裁判経験者として、この本の「和解」についての章を読んで、はっとするものがありました。
地裁の民事訴訟の70%は和解で終わる、のだそうです。
本書では裁判官は、原告被告双方の代理人に、和解に応じるよう依頼人を説得するよう求める、とありました。
自分弁護士から聞いたところ、和解金額が、原告の訴状での請求額のxx%以下だと原告の負け、xx%以上だと勝ち、という暗黙の基準があるそうです。
実際の裁判での和解金額は、双方の代理人が依頼人に対して「負けた」と言わなくて済む額に調整されている、と思います。なんというか、和解は予定調和的に決められる、というのが印象です。
ところで、この本で強く印象に残っているのは、岡口裁判官が「弁護士はどうやって顧客をみつけているか?」と弁護士である著者に尋ねるところ。(本書の中で2回も尋ねています)
著者は「人通りの多い交差点で名刺を配っています・・・冗談ですが」などとはぐらかしていますが、弁護士が仕事をとることに苦労しているのは事実のようです。
ここ数年、弁護士の数が急激に増えたものの訴訟数そのものが変わらず、弁護士あまりの状態だそうです。
また司法修習期間が2年から1年に短縮されて未熟な新人弁護士が増え、そんな弁護士が代理人となって裁判に出て支障がでているとも聞きます。
岡口裁判官も、最近の弁護士の書く書面を見て、不安に思うところがあったのでは、と思います。
今後は優秀で実績ある弁護士にますます依頼が集中し、そうでない弁護士には仕事がないという、弁護士の二極分化が進むと、裁判官のコメントから感じました。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。

1分以内にKindleで 裁判官! 当職そこが知りたかったのです。 をお読みいただけます。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。