哲学者の名前や用語をすらすら並べるのは、カッコよく見え、自分もそうなりたいと思って、入門書を手にする人も少なくないでしょう。
けれども、本書は哲学知識や概念の概要ではなく、哲学者がどういう想いでどのように考えたかを、若松さんが読者とともに辿る一冊なのです。つまり、哲学者が考えた結果を覚えるのではなく、哲学者や著者と一緒に考えるのです。
本書に挙げられているソクラテス、デカルト、ハンナ・アレント、吉本隆明に共通することは、知っても知っても知り尽くせないことを、知れば知るほど知らなくなることを、それでも、知ろうとし続ける思考「労働」ではないでしょうか。
しかも、目に見えるものの仕組みの解明ではなく、これらの哲学者たちは、目に見えないものを、世界や人間の根源に関わるような、到達できないものを目指して、考え続けるのです。しかし、考え続けるという営みの中にこそ、到達があるのかも知れません。
「デカルトが一番大事にしていることは、数学では立証できない『魂』の存在をどうしたら顕せるのかという問いであった」(p.45)。
字が大きく、行間もあり、表現も平易で、非常に読みやすいです。
考える教室 大人のための哲学入門 NHK出版 学びのきほん Kindle版
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言語日本語
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出版社NHK出版
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発売日2019/3/25
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ファイルサイズ2527 KB
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商品の説明
著者について
若松英輔(わかまつ・えいすけ)
1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学賞詩部門受賞。『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞を受賞。著書に『イエス伝』(中央公論新社)、『魂にふれる 大震災と、生きている死者』(トランスビュー)、『生きる哲学』(文春新書)、『霊性の哲学』(角川選書)、『悲しみの秘義』(ナナロク社)、『内村鑑三 悲しみの使徒』(岩波新書)、『種まく人』『詩集 幸福論』『詩集 燃える水滴』『常世の花 石牟礼道子』(以上、亜紀書房)など多数。 --このテキストは、mook版に関連付けられています。
1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学賞詩部門受賞。『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞を受賞。著書に『イエス伝』(中央公論新社)、『魂にふれる 大震災と、生きている死者』(トランスビュー)、『生きる哲学』(文春新書)、『霊性の哲学』(角川選書)、『悲しみの秘義』(ナナロク社)、『内村鑑三 悲しみの使徒』(岩波新書)、『種まく人』『詩集 幸福論』『詩集 燃える水滴』『常世の花 石牟礼道子』(以上、亜紀書房)など多数。 --このテキストは、mook版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B07Q55QDLJ
- 出版社 : NHK出版 (2019/3/25)
- 発売日 : 2019/3/25
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 2527 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 86ページ
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 1,009位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 2位ドイツ・オーストリアの思想
- - 23位哲学・思想 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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ベスト1000レビュアー
