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私にふさわしいホテル単行本 – 2012/10/26

柚木麻子 (著)

24件のカスタマーレビュー

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内容紹介

文学新人賞を受賞した加代子は、憧れの〈小説家〉になれる……はずだったが、同時受賞者は元・人気アイドル。すべての注目をかっさらわれて二年半、依頼もないのに「山の上ホテル」に自腹でカンヅメになった加代子を、大学時代の先輩・遠藤が訪ねてくる。大手出版社に勤める遠藤から、上の階で大御所作家・東十条宗典が執筆中と聞き――。文学史上最も不遇な新人作家の激闘開始! --このテキストは、文庫版に関連付けられています。

内容（「BOOK」データベースより）

「元アイドルと同時受賞」という、史上最悪のデビューを飾った新人作家・中島加代子。さらに「単行本出版を阻止される」「有名作家と大喧嘩する」「編集者に裏切られる」etc.絶体絶命のトラブルに次々と襲われる羽目に。しかし、あふれんばかりの野心と、奇想天外なアイデアで加代子は自分の道を切り拓いていく―。何があってもあきらめない不屈の主人公・加代子。これぞ、今こそ読みたい新世代の女子下剋上物語。

商品の説明をすべて表示する

登録情報

単行本: 227ページ
出版社: 扶桑社 (2012/10/26)
言語: 日本語
ISBN-10: 4594066836
ISBN-13: 978-4594066833
発売日： 2012/10/26
梱包サイズ: 18.8 x 12.8 x 1.8 cm
おすすめ度： 24件のカスタマーレビュー
Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 697,647位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 20256位 ─ 本 > 文学・評論 > 文芸作品 > 日本文学

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カスタマーレビュー

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demekichi

ドタバタ

2016年11月20日

形式: 文庫Amazonで購入

小説家を目指す女性の物語。
全体にドタバタしていて、コントみたい。
期待して読んだだけにちょっとガッカリ。

コメント 3人のお客様がこれが役に立ったと考えています. このレビューは参考になりましたか？

2016年1月13日

形式: 文庫Amazonで購入

面白かった。爽快感。「根拠のない自信」ということばもあるけれど、根拠もある自信。それがいつか認めてもらえる人間だと思う

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kojirei

自分の居場所に満足しないやつはのし上げっていくしかない。。を楽しめる人は楽しいと思います

2014年10月11日

形式: Kindle版Amazonで購入

面白かったです。
出版社の新人賞をとって輝く未来がまっていると思ったら、同時に受賞したアイドルの影にかくれてまったくいいことなし。
本も出版できず、連載がはじまるわけでもなく。。。
でも、主人公は自分の未来を他人には創造させない、自分で日の当たる場所へ、自分の望む場所へと、のしあげっていく話。
もちろん小説なので現実ではない。あり得ないことばかりである。
が、どんな世界でも自分でのし上げるってこれぐらいのパワーは必要。
のし上げるを楽しめる人は楽しいと思います。

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コメディータッチで描かれた小説家の内情

2018年4月3日

形式: 文庫

新人女性作家、中島加代子（後に相田大樹→有森樹李とペンネームが変化）の成り上がりストーリー

角田光代、川上弘美、朝井リョウ、（敬称略）他にもたくさんの実在する人物の名前が登場します。
始めに石田衣良さんの解説を読んでから読み始めたので
各文学賞や描かれている作家のモデルを想像しながら読み進めて行きました。

簡単に言えば加代子の野望と復讐の物語ですが
コメディータッチで描かれた喜劇の趣で軽く楽しむ感じの作品でした。

文中にamazonや読書メーターレビューに一喜一憂する小説家の様も書かれていたので
普段素直に書いているレビューが若干書きづらくなった件（笑）

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柚木あざといよ柚木

2012年11月4日

形式: 単行本Amazonで購入

文芸あねもねに掲載された「私にふさわしいホテル」が単行本化と知り、ワクワクしたのですが。
……どうしてこうなったとつぶやいてしまいました。
一話目で得意の演技とはったりで明らかに愛ルケの人が元ネタの大御所作家東十条を蹴倒して文芸誌に自分の作品を掲載させることに成功した加代子。

しかし、その後は「大人の事情」でまたも燻らざるを得なくなりました。しかし加代子はめげず、大学のサークル時代で培った機転と演技力で大御所作家への道を邁進していく……というストーリー展開ですが、三話目までは楽しく読めたものの、四話目からご都合主義や機転の無茶ぶりに首をかしげてしまいます。
さらに、モブや小道具に実在の大御所作家及び人気作家の名前や作品、脇役にtwitter上で柚木女史が近しくしている実在の作家が登場しだしてから、一気に作品に馴れ合い臭が充満して辟易してしまいます。

だんだん名を馳せていくにつれ、権力を嫌った加代子が権力になってモンスターとなりつつある様はどことなく、林真理子の自伝的小説「星に願いを」のコピーライターとして返り咲いてからのキリコと重なり、怖気が走りつつも惹かれますが、最後の復讐譚がガラスの仮面の、北島マヤを芸能界から干した乙部のりえを姫川亜弓が懲らしめるくだりっぽい上に本家のような心地良いカタルシスはなく、出来の悪い東海ドラマのように陰惨で後味が悪く、もすこしなんとかならなかったのかと残念な気分です。

しかし、話数を重ねるごとに東十条のキャラが元ネタの作家とだんだん離れていくにつれ、独自のキャラクターとして魅力的になり、その分東十条と加代子の追い追われ、いがみ合い、時には共謀する関係がルパン三世と銭形警部のようで爽快かつ微笑ましくなります。
だからこそ全体のご都合主義や作品から溢れ臭う馴れ合いに戸惑いと落胆を感じるのです。

