目からウロコが100枚くらい落ちました。
トップダウンの「教えてやる」というアプローチがいかに破綻するか、ボトムアップの支援される側の主体性・参加をいかに求めるか、忍耐を必要とする遅々とした、しかし確実な歩みとはどういう物なのか、が描かれています。
「対話とは、相手の人格を認める自らの姿勢に帰結する」
「生計を営み続ける必要のある現地の人々が、なんとか工面できた時間と労力の範囲で、改善策のビジョンを探し出す」
「外部者が相手の問題をすべて解決できるかのような錯覚を与えないように留意する」
「住民と外部者が協力して情報を集め、分析、確認していく双方向の作業の過程で、住民が自らを客観的に捉え直すことが改善につながる」
「ローカルな知識と科学的知識は、相互補完の関係にある」
「チームのメンバーの資質として重要なことは、あまりにも基本的だが、性格または態度である。相手から学ぶという謙虚な態度、裏方に徹するという姿勢、チーム内でのチームワークはPLAの実践にとって最も大切な要素である。」
などという、頭をハンマーで殴られるようなインパクトのある含蓄ある警句が繰り返し、2つのケーススタディを材料にして語られています。
私は日本の畜産農家支援を業としていますが、分野は違っても「支援する側の態度」という問題の構造はこれでもかと言うくらいまったく同じ。この本に「支援」という私の仕事の真の意義を教わり、仕事に対する姿勢が大きく変わりました。
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