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[塩田武士]の罪の声 (講談社文庫)

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罪の声 (講談社文庫) Kindle版

5つ星のうち3.9 187件のカスタマーレビュー

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商品の説明

メディア掲載レビューほか

グリコ・森永事件をフィクションで推理する

多くの謎を残したまま未解決となった「グリコ・森永事件」の第一幕は社長の誘拐から始まった。会社施設への放火、菓子に毒物を混入し企業を脅迫。身代金取引の電話では子供の声が使われ「かい人21面相」などと名乗った挑戦状が送りつけられるという陰湿な事件だった。『罪の声』はこの事件をモデルにしたフィクションである。

事件から三十一年後に企画された新聞社の取材に駆り出されたのはなんと「文化部」の記者。読者はその目を通して犯人像に迫っていくことになる。

もうひとりの主役は「身代金取引の声」が幼少期の自分の声であることに気づいた男性だ。二人は独自に事件を調べ続け、その交点に真相が浮上してくる。パズルを組み立てるように調査は続き記者はついに犯人の一人に到達。事件の全貌を世に放つ――。

冒頭で取材は難航し失敗の連続と思われるのだが、その行程が後に収斂し全ての謎が回収されていく構成は丁寧だ。

これまでに判明しているグリ森事件の事実関係を凹型とすれば、それにピタリと組み合わされる凸型の推論パートを描き出したのが本書。複雑な事件構成にも関わらず破綻も見せずに犯人像を絞り込んでいく。

著者の塩田氏は執筆にあたり実際の事件舞台を踏んだのであろう。身代金取引現場などの描写は細かい。全四一六ページの重厚な書ではあるが、取材開始までの各アプローチシーンなどはややくどい気もする。

終盤、取材手法を振り返り「貼り絵のように情報の欠片をコツコツと重ね合わせていった結果で、この手法こそが、今も昔もこれからも人々が求め続ける調査報道のあり方だ」と記す。まさに調査報道取材の疑似体験ができるのか……、いやいや冗談ではない。こんなにスルスルと重大事件の謎解きができてたまるか、というのが実際にグリ森事件当時の取材にも関わった偏屈記者(私)の正直な感想でもあるのだが、それはともかくミステリーとしての読み応えは十分だろう。過去、グリ森事件を題材にした作品は数多い。ノンフィクションの体を取りつつ「真犯人」に到達したかのような噴飯物の書も存在する中、本書が被害社名を架空のものとしフィクションであることを明確にしているのは賢明だ。元新聞記者である著者の矜持として「事実と創作」の安易な混在を避けたのではなかろうか。ならばこそ、グリ森とはいったいどんな事件だったのか、当時を知らぬ世代の人たちにとっては、詳細をひもとく史料にもなるはずだ。

評者:清水 潔

(週刊文春 2016.10.24掲載)

内容紹介

「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、本屋大賞第3位。圧倒的な取材と着想で、昭和最大の未解決事件を描いた傑作長編小説。「これは、自分の声だ」――京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品からカセットテープとノートを見つける。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。

登録情報

  • フォーマット: Kindle版
  • ファイルサイズ: 464 KB
  • 紙の本の長さ: 429 ページ
  • 出版社: 講談社 (2019/5/15)
  • 販売: 株式会社 講談社
  • 言語: 日本語
  • ASIN: B07R3RXRWW
  • Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能): 有効
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  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9 187件のカスタマーレビュー
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カスタマーレビュー

5つ星のうち3.9
評価の数 191

カスタマーの興味・関心別評価
小説
3.9
コミック
3.5

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187件のカスタマーレビュー

2019年2月14日
形式: Kindle版Amazonで購入
40人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年6月13日
形式: Kindle版Amazonで購入
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年5月20日
形式: Kindle版Amazonで購入
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2018年12月28日
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2019年5月31日
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2018年8月14日
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ベスト1000レビュアー
2019年6月9日
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2019年8月4日
形式: 文庫Amazonで購入
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