期待してたのになあという気持ちと、それでも面白く読めた三話目までに敬意を表して星ふたつ。

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zebra

「私を好きになって」という思いが強すぎて突き抜けられない

2016年1月11日

形式: 文庫

個性というよりアクの強い主人公が一人で巻き起こすドタバタ・コメディと
いうジャンルなんでしょうが、いまいち「コメディ」に昇華しきれていないのは、
恐らく作者を投影している主人公の言動の表現・描写の端々に、
「私（主人公＝作者）ってこんなに小説家になりたくて、現代人に希薄な
ハングリー精神と行動力も持っているし、多少おかしなことをしても、
それもこれも夢を叶えるためで、ある意味すっごく魅力的な人物でしょ？」
という押しつけがましさが垣間見えてしまうからなのかな……と思いました。

（恐らく）作者を多少なりとも投影させている人物を主人公に持ってくると、
やはり作家も人間ですから、スケベ心と言うか、つい「好きになって欲しい」
「カッコよく見せたい」「理解してほしい」という保身が働くためか、
物語の勢いが殺がれ、結果、中途半端な出来になっちゃうんですよね。
私小説とか独り言のような作品はそれでもいいんですが、
コメディというジャンルでそれをすると、この好意を得ようという
「中途半端さ」は命取りかな、と。

私の中で、ドタバタ・コメディの代表作と言うと、直木賞を受賞した
「空中ブランコ」を代表作とする奥田英朗の精神科医・伊良部シリーズで、
何度読み返しても腹を抱えて「おっもしろいなぁ！」としみじみ思うのですが、
対する「私にふさわしいホテル」は一体何が違ってこんなに冷めた感情で
読んじゃったんだろう……とよくよく考察してみると、伊良部シリーズの
主人公はアクの塊の伊良部先生ではなく、その先生を訪れる普通の悩める
一般市民なんですよね。物語の視点も常に一般市民。だから普通の主人公の
視線で、ある意味異常者の伊良部のすることに驚いたりドン引きしたり、
そうやって物語を進めて行ける。作者は読者に伊良部を好きになって
もらおうとも、行動を理解してもらおうとも露ほどにも思っていないから、
物語の展開が思い切り良く、そんな読者に媚びない伊良部の突き抜けっぷりに、
読者は勝手にメロメロになって行くのではないかと。

一方「私にふさわしいホテル」は、常識から外れている主人公の視線で
物語が展開し、ど派手でルール違反の行動を起こしつつも、自分の悩みも
吐露しつつ、ハチャメチャな私を理解してほしい、好きになってほしい、
私も大変なの、悩んでるの、苦労してるの……！と訴えかけてくるから、
ウザさを感じるのかもしれません……。その「ウザさ」が物語全体を
湿っぽくしていて、「面白い」と思う気持ちを邪魔しているのではないかな……。

読みやすかったり、その場その場はそこそこ面白かったので
駄作とは思いません。しかも最後は思わぬ展開に、若干「ここまでくると
ミステリー？」という意外性もあり、プラス評価ではあるのですが、
前述した根底に流れる問題点により★3点で。

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2015年12月19日

形式: 文庫

遅咲き新人女性作家の成り上がり物語。
ようやく新人賞受賞したものの、待ち受けるのは、さまざまなトラブル。
しかし、野心あふれる彼女の不撓不屈な行動に笑えて、
文学界・出版業界を巡る裏事情が楽しい物語。

最初数ページ読んで、今回はおしとやかな展開なのかと思いきや、
そこまでするか！のドタバタ劇に。

新人作家・中島加代子と、文学界のドン・東十条、
それに、先輩でもあり大手出版社の編集者・遠藤の３人の視点で展開される。

特に、佳代子と東十条の掛け合いが爆笑。
『スポットが当たらなかったら、スポットの前に飛び出せばいい。
　そう、それが成功する最速のルール』が信条。

罵り合い、騙し合いつつも、お互いに、その文章力・力量は認めていて、
ドロドロした感じは全く無く、笑って読める。
かつてのコンビだった編集者・遠藤に、陰で二人を酷評しているの聞いて、
お互い協力したり、東十条の本宅まで居候して、彼の妻と愛娘まで味方にしてしまったり
と展開が面白い。

その中にも、文学界・出版業界の裏事情も織り込んでいて、
それって、書いて干されないのかなとヒヤヒヤする。
新人賞の出来レースって、あのタレントかなとか、
文壇のドンで、濡れ場描写・直林賞（直木賞）選者といえば、あの作家かなとか。

そして、一般読者からの酷評が目に入りやすい現代ネット社会。
大量消費される文学と、薄学な読者のから軽々しい批判。
執筆するたいへんさという作家の心の声を聞いた。

後半、加代子の復讐劇完了。
『読解力のない人間』
そこに、読者に対する挑戦を感じた。

最後、編集者・遠藤の言葉。
『作家に必要なのは、執念とハッタリ、そして己の力で取り戻すイノセンス。』
イノセンスとは、「物語を書きたい」という純粋な気持ちということだろか？
これからの作家を目指す者へのエールで締めくくられているように思えた。

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2017年3月30日

形式: 単行本

まぁまぁ面白いかな？ぐらいな感じで、とりあえず読みやすかったし、主人公も可愛いげがあり、読み進めていたが、突如朝井リョウが出てきて話し出したところで本を閉じた。

別に朝井リョウは好きでも嫌いでもなんでもないが、こうゆう中途半端に現実と混ぜるの嫌い。うすら寒い。

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