるか本文の内容の深化や応用などの良問も多くて読み甲斐がある. 意外と「書いて」埋めないといけない行間は少ない.前の段階で, 何を引用したのか必ず書いていて, 疑問に思うことが少なかった. かなり詳しく, これでもかというほど, 論理的であいまいな点がない. 内容について安心感がある. 微分積分の理論を実数体の公理系から論理をつなげてゆく様は, ユークリッドの「幾何学」を連想させる.齋藤「線型代数入門」の付録と同じく平面R^2に点の四則演算を定義して複素数を定義している. これは最も短く簡単な方法だが, 既成のものだけを使っているので理論的である. 複素数の絶対値と偏角の定義は, 図に頼らず明確に定式化している. 複素変数の初等関数の論理性の保証である.そして高校数学の程度を超えていると言われそうだが, 高校数学で学ぶ集合と命題についての精確な再論や理論上欠かせない事柄の分かりやすい解説がある. これらも新鮮で感動した.冪級数の理論を少し述べてから, 複素変数の関数を導入し, 初等関数を複素解析流に定義して, 円周率πの構成もしているのは, 第2巻の複素解析を見通してのことである. しかし(この本でも)実解析でも, この方法により初等関数を定義されていると考えて, 単に実軸に制限すれば, 改めて初等関数を定義し直す必要は無い. これは最短かつ最も簡易な方法でもある.ちなみに, リーマン-スティルチェス積分は, ルベーグ積分を表示または定義するときにも使われる. (猪狩の「実解析入門」または「新版 ルベーグ積分と関数解析」参照. )私が見た限り, 内容に不備はなかった. そしていつかは必ず分かる所が多いと感じた.どんな数学を学ぶにしても, 集合・論理・実数体・数ベクトル空間・位相は必須だから, 第1章と付録はどんな人にも重要だと思う.集合の定義が書かれていないのはわざとであろう. と言うのも, 当時は現在と同様に既に集合が高校数学で触れられており, 直観的な集合の定義を既知としたのと, 集合をZFC公理系で定義している, と解釈することもできるからである.著者は前書きで, (公理的集合論を基盤に数学を考察の対象とする数学基礎論を道具にしている)超準解析は解析入門には相応しくないと明言していて, 解析学では選択公理を認めていることに言及していることを考えると, 集合を暗黙にZFC公理系で定義しているとも解釈できるのだ.もし集合を「数学的思考対象の集まり」としてしまうと著者の自慢の論理的精確性を失ってしまう. 著者はここまで見越していたのではないか? (ZFC公理系と集合論と位相空間論については宮島「関数解析」と北田「新訂版 数理解析学概論」が全て同時に参考になる. )繰り返すが, 本書は微分積分の入門書ではなく解析学の入門書であり, そもそも古い本はインターネットで販売することを前提にしていないので, 本書を入門詐欺だとするのは, 中身を見てから買わなかった証拠であり, 本質を突いていないのではないか. 本書の中身を見れば本書が厳密に書かれた数学書なのは明らかである.2頁目で演算が加法の記号で表される群を加群と呼んでいるが, 代数学において加群は「環の元によるスカラー倍が作用される加法群」として定義されている. (微分積分の論理展開として, この辺りの代数的な概念は理解できなくても問題ない. )7頁目で, 実数の定義(特に連続性公理)に基づく, 任意の正の実数 a に対する平方根の存在を, 分かりにくい表現で証明してるが, 私は以下のように考えた:{x∈R |x≧0, x^2≦a}に対して, この集合は空ではなく上に有界だから, 実数の連続性によりb=sup{x∈R |x≧0, x^2≦a}が存在する. 実数の連続性により, b^2はaにいくらでも近いから, 充分小さな任意の実数ε>0に対してbはb^2<aならa−ε≦b^2となるようにできて, b^2>aであってもb^2−ε≦aとすることができる. するとa−ε≦b^2≦a+εとなり, b^2=a以外に有り得ない. (実解析における測度と複素解析における冪級数展開それぞれの構成で, よく使われている論法も参考にした. )8頁目の[Rの部分集合A⊆B有界]⇒[supA≦supB]であることの証明について, 次のように考えたら分かりやすいかもしれない. supA=a, supB=b とすると ∀x∈A, x≦a であり b<a ⇒ ∃x∈A, b<x≦a.「∀x∈B(⊇A), x≦b」ではないから, 背理法によりa≦b. 数直線上で A, B を図示すれば infB≦infA も直観的に分かる.29頁目の任意の実数の整数部分の存在「任意の実数 a に対して, n≦a<n+1 という整数 n が存在する」の証明について. A={ n∈Z | n≦a }とするとAは上に有界な空でない集合だから, この本で採用した実数の連続性公理により上限 m を持つ. m≦a であるがmはaに最も近い整数で, 任意の異なる2つ整数の差の絶対値≧1 だから, 0≦a−m<1 により m≦a<m+1 となる.48-49頁目 定理5.8Σ_[n:0→∞]a_n , Σ[n:0→∞]b_n が共に絶対収束していてそれぞれの和を a, b とする. c_n=Σ_[k:0→n](a_k)(b_(n−k)) と定めると Σ_[n:0→∞]c_n は絶対収束してその和c=ab.