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科学の発見 単行本 – 2016/5/14

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商品の説明

内容紹介

●本書は不遜な歴史書だ!

ギリシャの「科学」はポエムにすぎない。
物理こそ科学のさきがけであり、科学の中の科学である。
化学、生物学は物理学に数百年遅れていた。
数学は科学とは違う――。

1979年のノーベル物理学賞を受賞した著者が、
テキサス大学の教養課程の学部生にむけて行っていた講義のノートをもとに
綴られた本書は、欧米で科学者、歴史学者、哲学者をも巻きこんだ大論争の書となった。
「美しくあれかし」というイデアから論理を打ち立てたギリシャの時代の哲学が
いかに科学ではないか。アリストテレスやプラトンは、今日の基準からすればいかに
誤っていたか。容赦なく現代の科学者の目で過去を裁くことで、
「観察」「実験」「実証」をもとにした「科学」が成立するまでの歴史が姿を現す。


[目次]
はじめに 本書は不遜な歴史書だ
本書は学部の学生に、科学史を教えていた講義ノートから生まれた。
古代ギリシャのプラトンらの主張は今日の科学の眼から見ると何が「科学」
ではないのか? 私は現代の基準で過去を裁くという危険な領域に踏み込む


第一部 古代ギリシャの物理学

第一章 まず美しいことが優先された
世界はかくあれかし、ギリシャの哲人たちは思索した。原子論に似た
アイディアまで生まれたが、しかし、タレスらは、その理論が正しいかの実証
については興味がなかった。彼らは科学者というより「詩人」だったのだ

第二章 なぜ数学だったのか?
ギリシャではまず数学が生まれた。数学は観察・実験を必要としない。
思考上の組み立てのみで発展する。しかし、ここでも美しくあることが
優先され、ピタゴラス学派は「醜い」無理数の発見を秘密にし封印することに

第三章 アリストテレスは愚か者か?
アリストテレスの物理学とは、自然はまず目的があり、その目的のために
物理法則があるというものだった。物が落下するのは、その物質にとって
自然な場所がコスモスの中心だからだと考えた。観察と実証なき物理学

第四章 万物理論からの撤退
ギリシャ人が支配したエジプトでは、以後十七世紀まででも最高の知が
花開いた。万物を包括する理論の追究から撤退し、実用的技術に取り組んだ
ことが、アルキメデスの比重や円の面積などの傑出した成果を生んだのだ

第五章 キリスト教のせいだったのか?
ローマ帝国時代、自然研究は衰退した。学園アカデメイアは閉鎖され、
古代の知識は失われる。それはキリスト教の興隆のせいか? 議論はあるが、
ギボンは「聖職者は理性を不要とし、宗教信条で全て解決した」と述べた


第二部 古代ギリシャの天文学

第六章 実用が天文学を生んだ
古代エジプト人は、シリウスが夜明け直前にその姿を現すときに、
ナイルの氾濫が起きると知っていた。農業のための暦として星の運行の法則を
知ることから天文学が生まれた。完全な暦を作成するための試みが始まる

第七章 太陽、月、地球の計測
アリストテレスは地球が丸いことに気づく。さらにアリスタルコスは観測
から太陽と月、地球の距離と大きさを、完璧な幾何学で推論した。数値
こそ全く間違っていたが、史上初めて自然研究に数学が正しく使われたのだ

第八章 惑星という大問題
天動説の大問題は、それが実際の観測と合わなかったことだ。プトレマイオス
は、単純な幾層もの天球のうえに星が乗っているというアリストテレスの
考えを捨て、観測結果に合わせるために「周転円」という概念を導入


第三部 中世

第九章 アラブ世界がギリシャを継承する
中世初期、西洋が蒙昧に陥った頃、バグダッドを中心にアラブ世界の知性が
古代ギリシャ知識を再発見し、黄金期を迎えた。その影響の大きさは
「アラビア数字」「アルジェブラ(代数)」「アルカリ」などの言葉に今も残る

第十章 暗黒の西洋に差し込み始めた光
復興し始めた西洋。アラビア語から翻訳でアリストテレスの知識がよみがえる。
だがそれらの命題が教会の怒りに触れ、異端宣告される事件が起きた。
後に宣告は撤回されたが、この軋轢は科学史上重要な意味を持った


第四部 科学革命

第十一章 ついに太陽系が解明される
十六~十七世紀の物理学と天文学の革命的変化は、現代の科学者から見ても
歴史の真の転換点だ。コペルニクス、ティコ、ケプラー、ガリレオの計算と
観測で太陽系は正しく記述され、ケプラーの三法則にまとめられた

第十二章 科学には実験が必要だ
天体の法則は自然の観測だけで記述できたが、地上の物理現象の解明には
人工的な実験が必要だ。球の運動を研究するためにガリレオが作った斜面は、
初の実験装置であり、現代物理学の粒子加速器の遠い祖先と言える

第十三章 最も過大評価された偉人たち
アリストテレスを脱却した新しい科学的方法論を打ち立てたとされる偉人、
ベーコンとデカルト。だが現代の目で見るとベーコンの考えには実効性が
なく、哲学より科学で優れた仕事をしたデカルトも間違いが多すぎる

第十四章 革命者ニュートン
ニュートンは過去の自然哲学と現代科学の境界を越えた。その偉大な成功で
物理学は天文学・数学と統合され、ニュートン理論が科学の「標準モデル」に。
世界を説明する喜びが人類を駆り立て、ここに科学革命が成った

第十五章 エピローグ:大いなる統一をめざして
ニュートン以後、さらに基本的な一つの法則が世界を支配していることが
わかってきた。物理学は、量子理論で様々な力をまとめ、化学、生物学も
組み入れた。大いなる統一法則をめざす道のりは今も続いている


