結婚問題を論じた書にしては異例なことに、男性がだめだから
婚姻数が減るというのでもなく、男性に無理な要求をする女性ばか
りだからいけないとも論じない書。経済的に厳しい男性が増える
一方、男性は女性を経済的に支える責任感が強すぎ、男性に経済
しか求めない女性は本当は少数派に過ぎないのに、そのことに理解
が乏しいとしている。皆がもう少し柔軟に考えることができれば、
結婚は成立するはずだと言うことで、こうした書物にありがちな
矢鱈に厳しい視線がなく、著者の優しいまなざしを感じる。
一方で、経済的動向が婚姻数に影響するのは明らかだという
説を別に聞いたこともあるので、個々はともあれ、集合としての
若年層は、結局経済に振り回されることが続くのではないかとも
感じる。未婚率などの数字を見るにつけ、暗澹たる思いにとらわ
れてしまう。
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