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移民の世界史 単行本(ソフトカバー) – 2020/5/14
購入を強化する
・写真や地図、グラフが豊富な歴史社会学の本
本書では、巡礼者、労働者、難民、探検家、亡命者、留学生、旅行者、退職者など、「人の移動」を44のテーマに分けてみていき、その全体像をとらえていく。
・古生物学、人口統計学、地理学、社会学など、多くの学問の研究対象となる「人の移動」
「人の移動」は、奴隷貿易のように強制的に行われるものもあれば、新天地を求めて自発的に土地を離れる場合もある。
国家の独立や分離といった政治的な争いも「人の移動」の歴史に大いに関係する。
・現代における「人の移動」
「移民」は、内戦や、気候変動の影響で移住を余儀なくされる人びとばかりではない。
UAEをはじめとする中東諸国の労働力を担う東南アジア出身の未熟練労働者たちや、ヨーロッパにおける移民は、仕事を求めて自ら移住を選んだ人びとである。
高い専門性を持った人材が国外に出ていってしまう「頭脳流出」の問題を抱えた国もあれば、フィリピンのように失業率の低下や外貨獲得を目的として、国が「労働力」の輸出を推進するケースもあり、移住の理由はさまざまである。
世界中の「移民」の歴史とこれからに迫る!
- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社東京書籍
- 発売日2020/5/14
- ISBN-104487812542
- ISBN-13978-4487812547
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出版社より
はじめに
人の移動。複雑で、論争の的にもなるこの問題を、私たちはどう扱えばよいのだろう。人の移動は、かつては古生物学者や人口統計学者、地理学者、社会学者の研究対象だったが、今では広く注目を集め、これをめぐって激しい政治的論争が繰り広げられることも多い。
本書では人の移動を のテーマに分けてみていき、その全体像をとらえたい。フランス語でいうトゥール・ドリゾン(tour d'horizon)である。テーマは自然に思い浮かんできたものばかりだ。人の移動はどこで始まり、いつ地球のほぼすべてに人が広がったのか。なぜ移動する人と、同じ土地にとどまる人がいるのか。人の移動にはどのようなものがあるのか。人の移動の流れは止められるのか。現生人類の誕生から今日に至るまでの人の移動の歴史を世界のさまざまな地域に目を向けながらたどり、はっきりとした例を示してこうした疑問を解き明かしていこう。そうすることで、人の移動を大きく描きだすことができるだろう。
人の移動を概観するとき、取り上げないわけにはいかないのが強制移動である。その代表的な例が大西洋奴隷貿易、アジアの年季奉公人、難民などだ。一方で、自発的な移動も忘れてはならない。1870 年代から第一次世界大戦の始まりにかけて、たいへんな数のヨーロッパ人がアメリカに移り住んだ。そして、オーストラリアをはじめとする植民地でも入植が進んだ。人の移動は政治的な争いによって引き起こされることもある。その例として本書で取り上げるのが、インドの分離独立や、追放され離散した人々である。また、イスラエルがユダヤ人の「集合」地となり、やがてパレスティナ人が土地を追われてガザやヨルダン川西岸地区に逃れることになった経緯についても述べる。冷戦時代の人の移動の政治学にも章を充てた。
仕事を求めて移動するケースは多い。鉱山での大規模な採掘や工業化が進むと、多数の国が労働力を補充するために遠く離れた土地の労働者を必要とした。アメリカではよくこうした状 況が生じ、それぞれ時代は異なるが、イギリスの工場や南アフリカのダイヤモンド鉱山、金鉱山、中国の製造業の中心地でも人手が必要になった。中国では何百万人もの地方の住人が都会で仕事を得た。第二次世界大戦後、経済を急速に立て直したヨーロッパも外国人労働者に依存することになった。イギリスは、余剰労働力をかかえるカリブ海諸国やインド、パキスタンなどのイギリス連邦諸国に労働力を求め、西ドイツはとくにトルコの労働者を多数受け入れた。石油を産出する湾岸諸国では1970年代から大規模なインフラ整備が始まり、病院、大学、博物館、ショッピングモールなどが次々と建設されたが、それを支えたのは、東南アジア出身の労働者である。
企業や国が海外の労働者を受け入れる一方で、国が海外移住を推し進めるケースもみられる。最初にこうした政策を大規模に打ち出したのはフィリピンだ。フィリピンは船員と看護師を海外に送り出すための人材育成に力を入れてきた。この戦略が大成功し、現在、世界の船員の4分の1はフィリピン人で占めている。人材養成に費用がかかっても、外国や外洋で働いて本国に海外送金をしてくれたら十分元はとれる、というのが基本的な考え方だ。インドも大規模な労働力の「輸出」をめざして、エンジニアやIT技術者の養成に乗りだした。国際的な企業を育て、非居住のインド人の投資を促す狙いもある。しかし、このように労働者の海外移住で成功している国もあれば、高等教育をうけて高い技術を身につけた労働者が国を出ていくという問題をかかえる貧しい小さな国もある。本書では、こうした「頭脳流出」についても考えることにする。
移民が住む国では、市民や政治家の多くが無制限な移民の受け入れは問題だと考えている。仕事や住まい、各種サービスをめぐって、古くからの住民との間で競争が生じ、さらには、従来の生活様式や文化が脅かされるのではないかと恐れるからだ。こうした脅威は実際より大きくとらえられることが多いが、移民、とくに不法移民を規制する試みは切実な問題であり、これについて考えてみるのも有益である。
