美術大学を舞台にした4コマ漫画の完結巻です。
というものの美術漫画らしいのは1巻のTシャツ作りぐらいで後は「綺麗な絵柄で体液をまき散らす」というインパクトとギャグで押し切った作品だったと言えるでしょう。
【銭湯回】
絵柄は相変わらず素敵なのですが銭湯回で状況は一変します。
今までぶっ飛んでると言ったら、りんの鼻血ぐらいだったのですが2巻ではうららが頭部をおすしに文字通り掘られたり、あかねの頭部が文字通り開閉して保温ケースになったりと人によっては気分の悪くなる展開になります。
だからと言ってこれが後の展開に生かされるかと言ったらそうではなくオチ付けに使われるぐらいで正直言ってしまえば「いらない」要素です。
【新キャラ】
また、新キャラも出てきますが初登場となる文化祭回と最終回の2回しか登場しません(最終回では最後の2コマのみ)。
彼女は高校生なので大学生であるからけんメンバーとは絡ませ辛いのは仕方ないといえばそうなのでしょうが、ならば登場させないという手段は無かったのかと思ってしまいます。
「女性好き」というキャラが若干、りんと被っている辺り本格的に絡ませても持て余してしまうのでしょうが。
【トーコさんいじりの悪化】
2巻では1巻以上にトーコさんいじりが酷く、アイドル回でのオチは全く笑えませんでした。
普通にアイドル活動させて~ぐらいだったら「いつもの」で済むのですが彼女のお金にまで手を付けるのはさすがに唖然としました。
最終回前の茶番回でもそうなのですが常識人が割を食うのはさくらマイマイの純ちゃんも同じですね。
【作者がやりたかった「だけ」の茶番回(実話)と最終回】
最終回1話前(茶番回)では今までのギャグ描写は息を潜め、シリアス全開となります。
一見すると良い話っぽいのですが、うららとあかねには見る限りでは培われた友情というものはなく、良い雰囲気に見えるだけです。
最終回にてその雰囲気を(悪い意味で)見事にぶち壊すのですが同時期に放送していたアニメとかに影響されたのだろうかという感じでした。
最終回では茶番回のやりとりが「トーコさんだけが事情を知らされていなかった」ということが判明します(当事者であるうららやあかねのみならず)。
コミックスを見ていただければわかりますが「ここでも」です。トーコさん以外は全部知っててアレをやったのかと思うと茶番回での最後の2コマのやりとりは何だったのかという気持ちになってしまいます。
【まとめ】
その後の最終回で2巻乙となったのですがこれ以上、連載しても話の広げようが無かったし、トーコさんをイジるネタが悪い意味で定着してしまうだけで妥当だったのではないでしょうか?
「クレイジーな美術4コマの最終兵器」という煽りでしたが言ってしまえば「美術大学」が舞台である必要は無かったし、美術漫画らしさはTシャツを作った話だけでした(大体のネタが美術大学・美術漫画でなくてもできる話)。
現在連載中のさくらマイマイもどうなるか色んな意味で不安しかありません。
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