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23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年4月21日に日本でレビュー済み
哲学と聞くと難しい精神世界を思い浮かべる。
哲学が好きだなんて難しい質問が相手から飛んできたら
一瞬で返事に窮して、好きだなんて自称したことを
恥じてしまうと思っていた。実際にソクラテスもプラトンも
なんとなくしか知らない、当然語ることなんて出来ない。
けれども、仕事や子育て、人間関係に関して
クリアカットに説明されたノウハウや知恵を示した本とは
全く異質な、読了後の生命力がみなぎるかんじがある。
悩みごとに、個別具体的にノウハウを教える本よりも
自分自身の中に、悩み、考え、感じるそれらの活動自体が
できる、できていることを誇りに思い
そして今後もしていくんだという自信のようなもの。
生きる力が湧き、例えどんな薄暗い時代や日々であっても
生きるんだと思えた。
哲学が好きだなんて難しい質問が相手から飛んできたら
一瞬で返事に窮して、好きだなんて自称したことを
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生きるんだと思えた。
殿堂入りベスト10レビュアー
本を読むとき、論じられている事柄を把握する本の読み方を伝授する。吉本隆明の『共同幻想論』を取り上げ、吉本にとって「幻想」がいかなる意味を有するものであったか読み解くが、正直言って、著者の読み方には感心できなかった。「幻想」が実体を持たないまでは良い。では、なぜ「共同幻想」が大衆に生まれるのであろうか?一つはマルクス主義のイデオロギーであった史的唯物論があげられる。物質的生産関係が社会主義イデオロギーを生み出すのである。学生運動の指導者として活躍した吉本隆明にとって、社会主義イデオロギーが学生・知識人・労働者間の「共同幻想」であったのだ。この事に気づいた吉本は「転向」するしかなかった。マルクス主義者にとって、上部構造は、下部構造によって規定された「共同幻想」だったのだ。こう考えれば、日本人が抱く天皇制への愛着も、「共同幻想」なのだ。実体を持たないものへの執着は、愚かである。革命の無意味さに気づいた吉本は、対幻想=「恋愛」、共同幻想=「国家」を『共同幻想論』で究明した。こうなると、市民として私的生活に生きるしかない。これが吉本の著述活動の意義である。こうした個人史的なアプローチが吉本隆明を語る場合に必要なのではなかろうか?著者のアプローチは、やや説得力に欠けるように感じた。
しかし、著者のアプローチは面白く、本を読むときの参考になる。著者が「何を語ったか」ではなく、「何を論じたか」が重要である。参考になる本だ。お勧めの一冊だ。
しかし、著者のアプローチは面白く、本を読むときの参考になる。著者が「何を語ったか」ではなく、「何を論じたか」が重要である。参考になる本だ。お勧めの一冊だ。
2019年7月20日に日本でレビュー済み
本書はプラトン、デカルト、アレント、吉本という四人の哲学者の主著をそれぞれ「対話する」「考える」「働く」「信じる」という動詞を軸に「読む」という試みである。一人に一章ずつ、本シリーズのコンセプトにそってコンパクトにまとまっているが、それぞれ内容は濃厚である。各思想家の出した「答え」よりも問う「姿勢」をこそまっすぐに見つめ、それに自らの体躯を重ね合わせることで思想家の「こころいき」を披こうとする本書の記述は、四冊の独立した論考を読んだような充実したエネルギーを読む者に与えるものとなっている。
本書の冒頭ちかく、ソクラテスをめぐって著者は次のように書いている。
〈「美辞麗句」で飾りたてられた言葉は、誰かの模倣なのかもしれない、だが、自分は、自分で生き、会得した言葉で話すことになる。それは、もしかすると「無造作」に聞こえるかもしれない。しかし、そのほかに方法はない。それがソクラテスの立ち位置でした。つまり「何を言うか」よりも「どう言うか」のほうが問題だ。むしろ、どう語るかが決まれば、何を語るのかは自ずと決まることになる。〉(16頁)
この姿勢はまさに本書の「いきづかい」そのものを示しており、それが本書を他の哲学の解説書とは一線を画するものとしている。すなわち、著者の「読み」は各思想家が「何を言うか」を要約するという安易な「近道」を行くのを退け、むしろ各思想家の「立ち位置」にたってその足どりを自らもたどってみようとする––いわば「遠まわり」を実践するものなのである。
その意味で本書はこれまで哲学・思想書を読みたいと思いつつも敬遠してきた人にとってよき入門となっているとも言える。外から見ると複雑に見える思想でも、いちど思索が生成する現場、その「立ち位置」にまでさかのぼって見上げて見ると、哲学者の紡ぎ出す言葉たちの内的な必然性が、透明な糸のように見通されることが往々にしてあるからである。
