もし、初めて水木しげるの戦場マンガに触れる方がおられれば、本書「総員 玉砕せよ!」を一番にお読みください。
軍隊生活の日常が延々と描かれ、「笑い」と「いじめ」と「しごき」と「息抜き」がおもしろく描かれます。
死は日常生活の中で突然に訪れますが、誰も長く感傷にはひたりません。
「戦争」という「非日常」が「日常」になるとはこういうことかとわかります。
そして徐々に「玉砕」に向けて追い詰められ、「死」が身近になるにつれて「戦争の無意味」と「逃れられない運命へのあきらめ」が描かれていきます。
水木先生が亡くなられ、たくさんの著作が再版されていますから入手はしやすいと思います。
是非御一読ください。
あまたの「戦争論」や「反戦論」よりも、共感を得られると思います。
この商品をお持ちですか?
マーケットプレイスに出品する

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません 。詳細はこちら
Kindle Cloud Readerを使い、ブラウザですぐに読むことができます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
総員玉砕せよ! (講談社文庫) 文庫 – 1995/6/7
購入を強化する
昭和20年3月3日、南太平洋・ニューブリテン島のバイエンを死守する、日本軍将兵に残された道は何か。アメリカ軍の上陸を迎えて、500人の運命は玉砕しかないのか。聖ジョージ岬の悲劇を、自らの戦争体験に重ねて活写する。戦争の無意味さ、悲惨さを迫真のタッチで、生々しく訴える感動の長篇コミック。
- 本の長さ364ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1995/6/7
- 寸法10.8 x 1.6 x 14.8 cm
- ISBN-104061859935
- ISBN-13978-4061859937
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
Kindle化リクエスト
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

1922年、鳥取県生まれ。漫画「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」など著書多数。1991年、紫綬褒章受章。妖怪と精霊を求めて全世界を旅する。1996年 に郷里の境港市に「水木しげるロード」を設立し、「世界妖怪協会」の会長に就任、「世界妖怪会議」を開催する。2003年、旭日小綬章受章(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『姑娘』(ISBN-10:406276735X)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.4
星5つ中の4.4
358 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年8月25日に日本でレビュー済み
違反を報告する
Amazonで購入
190人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2018年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
稀代の天才漫画家が、実際に従軍をして、その戦禍で左腕を失いながらも実際に体験したことを日本文化の代表格である漫画と言うかたちに残せたのは素晴らしいことだと思う。幕末の大村益次郎でさえ、自軍の兵を傷つけないよう射程距離を研究したり、戦国時代の秀吉ですら無駄な突撃をさけ、時間をかけた量秣攻めや水攻めで相手を降伏させた。明治から昭和にかけての日本軍部の指導者は、なぜ無能揃いだったのか?著者の体験は精神論だけで無謀な戦争に突き進んだ愚かな指導者たちの姿を露呈している。
2016年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
水木先生のご逝去を悼み、拝読いたしました。
祖父もパプアニューギニアにて戦死しており、他人とは思えず、身内のような気持ちで読ませていただきました。水木先生は、ご生還されたので、陸戦の悲惨さをこのように世に知らせてくれましたが、ウチの祖父のように現地で帰らぬ人となった場合、最期を知るものがいないため、私たち遺族にとっては祖父に代わる戦記となりました。
内容は、盛ることも飾ることもなく、ただ淡々とおびただしい遺体が積み重なる場面では言葉はあれこれいりませんでした。
改めて戦争は何も生み出さないことがわかりました。水木先生のご冥福をお祈りいたします。