私はこの証明を以下のように考えてみた.まず級数の項を図のように配置する. T a_0 a_1・・・a_k・・・a_nb_0b_1・・・b_(n−k)・・・b_na_kから下向きに線を引きb_(n−k)から右向きに線を引くとその交点には組(a_k, b_(n−k))が対応する. その交点は直角二等辺三角形T-a_n-b_nの周かその内部にある.そこで, c_n=Σ_[k:0→n](a_k・b_(n−k)) は, T-a_n-b_nの周および内部で, 組(a_p, b_q)から決まる a_p・b_q を [0≦p≦n, 0≦q≦n, 0≦p+q≦n] の範囲内で足し上げたものΣ_[…](a_p・b_q)=Σ_[0≦p≦n](a_p・b_(n−p))だと言える.|Σ_[k:0→n]c_k|≦|Σ_[k:0→n]a_k||Σ_[k:0→n]b_k|であるからlim_(n→∞)|Σ_[k:0→n]c_k|=|Σc_n|≦|a||b|<∞.ゆえにc=Σc_nも絶対収束する級数Σc_nの和でありc=ab.65頁目では著者の言う(Kが)全有界(であること)の定義「Kの任意の点列(x_n)は収束する部分列を持つ」と通常の定義「Kが全有界であるとは∀ε>0, ∃{a_1, …, a_m}⊆K, ∀a∈K, ∃i∈{1, …, m}, a∈B(a_i, ε)」と両立しているか疑問に思うかもしれないが, 位相空間論においても同値である. 前者の定義によると, ∃x∈R^N, ∀ε>0, ∃m:番号, ∀ℓ>m, x_n(ℓ)∈K, |x_n(ℓ)−x|<ε ⇔ ∀ε>0, ∃m:番号, ∀ℓ>m, x_n(ℓ)∈K, ∃{x_n(ℓ+1), …, x_n(ℓ+m)}⊆K, ∀y∈K, ∃i∈{n(ℓ+1), …, n(ℓ+m)}, y∈B(x_n(i), ε). (B(c, r)={z∈R^N | |z−c|<r}は中心c半径rの開球体. )(*)実数体の公理的な定義では, このような集合が存在すると認めている. 自然数から実数を構成する立場においても, 集合論の公理系としてZFCを採用しなければならない. 特に自然数の構成では空集合の公理と無限公理が本質にある. すなわち, 空集合の存在と無限集合の存在は証明せずに認めれば自然数を構成できる. 実数体を公理的に定義するとしても, 実数を自然数から構成する立場でも, 公理的な議論をしている. この本においても実数体の存在証明はしていないが, それはこのことを見越している. 他に実数体を公理的に定義している本は猪狩「実解析入門」があり「新訂版 数理解析学概論」においても自然数から実数体を構成した後に完備な全順序体として(つまりこのレビュー本文に述べた意味で)実数体を公理的に構成できることに言及している.長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。(2022年1月3日最終推敲, 2015年3月頃に投稿したものを再投稿)
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上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2018年11月8日に日本でレビュー済み
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148人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
(実数の具体的な構成~デデキント切断から始まって、実数の諸性質の導出とか~)以外に関しては、ほぼ”完全無欠”の厳密な”解析学”の入門書です。普通の微分積分の教科書ではありません。リーマン積分の限界(リーマン積分が可能な必要十分条件)なんて、普通の教科書載ってないでしょう。そういう意味でルベーグ積分への際まで言ってます。
陰関数の定理(Ⅱ冊目の最初)なども、普通の教科書だと図でごまかしているところを、きちんと”εーδ”的にごまかしなく証明しています。
なので、専門で数学をやるひと、ガチで数学を使う専門の人は1,2年のうちに(あるいは高校生、中学生の時に)この本読んでおくべきです。ただ、”公式”的に数学を使うってだけのスタンスの人がこれ一生懸命取り組んでも(すらすら理解できれば別にいいのですが)挫折して劣等感抱くだけかも。
複素解析のところは、個人的にはこの本(Ⅱ巻後半)より、名著との評価が高いアルフォースをお薦めします。あと、リーマン積分やったら即ルベーグ積分(の入門:例えば伊藤清三さんのルベーグ積分入門とか)読んじゃったり。
