音楽の門外漢でも音楽はなにか、という”音楽の方程式”が書かれている。科学のそれぞれの分野を勉強すれば、誰でもその分野のプロになれるが、音楽はそうでなかった。著者は”ゆれの理論”と名付けているが、素人の私が少し勉強しただけで、なるほどと頷けた。私は、メロディーをどう解析したら良いのかわからなかったが、元のフレーズ(一つのまとまり)を決め、それが、変奏曲のように姿を変えてゆく、と式を作ることにより、どんな曲でもこなす(解析しまとまった解とする)ことが出来ることを知りました。著者および著者を支えられた方々に、感謝いたします。
なお、西洋音楽を横かじった日本は、西洋音楽の手法のみ楽しみ、その底を支えている”音楽理論”を学ぶ場さえ作っていない。日本の音楽大学に、音楽理論科がないことに、寂しく思います。音楽を放っている方々は、その基礎を、門外漢にもわかってもらう努力が必要だとつくづく思わされた。物理学は数学を道具として使い、また、個体物性・半導体・電子工学、----、は、全て、物理学の方程式によって作られた。それぞれの学問は、一人の人間は、2,3個しか学べない。それぞれの学の責任は、その学を、他の分野の方々でも学べるようにする責任があります。
- 単行本(ソフトカバー): 533ページ
- 出版社: 音楽之友社 (1998/12/10)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4276102332
- ISBN-13: 978-4276102330
- 発売日: 1998/12/10
- 梱包サイズ: 26 x 18.2 x 2.8 cm
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