これは普通の小説として読む分にはあまりオススメできない。なにしろ、条件がかなり限られてくるので無理が4作品が4作品とも結構ネタに走っているからである。つまり「面白い話」かも知れないが「いい話」ではない。それでも無理があまり見えない話に仕上がっているというのは流石売れ筋のプロと言える。
しかし、企画の主旨に対してどう取り組んだのか、ということに主眼を置いて読むと面白い。読者のリクエストも同時に載っているので、実際の作品と見比べることも出来る。
書きやすさで選んだ秋田禎信氏、自分の持ちネタで使えそうなネタを選んだ榊 一郎氏、ハガキにネタの匂いを感じてとにかくネタに走った神坂 一氏、そして徹底的にハガキの設定を無視して書いた賀東招二氏と、取り組み方は四者四様。
だがいくら「ハガキを元に小説を書く」という最低の条件は守っていても、「『こんな設定でこの先生に書いて欲しい』という読者の夢を叶える」という企画の主旨を無視した賀東作品は反則だと思われる。
そしてこの企画の流れを描く金澤尚子女史による漫画では嘘か本当かは知らないが、各作家の一面が覗ける。というか、コレを読む限りは売れる作品を書くためにはある程度、お茶目な性格が必要なのかもしれないということなのかもしれない(笑)。
とにかく書く方をかじっている人にはお勧めできる一冊である。
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