「科学哲学への招待」というタイトルだが、古代ギリシから現代までの科学の歴史をわかりやすく解説した本。
自然のなかに「美しい秩序」を見ようとした古代ギリシアの哲学者・科学者たち。コペルニクス、ガリレオ、ニュートン、デカルトによる近代の「科学革命」は、古代ギリシアの有機体的自然観、目的論的自然観から機械論的自然観へ転換させた。そして、20世紀になってからの、帰納法と演繹法をめぐる科学的方法の議論、パライダム論をめぐる議論、科学の社会的責任をめぐる議論など、古代から現代までの科学をめぐる議論をわかりやすくカバーしている。
第7章で論じられている「帰納法の正当化」の問題は、自然科学、社会科学のみならず、ビジネスパーソンにとっても仮説と検証ということを考える時に重要な論点と思います。どんなに事実を集めても、全てを網羅できないのだから、帰納法では真理に到達できないというヒュームの懐疑論から始まり、仮説は検証できないけど反証される、そして仮説がテストされることによってより真理に近づく、というポパーの理論は、経験科学の基本的問題の議論であり、ビジネスの世界に関わる人も知っておくべきことでしょう。
「哲学」という言葉で本書を敬遠する人もいるかもしれないけど、わかりやすい科学史の本なので、科学を学んでいる学生はもちろん、多くの人に読んで欲しい。
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科学哲学への招待 (ちくま学芸文庫) Kindle版
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言語日本語
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出版社筑摩書房
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発売日2015/3/10
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ファイルサイズ11911 KB
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
古代・中世のアリストテレス的自然観を克服し、信仰や迷信から独立することで17世紀に近代「科学」は誕生した。しかしパラダイム転換はくり返され、20世紀には科学技術に伴うリスクも叫ばれるようになる。科学哲学の第一人者がこうした決定的な転換点に光をあてながら、知の歴史のダイナミズムへと誘う。科学神話が揺らぐ今だからこそもう一度深く掘り下げる、入門書の決定版。
--このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
野家/啓一
1949年仙台生まれ。東北大学総長特命教授。日本哲学会元会長。専攻は哲学、科学基礎論。近代科学の成立と展開のプロセスを、科学の方法論の変遷や理論転換の構造などに焦点をあてて研究している。1994年第20回山崎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
1949年仙台生まれ。東北大学総長特命教授。日本哲学会元会長。専攻は哲学、科学基礎論。近代科学の成立と展開のプロセスを、科学の方法論の変遷や理論転換の構造などに焦点をあてて研究している。1994年第20回山崎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B015SUBJNI
- 出版社 : 筑摩書房 (2015/3/10)
- 発売日 : 2015/3/10
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 11911 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 273ページ
-
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- - 409位哲学・思想 (Kindleストア)
- - 422位思想
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ベスト1000レビュアー
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7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2021年4月2日に日本でレビュー済み
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科学史の展開もふくめ、「科学哲学」とは何か?ということがよく分かる入門書です。
ただ、読んでて気になった点が少し。
・ 本当に「コペルニクス的展開」はあったのか?
コペルニクスも真円にこだわっていたため、惑星の軌道計算(の複雑さと精度)は
これまでの地球中心説とそれほど変わらなかった。
(=> このため、ほとんど天文学者が大洋中心説に転向することはなかった)
地球中心説にトドメを指したのは、楕円軌道を発見したケプラーだと考えています。
「コペルニクス的展開」てのは後知恵にすぎない、と思っているのですが
・ リスクの定義(補章で)
所詮は定義の問題ですが、著者は「リスク」を人為によるものに限定しています。
しかし、普通には、リスクの定義は、人為/自然由来にかかわらず、
「(人間、社会に対してよくない)事象が発生する可能性」(影響の大きさと発生する確率)
だったと思います。(普通に地震/津波の発生リスク、といっていますし)
読んでて引っかかりました。
ただ、読んでて気になった点が少し。
・ 本当に「コペルニクス的展開」はあったのか?
