戦中の優雅で楽しげな生活から戦後の引き揚げまでが丁寧に書き綴られている。戦争反対と声高に叫ぶよりも淡々と事実を述べているこの本のほうが戦争の醜さや酷さが伝わると思う。
普通の生活をしていた人が一夜にして日常が分断される。2年前の地震とシンクロし、日常、平凡な日々のありがたさをかみ締める。
病気や敵の襲撃で命を落とす、という身体の痛さと、敗戦後使用人が家財を根こそぎ持っていってしまうという心の痛さ。
立場が変わるとこうまで醜くなれるのか。
いろいろな世代のひとに読んでほしい本である。
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