解説 大栗博司(理論物理学者)
「なぜ、現代の基準で過去を裁くのか」

内容(「BOOK」データベースより)

ギリシャの「科学」はポエムにすぎない。物理こそ科学のさきがけであり、科学の中の科学である。化学、生物などは二等の科学だ。数学は科学ではない―。1979年のノーベル物理学賞を受賞した著者が、テキサス大学の教養課程の学部生にむけて行っていた講義のノートをもとに綴られた本書は、欧米で科学者、歴史学者、哲学者をも巻きこんだ大論争の書となった。「美しくあれかし」というイデアから論理を打ち立てたギリシャの時代の哲学がいかに科学ではないか。アリストテレスやプラトンは、今日の基準からすればいかに誤っていたか。容赦なく現代の科学者の目で記述することで、「観察」「実験」「実証」をもとにした「科学」が成立するまでの歴史が姿を現す。

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登録情報

  • 単行本: 428ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2016/5/14)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4163904573
  • ISBN-13: 978-4163904573
  • 発売日: 2016/5/14
  • 商品パッケージの寸法: 19.2 x 13.6 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0 17件のカスタマーレビュー
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本書は大雑把に言えば科学史の本だが,従来の科学史とは一線を画している.

まず第一に,著者がスティーブン・ワインバーグだということだ.理工系の学生なら名前は聞いたことがあるだろう.簡単に言うと,地球を代表する物理学者である.第一線にいる物理学者が一般向けに現在の物理学を解説する例は近年増えているが,科学史となるとまだそうそうは例がない.ましてワインバーグのようなノーベル物理学賞受賞者による科学史の解説となると,他に例を思いつかない.

第二に,本書は現代の科学という視点から過去の科学を文字通りメッタ斬りにしていることだ.これは近代的な科学史の本には見られない特徴だ.ワインバーグは出だしから絶好調で,例えばみんなが大好きなギリシャ哲学(科学)について『ギリシャの「科学」はポエムにすぎない』と斬って捨てる.当時としては画期的とか,その後の人類に大きな影響を与えたとか,そんなエクスキューズは抜きだ.返す刀でガリレオまで斬ってしまう.

第三に,本書を通してワインバーグはずっと科学における「美」について語っていることだ.と言っても,科学における美を礼賛しているのではない.その逆だ.ワインバーグが解説する通り,近代科学は我々の美意識を捨てた時から始まっているのだ.天体は真円を描かない.理論は矛盾を含む.そして,自然は拷問にかけないと
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こんにちは、古舘健です。

本書は偉大な哲学者や科学者をぶった切っていきます。
「アルカイック期や古典期のギリシャ科学の現代的側面を強調しすぎるべきではないと私は考える。現代科学のある重要な特徴が、これまで言及してきたタレスからプラトンに至る思想家にはほぼ完ぺきに欠けている。彼らのうち誰も、自分の理論を実際に確かめようとしていないのである。(P29」」

古代ギリシャの思想家たちを科学者や哲学者ではなく、詩人と見なすように著者は言います。
「二~三の古代ギリシャの輝かしい例外を除けば、十六世紀以前の科学は私にとって、(中略)まるで違うもののように思われる。科学革命以前、科学は宗教や哲学(と現在われわれが呼んでいるもの)と不可分に結びついていたし、数学との関係も解決していなかった。(P197)」

著者はSteven Weinberg氏です。1979年にノーベル物理学賞を受賞しています。著者は、過去の科学者や哲学者の考えを認めていません。その理由は、自分たちの考えを確かめようとしないスタンスからです。

「科学の進歩とは、単なる流行の変化ではなく、客観的なものである。運動について、ニュートンのほうがアリストテレスよりもよく理解していたという事実を、あるいは現代のわれわれのほうがニュート
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この痛快さは、科学系ノンフィクションのなかでも『ご冗談でしょう、ファインマンさん』以来か。
これだけ歴史上の偉人たちに毒を吐いていてまったく嫌みに感じないのは、この人の圧倒的才能とキャラのおかげ。
こういう本に若いころに出会っていれば、理系に進んだかもしれないなぁ。
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本書で語られている主な内容は、コペルニクス、ケプラー、ガリレオ、ニュートン等によりなされた、いわゆる科学革命の意義を理解するために、それ以前の”自然哲学”と科学革命以後の科学の違いを際立たせることにある。アリストテレスは、千数百年にわたり、第一に参照されるべき自然哲学者であるとされてきた。彼の方法論は、理論的に世界を解釈することであって、観察された事実や天文学的データとの整合性ということは、ハナから頭になかった。さらに、彼の観点は自然現象の目的を考えることにあった。この点を称してワインバーグは、アリストテレス理論をポエムと言う。それに対して、結果的に間違っていたプトレマイオスに関しては、彼が観測データに自分の理論を合わせる必要を感じていた、という点でずいぶん好意的だ。たとえそれが、つじつま合わせにしかすぎなくてもだ。第2部の終わりは、天文学の喜びを語る彼の言葉で締めくくられているし、最後の方の325ページでも、プトレマイオスの、彼なりの進歩を刻んだ瞬間の喜びについての言葉を引用している。

アラビアの科学に対する貢献について述べた後、科学革命の経過と成果を語る筆致は心地よい。それまでの記述を読んだ後では、なぜニュートンのプリンキピアが出現できたのか、奇跡が起きたように感じる。それゆえ、その原因を探る科学史家の著作が引きも切らないのだろう。この辺りでは、デカルトの
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