計算機科学(機械学習とかでも)では、最適化などで”微分”の方が役立つんですが、数学理論としては積分(というか、同じと言うか測度)の方がはるかに面白いんですよね。
微分は大抵簡単だが、積分は得てして困難。いまだ現代数学の研究対象である楕円曲線も、楕円の弧長の計算の困難さ(楕円積分)から始まった、ですとか、リーマン積分の限界がルベーグ積分の発見につながり、さらには一般の測度論へ。測度論はいろいろなな抽象的な対象にも”測り方”を与えますので、数学の中での応用は広いです。例えばハール測度。ポントリャーギンの双対律(局所コンパクトアーベル群の双対の双対は、元の群と自然に位相群として同型)など基本的な”美しい定理”がありますが、これもハール測度の賜物。
そういう、極めて有用な測度論へのイントロダクションとしてのリーマン積分のかなり完璧な解説書になっていると思います。積分部分だけ取り出して、”リーマン積分論”としたいぐらい。
なんにせよ、プロの数学者目指すならこの本(か、同レベルの教科書)は必須かと。ただ、あと思いつく本って、ApostolのMathematical Analysisとかくらいしか。デュドネのアレは教科書のレベルを超えてますし、ブルバキに至っては天才が中学生、高校生時代に読む本だし。Apostolの本も、杉浦さんの本ほど”ガチ”っぽくはないです(際まで攻める感はない)。
高木の解析概論は、1章の実数論以外読まなくていいかなぁ。ちゃんと読んだことないんですが(すいません)杉浦に勝るのは、高木の名声かと。高木の「代数的整数論」なんて、3,40年前の”偉い人”は”数論やるなら必ず読め”と言っていたものの、高木の類体論の証明にはもはや価値がない、というのが定評(あるいは私の偏見)のようで(あの手この手でなんとか証明した感が強い)。
で、結論(?)としては、数学者を目指すなら高校~大学1年夏休みくらいまでに1,2巻読破するといい。~>それくらいの気合は必要。
陰関数の定理(Ⅱ冊目の最初)なども、普通の教科書だと図でごまかしているところを、きちんと”εーδ”的にごまかしなく証明しています。
なので、専門で数学をやるひと、ガチで数学を使う専門の人は1,2年のうちに(あるいは高校生、中学生の時に)この本読んでおくべきです。ただ、”公式”的に数学を使うってだけのスタンスの人がこれ一生懸命取り組んでも(すらすら理解できれば別にいいのですが)挫折して劣等感抱くだけかも。
複素解析のところは、個人的にはこの本(Ⅱ巻後半)より、名著との評価が高いアルフォースをお薦めします。あと、リーマン積分やったら即ルベーグ積分(の入門:例えば伊藤清三さんのルベーグ積分入門とか)読んじゃったり。
計算機科学(機械学習とかでも)では、最適化などで”微分”の方が役立つんですが、数学理論としては積分(というか、同じと言うか測度)の方がはるかに面白いんですよね。
微分は大抵簡単だが、積分は得てして困難。いまだ現代数学の研究対象である楕円曲線も、楕円の弧長の計算の困難さ(楕円積分)から始まった、ですとか、リーマン積分の限界がルベーグ積分の発見につながり、さらには一般の測度論へ。測度論はいろいろなな抽象的な対象にも”測り方”を与えますので、数学の中での応用は広いです。例えばハール測度。ポントリャーギンの双対律(局所コンパクトアーベル群の双対の双対は、元の群と自然に位相群として同型)など基本的な”美しい定理”がありますが、これもハール測度の賜物。
そういう、極めて有用な測度論へのイントロダクションとしてのリーマン積分のかなり完璧な解説書になっていると思います。積分部分だけ取り出して、”リーマン積分論”としたいぐらい。
なんにせよ、プロの数学者目指すならこの本(か、同レベルの教科書)は必須かと。ただ、あと思いつく本って、ApostolのMathematical Analysisとかくらいしか。デュドネのアレは教科書のレベルを超えてますし、ブルバキに至っては天才が中学生、高校生時代に読む本だし。Apostolの本も、杉浦さんの本ほど”ガチ”っぽくはないです(際まで攻める感はない)。
高木の解析概論は、1章の実数論以外読まなくていいかなぁ。ちゃんと読んだことないんですが(すいません)杉浦に勝るのは、高木の名声かと。高木の「代数的整数論」なんて、3,40年前の”偉い人”は”数論やるなら必ず読め”と言っていたものの、高木の類体論の証明にはもはや価値がない、というのが定評(あるいは私の偏見)のようで(あの手この手でなんとか証明した感が強い)。
で、結論(?)としては、数学者を目指すなら高校~大学1年夏休みくらいまでに1,2巻読破するといい。~>それくらいの気合は必要。
2022年3月7日に日本でレビュー済み
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解析学を学ぶ前に、計算中心の微積分(多変数を含む)、線形代数、(素朴な)集合論の学習を終えていることが望ましいです。
