1989年、改革開放路線が動き出した頃に書かれた本であるが
四半世紀を超えてこの本と共に福建省を旅した。
もちろん、その頃に較べて中国は発展しているのだが
街に息づく空気感や、うねる東シナ海は鄭成功の時代から変わっていない。はずだ。
訪ねる街の歴史・地理・文化を調べぬいて
そして先入観にとらわれない目で感じた事を
平易な言葉で書く司馬さん。
そんな作家、後にも先にもいないよなぁ。
コピー&ペーストでさも見てきたように書く人が多い2015年の今、
自分の人生に司馬さんがいた幸運に感謝したい。
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街道をゆく 25 中国・びんのみち Kindle版
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言語日本語
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出版社朝日新聞出版
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発売日2009/2/28
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ファイルサイズ1385 KB
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
大航海時代をヨーロッパからの視点で考えたのが『南蛮のみち』であり、中国からの視点で考えたのが『〓(びん)のみち』になる。中国東南部の福建省は古来から「〓(びん)」と呼ばれ、日本とのつながりが深い。マルコ・ポーロが立ち寄った泉州、一大海上王国をつくった鄭成功ゆかりの厦門を訪ねてゆく。筆者の脳裏に、東西交渉史の主役たちが浮かんでは消える。
--このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
司馬/遼太郎
1923年、大阪府生まれ。大阪外事専門学校(現・大阪大学外国語学部)蒙古科卒業。60年、『梟の城』で直木賞受賞。75年、芸術院恩賜賞受賞。93年、文化勲章受章。96年、死去。主な作品に『国盗り物語』(菊池寛賞)、『世に棲む日日』(吉川英治文学賞)、『ひとびとの跫音』(読売文学賞)、『韃靼疾風録』(大佛次郎賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
1923年、大阪府生まれ。大阪外事専門学校(現・大阪大学外国語学部)蒙古科卒業。60年、『梟の城』で直木賞受賞。75年、芸術院恩賜賞受賞。93年、文化勲章受章。96年、死去。主な作品に『国盗り物語』(菊池寛賞)、『世に棲む日日』(吉川英治文学賞)、『ひとびとの跫音』(読売文学賞)、『韃靼疾風録』(大佛次郎賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B00Q87ABE4
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2009/2/28)
- 発売日 : 2009/2/28
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 1385 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 174ページ
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Amazon 売れ筋ランキング:
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- - 2,116位直木賞受賞(26-50回)作家の本
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カスタマーレビュー
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2014年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
血縁ではない親族が福建の生まれということで読んでみました。
当時の日本から10万振り近い日本刀が輸出されて、一本も見つかっていないという話。
日本史はいろいろとやりこんでるけどこの話は知らなかった・・・。
そして、元寇の失敗の理由に当時の高麗の木材の不足とフビライの判断ミスを指摘しているところが、
曼荼羅のようにトピックが変幻自在で面白かったです。
ただやはり惜しいのは、司馬さんが訪れたのは2014年からみれば相当に昔の「新中国」であって、
