「乗りバス」のバイブルと言うべき本シリーズも遂に4年目、掲載路線数は250路線を超えた。それだけに前作「秘境路線バスをゆく5」が、結構内容にネタ切れ感、無理やり感が強く感じられたので1年経って果たして?と書店の店頭で目にして内容を危惧したが、(良い意味で)見事に裏切られた。自分も「乗りバス」を趣味にして数十年だが、「こう来たか!」と唸りたくなるような、切り口が「変化球」的な路線が多数掲載されている。
例えば今や地方の路線バスの大半が、地元自治体運営の「コミュニティバス」に変換されてしまっており、それらは良くてマイクロバス、下手すらハイエース等のワゴン車で運行されているのが(本書にもいくつか掲載されているが)一般的だが、まれに廃止転換前の元の路線バス会社の中型・大型バスが委託を受けてやってくる場合もある。そんなレアケースが少なからず掲載されている(平内町民バス~26頁、鹿沼市リーバス~35頁、甲州市民バス~54頁)、
他にも運行が夏季のみの季節運行路線や(道北バス銀泉台線~5頁、中央バス空沼線~16頁)、一見「秘境バス」とは思えない「幹線」級のバスだが実は・・・的な路線(拓殖バス然別湖線~11頁、帝産バスミホミュージアム線~66頁)など、編集者陣が「本気」で新規未掲載路線発掘に乗り出した姿勢をまざまざと見せつけられている。
個人的に特筆したいのは大昔、未だ「バス趣味」が市民権を得てなかったころ、「バス・ジャパン no.10 特集:島のバス・瀬戸内海編(星雲社) 」で見て以来その存在自体知ることのなかった瀬戸内海、中島の路線バス(中島汽船~80頁)で、未だこの路線が存在し、かつ船会社の直営という形で走ってることに驚かされた。ぜひ乗りに行きたいと思う。
ただ、107頁のイオンモール大牟田線(西鉄バス大牟田)は全く掲載の必要性を感じず、編者のセンスを疑う。また巻末に過去5巻の掲載路線をまとめた「全国秘境路線マップ(110頁)」が載っているが、山交バスの新庄‐肘折温泉のような、3年近くも前に廃止→村営転換されたような路線が何の訂正もされずに載せられてるのは疑問を感じる。掲載する以上は現状態の確認作業くらいすべきではないか?(今どきネットで1時間もあれば済む話である)
色々注文はあるが、末永くこのシリーズが続いてほしいものである。
秘境路線バスをゆく6 (イカロス・ムック) (日本語) ムック – 2020/1/28
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本の長さ116ページ
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言語日本語
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出版社イカロス出版
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発売日2020/1/28
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寸法25.7 x 18.2 x 0.8 cm
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ISBN-104802207905
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ISBN-13978-4802207904
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登録情報
- 出版社 : イカロス出版 (2020/1/28)
- 発売日 : 2020/1/28
- 言語 : 日本語
- ムック : 116ページ
- ISBN-10 : 4802207905
- ISBN-13 : 978-4802207904
- 寸法 : 25.7 x 18.2 x 0.8 cm
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Amazon 売れ筋ランキング:
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