ここまで本書のテーマについて述べてきたが、こうしたテーマの枠を越えて、いま、「人の移動」という研究の定義にかかわる新しい考えが、この分野に変化を起こしている。
それは、「モビリティーズ・パラダイム」という考え方である。これは、人の移動はある特別な現象ではなく、「モビリティーズ・パラダイム」の一部である、つまり、世界を移動する人の流れは、品物、資源、お金、映像、汚染物質、ドラッグ、音楽、データなど、現代の生活に付随するさまざまなものの流れと同じようなもので、多くの場合、それらと結びついている、という考え方だ。移住研究をする学者にとって、移動のさまざまな側面に目を向けるというこの考え方へシフトすることは、移住の厳密な定義(一定期間、就業、定住することを目的に人が移動すること)を捨て、移動そのものをとらえることを意味する。本書もこの変化に従い、音楽、ノマド、伝道者、巡礼者、兵士、探検家、留学生、子ども、退職者、旅行者などを扱う章をもうけた。
読者がこのような広いとらえ方にとまどうことなく、刺激的で興味深い新たな発見をされることを期待している。題材の選択は楽しい作業だった。取り上げる例には題材に直接的な関連性のあるものを選ぶようにしつつ、人の移動という問題の複雑さがあいまいにならないよう気をつけた。
ロビン・コーエン
オックスフォード、2019年6月
パレスティナ:ユダヤ人の入植とパレスティナ難民
インドの分離独立と人の移動
世界の医療従事者
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
著者について
オックスフォード大学名誉教授。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1944年~。オックスフォード大学名誉教授。南アフリカ出身の社会学者。イギリスのウォリック大学をはじめ、ナイジェリアのイバダン大学、南アフリカのケープタウン大学、西インド諸島大学など、さまざまな国で教鞭をとった経歴がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 東京書籍 (2020/5/14)
- 発売日 : 2020/5/14
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 236ページ
- ISBN-10 : 4487812542
- ISBN-13 : 978-4487812547
- Amazon 売れ筋ランキング: - 281,516位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 617位世界史一般の本
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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また、p.84に「UNWRAの難民キャンプ2010年」とありますが、UNRWA(国際連合パレスチナ難民救済事業機関)ではないでしょうか。原文で誤っていたにせよ、訳する際に修正するか、原文ママと注釈しないと単純に謝った記載ということになるのでは?私が知らないだけでUNWRAという組織があるのであれば、説明がほしいところです。p.233の索引では「UNRWA」とあるので、誤記ですかね。ごく単純な箇所ですら誤記載?と思しきところがあるので、細かいところを挙げればきりがなさそうです。
全体の文章について、参考文献を眺めると、どうやら著者はそれらの文献の要点をまとめて表などを付けたということと推察します。あちこちの文献や論文から要点を切り取り、パッチワーク的につなぎ合わせたフランケンシュタイン本のようです。
表や地図、グラフは見やすいと思いますが、どこまであっているのか信憑性が怪しいです。
これらの国はニュースになる事も多く知る機会は多い。
一方、移民の送りだし国は東南アジア、アフリカ等は高校世界史でも軽視される為に知るチャンスがない。
それら移民送りだし国にフォーカスをあてる好著である。
他にも現代的目線からも移民を解説する。
中国の戸籍制度、セックスワーカー、医療従事者の移動等44章の切り口から移民を考える補助線を示して行く。
写真、図解も美しいため見てても楽しい。
●第1部が太古から中世まで (1~10章) :ホモサピエンスの出アフリカに始まり、大西洋奴隷貿易、英国領での奴隷解放後のインド年季奉公人など。
奴隷貿易は三角貿易(欧州諸国から銃器・工業製品→アフリカ黒人王国から奴隷→アメリカ・西インド諸島の綿花、砂糖、カカオを欧州へ)だったとは。ただ、高校世界史でも習うゲルマン人の大移動が本書にないのはなぜ?欧州人には分かり切った話だからか。
●第2部が近・現代 (11~22章):アイルランドの飢饉と移住、アメリカへの移住、ユダヤ難民とパレスチナ、トルコから西ドイツへの移住、華僑など。
トルコから西ドイツへの移住における1950~60年代の「西ドイツは移民国家ではない」という建前は、我が国での外国人政策でもよく採り上げられる。
●第3部が現代 (23~33章):中国の戸籍制度、インドの分離独立、フィリピンの出稼ぎ、セックスワーカー、国外追放・亡命、シリア難民など。
●第4部が論点 (34~44章) :留学生、結婚(日本からハワイへの写真花嫁など)、気候変動、子ども、トランプのメキシコ国境の壁、拘留と送還、難民、移民管理など。
日本企業の海外駐在だってテーマにできるだろうと思った次第。









