難しい英文も“3語"で表現すれば簡単に 21万部売れた英語本のシンプルな方法論
タイトルの「3語」とは、学校で英語を少しでも学んでいれば見覚えがあるだろう、「主語・動詞・目的語」(SVO)のこと。たとえば、「私は新製品の企画を行っています」という文章を「I am making a plan for new products.」と訳しても、文法的には間違いではない。だが本書がすすめるのは、「I plan new products.」と訳す発想だ。文法的な正しさ、内容の正確さは同じ。しかし、よりシンプルで伝わりやすい。英語を母語としない人が迷いがちな、冠詞や前置詞といった要素も文章から減らせている。極めて明快かつ実践的なロジック。こうした内容が、英語学習の初心者から、文法偏重の詰め込み教育で身につけた知識の一歩先を目指す人まで、幅広い層に支持され、ヒット作の多い英語学習書の中でも頭ひとつ抜けた売れ行きを見せている。
「著者はもともとTOEICで950点くらいのスコアをお持ちだったそうなのですが、就職してみると自分の英語がまったく仕事では通用せず、その後、特許翻訳という特殊な業務に携わるようになってさらに苦労されたそうなんですね。そうした中で、難しかった英文がSVOを使うと簡単になる経験をされた。本書の内容は、とてもきちんとしたバックボーンを持った人が、苦しみの中で編み出した方法論なんです」(担当編集者の中村明博さん)
タイトル詐欺のような本も多いジャンルだが、本書は別物と見て間違いない。
評者:前田 久
(週刊文春 2017.06.08号掲載)
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著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中山/裕木子
株式会社ユー・イングリッシュ代表取締役。公益社団法人日本工業英語協会専任講師。1997年より企業で技術分野の日英翻訳に従事。2000年、特許事務所で電子・電気、機械の特許明細書の日英翻訳を開始し、テクニカルライティングに出会う。2001年に工業英検1級取得。首位合格により文部科学大臣賞を受賞。2004年、フリーランス特許翻訳者になる。同時に、公益社団法人日本工業英語協会の専任講師に就任し、企業や大学の理工系研究者に対し、技術英語・特許英語の指導を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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著者について
中山裕木子(なかやま・ゆきこ)
株式会社ユー・イングリッシュ 代表取締役。
公益社団法人日本工業英語協会 専任講師。
1997年より企業で技術分野の日英翻訳に従事。
2000年、特許事務所で電子・電気、機械の特許明細書の日英翻訳を開始し、
テクニカルライティングに出会う。特殊で難解な特許の英語であっても、
平易に表現できないかと模索を始める。
2001年に工業英検1 級取得。首位合格により文部科学大臣賞を受賞。 2004年、フリーランス特許翻訳者になる。同時に、
公益社団法人日本工業英語協会の専任講師に就任し、
企業や大学の理工系研究者に対し、技術英語・特許英語の指導を始める。 2014年4 月、技術英語を専門とする翻訳と教育の会社、
株式会社ユー・イングリッシュ設立。
高品質の技術翻訳サービスと技術英語指導サービスの提供により、
日本企業や大学における技術系英文の品質向上に尽力する。
「伝わる英語を身につける」をモットーに、京都大学、名古屋大学、
同志社大学などにて、非常勤講師として、大学生の英語力を日々高めている。
著書に『技術系英文ライティング教本』(日本工業英語協会)、
『外国出願のための特許翻訳英文作成教本』(丸善出版)がある。
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出版社からのコメント
★読者からの声も続々届いております! ー単語や文法の知識があっても、とっさに出ない。
そんな私に「もう一度英語を勉強してみよう」と思わせくれる本でした。
すごく面白くて、参考になります。英語への苦手意識が吹き飛ぶ内容でした。
(40代女性)
ー「特許翻訳」の難解な英文を翻訳してきた実績に
もとづいており、たいへん説得力がある。
動詞の使い方の工夫次第で、明快に伝わる文章を
書けることが、豊富な例文を通して納得できた。 (30代男性)
ーシンプルイズベスト。 知的に見せようとするよりも、わかりやすく
伝えてくれるほうがはるかに知的だと思う。
簡単な言い回しを考えるのは、頭のトレーニングになり、
自分自身が話しやすくなる。(50代女性)
ーどうしても学校で習ったような構文を使って、
長々とした伝わりにくい英語を使ってしまいがちでした。
本書のように
「英語を3語に組み立て直す」ことで、
英語力をワンランクアップさせられそうです。
(20代女性)
ー個人塾で、子供たちに英語を教えています。
学校の英語についてこられない、いわゆる落ちこぼれの子たちです。
こんないい本があるなんて、驚きました。日常の出来事や会話を
「誰が何をする(SVO)」に変える、という授業をしたのですが、
子どもたちの食いつきがすごかったです。(60代男性)
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