直感的な理解に対する疑問が自然と湧いてくるタイミングで、解析学の勉強を始めるのがベストだと思います。
自学自習用のテキストとして次の二冊をオススメします。
Undergraduate Analysis(serge lang)
Analysis I, II (terence tao)
大学初年度で学ぶ数学から、理論中心の数学への架け橋として、この二冊は本当にオススメです。
問題の量も豊富で、レベルも適切です。解答集も別売りですが用意されています。
洋書ですが、高校生でも読める簡単な英文で書かれているので、問題無いと思います。
最後に、解析入門や、解析概論など、巷に言われる名著はオススメしません。
例えるなら、外国人が日本語と文化を学ぶために大辞林で勉強するようなものです。
洋書、和書関係なく、自分のレベルに合った効率良く学習できる教科書を使うべきだと思います。
直感的な理解に対する疑問が自然と湧いてくるタイミングで、解析学の勉強を始めるのがベストだと思います。
自学自習用のテキストとして次の二冊をオススメします。
Undergraduate Analysis(serge lang)
Analysis I, II (terence tao)
大学初年度で学ぶ数学から、理論中心の数学への架け橋として、この二冊は本当にオススメです。
問題の量も豊富で、レベルも適切です。解答集も別売りですが用意されています。
洋書ですが、高校生でも読める簡単な英文で書かれているので、問題無いと思います。
最後に、解析入門や、解析概論など、巷に言われる名著はオススメしません。
例えるなら、外国人が日本語と文化を学ぶために大辞林で勉強するようなものです。
洋書、和書関係なく、自分のレベルに合った効率良く学習できる教科書を使うべきだと思います。
2020年4月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実解析の本としては具体的な話題も多いため、少し盛りだくさんな内容かと思います。スピード感を求めるなら、他書がおすすめです。
ただし、証明はほぼ全て載っているので、しっかりと解析学を学ぶ上では他に代わることのない良書ともいえます。第一章の実数論は、同シリーズの数学の基礎と補完すると良さそうです。この内容をこなしていれば、学部で基礎解析学を学んだと言って恥ずかしい思いをすることはないように思います。
抽象度の高い本をお探しなら、北田均先生の解析学概論がおすすめで、この2冊で補完するとよいかもしれません。
色々と書きましたが、紛れもない名著です。
ただし、証明はほぼ全て載っているので、しっかりと解析学を学ぶ上では他に代わることのない良書ともいえます。第一章の実数論は、同シリーズの数学の基礎と補完すると良さそうです。この内容をこなしていれば、学部で基礎解析学を学んだと言って恥ずかしい思いをすることはないように思います。
抽象度の高い本をお探しなら、北田均先生の解析学概論がおすすめで、この2冊で補完するとよいかもしれません。
色々と書きましたが、紛れもない名著です。
2019年6月5日に日本でレビュー済み
結論
間違いではないものの、わざと簡略に書きすぎており、ことさらに難解に仕上げている(式の変形を極端に省略するなど)ところが多数というか、ほとんど。なぜこういう書き方になっているかというと、おそらく、複数の類書を横において、それらをみながら書いたから。だから、模倣にならないように加工するのでいっぱいいっぱいで、独自の練り直しがなされていない。器用貧乏というか、木をみて森を見ないというか。
この内容では、「東大」という看板がなければ、今の時代、だれも読まないだろう(実際、周りを見回しても、「持っているだけ」のひとばかりー数ページほども読んでいない)。
「わかる」「使える」ということを目指す数学科希望のひと、ふたたび解析を学習しなおす必要性のある最先端のエンジニアなどには、実質「役立たず」で、インテリアとして飾る書籍の典型です。
あえていえば、数学辞典の代わりに使えるかな、というところ。
間違いではないものの、わざと簡略に書きすぎており、ことさらに難解に仕上げている(式の変形を極端に省略するなど)ところが多数というか、ほとんど。なぜこういう書き方になっているかというと、おそらく、複数の類書を横において、それらをみながら書いたから。だから、模倣にならないように加工するのでいっぱいいっぱいで、独自の練り直しがなされていない。器用貧乏というか、木をみて森を見ないというか。
この内容では、「東大」という看板がなければ、今の時代、だれも読まないだろう(実際、周りを見回しても、「持っているだけ」のひとばかりー数ページほども読んでいない)。
「わかる」「使える」ということを目指す数学科希望のひと、ふたたび解析を学習しなおす必要性のある最先端のエンジニアなどには、実質「役立たず」で、インテリアとして飾る書籍の典型です。
あえていえば、数学辞典の代わりに使えるかな、というところ。