祖父もパプアニューギニアにて戦死しており、他人とは思えず、身内のような気持ちで読ませていただきました。水木先生は、ご生還されたので、陸戦の悲惨さをこのように世に知らせてくれましたが、ウチの祖父のように現地で帰らぬ人となった場合、最期を知るものがいないため、私たち遺族にとっては祖父に代わる戦記となりました。
内容は、盛ることも飾ることもなく、ただ淡々とおびただしい遺体が積み重なる場面では言葉はあれこれいりませんでした。
改めて戦争は何も生み出さないことがわかりました。水木先生のご冥福をお祈りいたします。
2020年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戦争の偽らざる一面がこれでもかと描写されています。上っ面のきれいごとではなく、まさに一般の兵士の視点で描かれており戦争の持つ残酷さ、虚しさ、バカバカしさ、そして何よりも人間の持つ醜悪さ、汚さ、極限の状態に陥った時に出る本性の狡さがリアルに描かれています。まさに実際に体験した者では無ければ描けないリアルさです。いちばん心に残ったのがあとがきの解説の中で足立さんという方が水木先生がおっしゃっていたとの言葉で「私、戦後二十年くらいは他人に同情しなかったんですよ。戦争で死んだ人間が一番かわいそうだと思ってましたからね、ワハハ」という言葉です。それだけ水木先生にとって戦争体験は苛烈だったのだと思います。深く考えさせられる作品です。
2020年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
NHK朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第21週「戦争と楽園」で、ヒロインの夫シゲさん(水木先生)が南方の楽園に行き自分で撮影したビデオを見て、興奮しながら話し出す様子が描かれていましたが……、あれ実話だったんですねえ。
解説にもあるように、
「日本のマンガ文化は戦後間もなく花開き、その後急速に発展し、今や世界に冠たる隆盛ぶ
りある。大家、巨匠と呼ばれるマンガ家も数多いる。ところが、わずか五十年前に国の基
盤を根底から覆す戦争があったというのに、その実態をキチンと描いた作家はほとんどい
ない(小説や詩歌、演劇、映画の世界は数え切れないほどいるのに!)。日本の軍隊を内側
から描いたマンガ作品も、水木氏の諸作品を除けば、寡聞にして私は知らない。」
まさにその通りだと思った。手塚治虫先生もインテリだから、このような「戦争体験」を持ち得ていない。
だからこそ「手塚治虫の影響を受けなかった」唯一の漫画家という評価に間違いない。
とにかく圧倒されました。
解説にもあるように、
「日本のマンガ文化は戦後間もなく花開き、その後急速に発展し、今や世界に冠たる隆盛ぶ
りある。大家、巨匠と呼ばれるマンガ家も数多いる。ところが、わずか五十年前に国の基
盤を根底から覆す戦争があったというのに、その実態をキチンと描いた作家はほとんどい
ない(小説や詩歌、演劇、映画の世界は数え切れないほどいるのに!)。日本の軍隊を内側
から描いたマンガ作品も、水木氏の諸作品を除けば、寡聞にして私は知らない。」
まさにその通りだと思った。手塚治虫先生もインテリだから、このような「戦争体験」を持ち得ていない。
だからこそ「手塚治虫の影響を受けなかった」唯一の漫画家という評価に間違いない。
とにかく圧倒されました。
2019年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
爆炎の昇る風景描写、空や森、そこに住む生き物や家屋など、
実際に戦争を体験した人間にしか描けない迫力がありました。
事実であれフィクションであれ、経験した人間が描く作品には鬼気迫るものがあります。
享受する側は何とでもいえますが、戦争体験を口にしたり表現するのは、
想像を絶するエネルギーの消耗やその当時の仲間を想う苦悩や葛藤があるんだと思います。
戦争を知らない世代のために漫画や小説といったエンターテイメントという形で
経験を残してくれるというのは非常にありがたいです。
解説にわざわざ、九十パーセントが事実である、と残した水木先生の言葉から
何を感じるか、その意味をどう捉えるか、は他人の意見ではなく自分自身です。
実際に戦争を体験した人間にしか描けない迫力がありました。
事実であれフィクションであれ、経験した人間が描く作品には鬼気迫るものがあります。
享受する側は何とでもいえますが、戦争体験を口にしたり表現するのは、
想像を絶するエネルギーの消耗やその当時の仲間を想う苦悩や葛藤があるんだと思います。
戦争を知らない世代のために漫画や小説といったエンターテイメントという形で
経験を残してくれるというのは非常にありがたいです。
解説にわざわざ、九十パーセントが事実である、と残した水木先生の言葉から
何を感じるか、その意味をどう捉えるか、は他人の意見ではなく自分自身です。