YouTubeで紹介されていたので、この本を読んだが、文章はとても難解だ。正直に言えば、
1割も理解できなかった。この本を読んで理解出来たのは岡本太郎という天才の個性その
ものだ。著者は小学校1年生の時に、画一的な教育になじめず学校を4校もかわった。また、
小学校で哲学書を読んでいるような天才だった。とても、一般の人と同列に考えることは
出来ない。
著者は若い時、10年ほどパリに留学し、ソルボンヌ大学やパリ大学に学んだ。哲学もよく
学んだようだ。日本に帰ってきて戦後、一人で猛烈に戦い始めたとき、著者は異端者扱い
され、村八分を食った。しかし、著者は自分の意思を貫く。
この本で特に印象的だったのは、有名な「芸術は爆発だ」の生まれたくだりだ。著者は、
子供の頃から自分の胸の奥深いところで、神聖な火が燃えているという動かしがたい感覚
を持っていたようだ。その火を周囲は押しつぶそうとしたが、著者は孤独な戦いを続ける。
あるとき悟る。神聖な火を守ろうとするのではなく、己自身と戦い、自分自身を突き飛ば
せば良い。炎はその瞬間燃え上がり、あとは無。-- 爆発するのだ。
この本は難解だが、理解を超えたところで、著者からの強いメッセージを受け取れる感じ
がする。これだけ、生きることに真剣だった人の存在を知っただけでも収穫だった。ひる
がえって、自分は生きることに真剣に向き合えているだろうかと反省させられる。自分の
人生で道に迷ったとき、また手に取ってみたいと思う。
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