大学で建築学の授業を教える著者の授業は、学生から集めた質問にプリントで回答する形式を取り入れている。
質問の中には、そして著者の回答には、ときに一般の人に考え方についての気づきを与えてくれるものがある。
そんな質問&回答をまとめたのがこの本だ。
そこから感じ取った一貫するコンセプトは、二つ。
1、広い視野で、或いは制約を取り払って考えること。
多くの学生は建築関係の質問をするとき技術的な回答を想定しているが、実際にはより大きなインパクトを持つ政治的・経済的な観点を絡めて回答したり、定義が曖昧な質問に対しては、その曖昧さを指摘したり。
例えば「鳥は何kgまで飛べるのか」という質問に対し、「『飛ぶ』の定義による」という具合だ。確かにその通り。
個人的には「晴れと雨どちらが好きか」に対する「決めていない。スカンジナビア半島と奈良どちらが好き?」にハッとした。
人間は質問を受けると反射的に回答しようとするが、一度質問の外に出ることの意義を感じた。
2. 好奇心を発揮することの大切さ。
とある章の最初に、「現代の技術は進歩しすぎてブラックボックス化している。故に不思議を感じるセンサが退化してしまった」という記述がある。
本書は、ぼーっと生きていると退化してしまうセンサを日々磨きながら生きることの大切さを問いかけてくる。
続編も出ているようだが、同じテイストであればこちらに手を出す前にひとまず自分なりに上記2点を実践してみようと思う。
ただ、この著者がどんなミステリーを書くのかは気になったので、デビュー作の方を購入した。
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1分以内にKindleで 臨機応答・変問自在 ―森助教授vs理系大学生― (集英社新書) をお読みいただけます。
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