今の中国の雰囲気にどこまで整合性があるのかは、素人のわたしには読み解けませんでした。
当時の日本から10万振り近い日本刀が輸出されて、一本も見つかっていないという話。
日本史はいろいろとやりこんでるけどこの話は知らなかった・・・。
そして、元寇の失敗の理由に当時の高麗の木材の不足とフビライの判断ミスを指摘しているところが、
曼荼羅のようにトピックが変幻自在で面白かったです。
ただやはり惜しいのは、司馬さんが訪れたのは2014年からみれば相当に昔の「新中国」であって、
今の中国の雰囲気にどこまで整合性があるのかは、素人のわたしには読み解けませんでした。
2013年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
週刊朝日 1984年8月10日〜12月28日号に連載
中国・びんのみち
文明交流の詩情/倶楽部/山を刻む梯田/福州の橋/独木舟/山から山へ/焼畑族/対々の山歌/雷峰を過ぐ/餅から鉄へ/天目茶碗/土匪と械闘/華僑の野と町/異教徒たち/「西遊起」ばなし/陶磁片とコンパス/泉州の出土船/イカリの話/七百年前の山中さん/夢のアモイ/厦門両天
いままで中国紀行は19巻中国江南のみち、20巻中国蜀と雲南のみちが既刊としてあるが、19巻ではおもに蘇州をめぐり、日本家屋のルーツは蘇州にあると述べていたし、ジャンク船という中国独特の船についても書いており新鮮であった。また20巻では海の蘇州から山の四川省成都を尋ねた。
今回は、蘇州の更に南、福建省を尋ねる。福建省はお茶で有名であるが、お茶自体の話はあまり出てこない。もともと漢民族の土地ではなく、文化が異なる。びん(もんがまえに虫)は漢民族が少数民族を見下して名付けた名前であるが、多くのものはけものへんである。
お茶の話はない代わりに、天目茶碗が書かれている、素人の自分すれば、高い茶碗というイメージしかないが、夏目漱石の小説を例に挙げているのがあたらしい。
また航海術の発展がマルコポーロら欧州人によるのではなくアラビア人によるものであることも新しかった。
海外舞台の司馬作品は、概ね歴史が大味になりがちであるが中国も三度目になると、中国だけでなく航海術かヨーロッパアラビアに広がってしまうのが面白い
中国・びんのみち
文明交流の詩情/倶楽部/山を刻む梯田/福州の橋/独木舟/山から山へ/焼畑族/対々の山歌/雷峰を過ぐ/餅から鉄へ/天目茶碗/土匪と械闘/華僑の野と町/異教徒たち/「西遊起」ばなし/陶磁片とコンパス/泉州の出土船/イカリの話/七百年前の山中さん/夢のアモイ/厦門両天
いままで中国紀行は19巻中国江南のみち、20巻中国蜀と雲南のみちが既刊としてあるが、19巻ではおもに蘇州をめぐり、日本家屋のルーツは蘇州にあると述べていたし、ジャンク船という中国独特の船についても書いており新鮮であった。また20巻では海の蘇州から山の四川省成都を尋ねた。
今回は、蘇州の更に南、福建省を尋ねる。福建省はお茶で有名であるが、お茶自体の話はあまり出てこない。もともと漢民族の土地ではなく、文化が異なる。びん(もんがまえに虫)は漢民族が少数民族を見下して名付けた名前であるが、多くのものはけものへんである。
お茶の話はない代わりに、天目茶碗が書かれている、素人の自分すれば、高い茶碗というイメージしかないが、夏目漱石の小説を例に挙げているのがあたらしい。
また航海術の発展がマルコポーロら欧州人によるのではなくアラビア人によるものであることも新しかった。
海外舞台の司馬作品は、概ね歴史が大味になりがちであるが中国も三度目になると、中国だけでなく航海術かヨーロッパアラビアに広がってしまうのが面白い
2016年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
司馬さんは、やはり
紀行記だね。坂の上の雲の日本はまことに小さな国とはね?GNPではどの位かな!司馬歴史観は?
紀行記だね。坂の上の雲の日本はまことに小さな国とはね?GNPではどの位かな!司馬歴史観は?
ベスト1000レビュアー
歴史でもなかなか表舞台に出て来ない、中国福建省の紀行。そもそも東南の国境で、漢民族と違う少数民族の地であり、中国の支配下になったのも他より下るらしい。だが、温暖な気候的にも日本に類似しており、稲作民族として同じルーツなのではないかと筆者は推測。さて本書では福建省の海の民としての歴史にスポットを当てているが、ここでも倭寇など日本との関わりが深いようだ。これらは通りいっぺんの歴史をなぞっていても決してわからない知識で、広い中国のややマイナーな地域を取り上げた今巻も、とても興味深い一冊だった。
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