だが実は、「大人のための哲学入門」との副題をもつ本書の目指すところはそこに留まらないのである。本書の冒頭においてノヴァーリスを引きつつ「読書は、自分を知るための旅です」と述べられているように、本書の「遠まわり」はつねに「私」に向かって還ってくる過程でなければならないと繰り返し著者は訴えるからである。
〈哲学は、日常においてもきわめて重要なものです。ここでいう「哲学」は、哲学者たちの考えではありません。私たち個々人の哲学です。誰かの考え、誰かの言葉をそのまま受け入れるのではなく、それと対話しながら、私たちは誰もが自分の哲学を構築していかなくてはならないのです。〉(58頁)
本書はある本屋で若い人に向けて語られた「哲学入門」の講座をもとに書かれている。主題的に取り上げられる四名からだけでなくさまざまな人物からの引用がなされており、巻末には詳細なブックガイドや「読書ノート」の作り方もあり充実した一冊である。読者はそれらの言葉を伴走にすることで「私の哲学」を生きることをこそ求められているのであり、そしてそれだけが「哲学」に「入門」する唯一の道なのだと本書は教えているのである。
本書の冒頭ちかく、ソクラテスをめぐって著者は次のように書いている。
〈「美辞麗句」で飾りたてられた言葉は、誰かの模倣なのかもしれない、だが、自分は、自分で生き、会得した言葉で話すことになる。それは、もしかすると「無造作」に聞こえるかもしれない。しかし、そのほかに方法はない。それがソクラテスの立ち位置でした。つまり「何を言うか」よりも「どう言うか」のほうが問題だ。むしろ、どう語るかが決まれば、何を語るのかは自ずと決まることになる。〉(16頁)
この姿勢はまさに本書の「いきづかい」そのものを示しており、それが本書を他の哲学の解説書とは一線を画するものとしている。すなわち、著者の「読み」は各思想家が「何を言うか」を要約するという安易な「近道」を行くのを退け、むしろ各思想家の「立ち位置」にたってその足どりを自らもたどってみようとする––いわば「遠まわり」を実践するものなのである。
その意味で本書はこれまで哲学・思想書を読みたいと思いつつも敬遠してきた人にとってよき入門となっているとも言える。外から見ると複雑に見える思想でも、いちど思索が生成する現場、その「立ち位置」にまでさかのぼって見上げて見ると、哲学者の紡ぎ出す言葉たちの内的な必然性が、透明な糸のように見通されることが往々にしてあるからである。
だが実は、「大人のための哲学入門」との副題をもつ本書の目指すところはそこに留まらないのである。本書の冒頭においてノヴァーリスを引きつつ「読書は、自分を知るための旅です」と述べられているように、本書の「遠まわり」はつねに「私」に向かって還ってくる過程でなければならないと繰り返し著者は訴えるからである。
〈哲学は、日常においてもきわめて重要なものです。ここでいう「哲学」は、哲学者たちの考えではありません。私たち個々人の哲学です。誰かの考え、誰かの言葉をそのまま受け入れるのではなく、それと対話しながら、私たちは誰もが自分の哲学を構築していかなくてはならないのです。〉(58頁)
本書はある本屋で若い人に向けて語られた「哲学入門」の講座をもとに書かれている。主題的に取り上げられる四名からだけでなくさまざまな人物からの引用がなされており、巻末には詳細なブックガイドや「読書ノート」の作り方もあり充実した一冊である。読者はそれらの言葉を伴走にすることで「私の哲学」を生きることをこそ求められているのであり、そしてそれだけが「哲学」に「入門」する唯一の道なのだと本書は教えているのである。
ベスト100レビュアー
哲学を語る人でありながら、机上の空論ではなく、あくまでも『行動をおこして世間と深く交わり合いながら、ときに批判を受けながら人生を生き抜いた』ソクラテス、デカルト、ハンナアレント、吉本隆明の言葉を読んでいく本です。
しかし、根底に流れるのは『読書』の効用。知らない事を知る喜びを味わって欲しいという著者の思いが感じられました。哲学は難しいという思い込みでなかなか手を出せずにいますが、読書という視点からだと偉人たちの言葉もすんなり入るような気がします。
よくわからないなと思う箇所もちらほらありましたが、それこそ脳が欲している証拠。いい機会になりました。
しかし、根底に流れるのは『読書』の効用。知らない事を知る喜びを味わって欲しいという著者の思いが感じられました。哲学は難しいという思い込みでなかなか手を出せずにいますが、読書という視点からだと偉人たちの言葉もすんなり入るような気がします。
よくわからないなと思う箇所もちらほらありましたが、それこそ脳が欲している証拠。いい機会になりました。