コペルニクスも真円にこだわっていたため、惑星の軌道計算(の複雑さと精度)は
これまでの地球中心説とそれほど変わらなかった。
(=> このため、ほとんど天文学者が大洋中心説に転向することはなかった)
地球中心説にトドメを指したのは、楕円軌道を発見したケプラーだと考えています。
「コペルニクス的展開」てのは後知恵にすぎない、と思っているのですが
・ リスクの定義(補章で)
所詮は定義の問題ですが、著者は「リスク」を人為によるものに限定しています。
しかし、普通には、リスクの定義は、人為/自然由来にかかわらず、
「(人間、社会に対してよくない)事象が発生する可能性」(影響の大きさと発生する確率)
だったと思います。(普通に地震/津波の発生リスク、といっていますし)
読んでて引っかかりました。
2015年9月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
科学哲学というとっつきにくい分野を簡潔にそして冷静に紹介した本である。科学分野の歴史、パラダイムの変遷、近年における科学の質的変化(個人から国家規模へ)などが首尾一貫して書かれている。この本の内容を適切に評価する力が投稿者にあるとは思わないが、誠実でわかりやすい記述に共感を覚えた。15章に分けて主要なトピックごとに記載されている。大学の講義などへの利用も著者は考えられたようである。適切な章立てで読みやすいものとなっている。この分野の入門書としては最も優れた内容であるように感じられた。
2021年3月15日に日本でレビュー済み
アリストテレス的自然観が2000年続き、天動説の
12世紀ルネサンスは、西欧世界がイスラーム文明と接触・遭遇し、その成果を取り入れ、消化し、
その後の知的離陸の基盤とした大変革期であり、それなくして14世紀のルネサンスはなかったと考えられる。
この時期にイスラームを通じてヨーロッパが学んだのは、
独創的なイスラーム固有の学問だけではなく、ユークリッド幾何学、プトレマイオスの天動説、
ヒポクラテスやガレノスの医学、アリストテレスの哲学などのギリシア文化やヘレニズム文化の優れた内容であった。
これらのギリシア・ヘレニズム文明の中心はエジプトのアレクサンドリアでり、プトレマイオス朝時代のムセイオン以来の
学術の伝統があったが、ローマ帝国末期には国教であるキリスト教の立場から異教の文化であるとして破壊され、
多くの学者はササン朝に亡命したため、アレクサンドリアから直接ヨーロッパに伝えられたのではなかった。
むしろ、ササン朝を征服したイスラーム帝国のもとでギリシア文化は生き残り、
イスラーム圏がイベリア半島やシチリア島に及ぶことによって、ヨーロッパに伝えられることになった。
これらのイスラーム文化、ギリシア・ヘレニズム文化の流入に刺激され、
12世紀ごろのイタリアを初めとして中世ヨーロッパの大学が誕生する。これらの大学は当初は教会付属の教育施設であり、
研究の大きな部分は神学とスコラ哲学であった。また、建築におけるゴシック様式の始まり、
文学における騎士道物語の発生、吟遊詩人の流行などが含まれる。
何とも優雅で素敵な話だ。
12世紀ルネサンスは、西欧世界がイスラーム文明と接触・遭遇し、その成果を取り入れ、消化し、
その後の知的離陸の基盤とした大変革期であり、それなくして14世紀のルネサンスはなかったと考えられる。
この時期にイスラームを通じてヨーロッパが学んだのは、
独創的なイスラーム固有の学問だけではなく、ユークリッド幾何学、プトレマイオスの天動説、
ヒポクラテスやガレノスの医学、アリストテレスの哲学などのギリシア文化やヘレニズム文化の優れた内容であった。
これらのギリシア・ヘレニズム文明の中心はエジプトのアレクサンドリアでり、プトレマイオス朝時代のムセイオン以来の
学術の伝統があったが、ローマ帝国末期には国教であるキリスト教の立場から異教の文化であるとして破壊され、
多くの学者はササン朝に亡命したため、アレクサンドリアから直接ヨーロッパに伝えられたのではなかった。
むしろ、ササン朝を征服したイスラーム帝国のもとでギリシア文化は生き残り、
イスラーム圏がイベリア半島やシチリア島に及ぶことによって、ヨーロッパに伝えられることになった。
これらのイスラーム文化、ギリシア・ヘレニズム文化の流入に刺激され、
12世紀ごろのイタリアを初めとして中世ヨーロッパの大学が誕生する。これらの大学は当初は教会付属の教育施設であり、
研究の大きな部分は神学とスコラ哲学であった。また、建築におけるゴシック様式の始まり、
文学における騎士道物語の発生、吟遊詩人の流行などが含まれる。
何とも優雅で素敵な話だ。
2020年6月25日に日本でレビュー済み
この本を読めば多分、各時代科学への見る目が養われる(教養がつく)のと科学やる姿勢が変化するのでと思われる。
読書会課題図書の科学哲学への招待という本を初めて読んだ。最初の感想として、科学とは何かを突き詰めて、考える本ぽいな…放送大学15回の講義をまとめた本らしい事もわかった…2回目の感想としては、どうやらこの本は、今までの各時代(主に西洋側、イスラム科学などの記述も多少ある)の科学の受容(どの様に受け入れられたのか、科学とはどのものと考えられたかについて、その科学に対する支配的な考え方など)されたかについて記述された本ということがわかった。
この本を読めば多分、各時代科学への見る目が養われる(教養がつく)のと科学やる姿勢が変化するのでと思われる。
この本を読めば多分、各時代科学への見る目が養われる(教養がつく)のと科学やる姿勢が変化するのでと思われる。
5つ星のうち5.0
各時代科学への見る目が養われる(教養がつく)のと科学やる姿勢が変化する本
ユーザー名: 加藤宥仁(カトウ ユウジン)、日付: 2020年6月25日
読書会課題図書の科学哲学への招待という本を初めて読んだ。最初の感想として、科学とは何かを突き詰めて、考える本ぽいな…放送大学15回の講義をまとめた本らしい事もわかった…2回目の感想としては、どうやらこの本は、今までの各時代(主に西洋側、イスラム科学などの記述も多少ある)の科学の受容(どの様に受け入れられたのか、科学とはどのものと考えられたかについて、その科学に対する支配的な考え方など)されたかについて記述された本ということがわかった。ユーザー名: 加藤宥仁(カトウ ユウジン)、日付: 2020年6月25日
この本を読めば多分、各時代科学への見る目が養われる(教養がつく)のと科学やる姿勢が変化するのでと思われる。
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