著者も書くように、書店に行けば数多くの「野村本」が並び、今もなお量産されている。
だがこの「砂まみれの名将」は、ややもすれば神格化されたそれらの書籍とは一線を画す、生身の人間・野村克也が描かれた、これまでにない一冊だ
プロで一時代を築いた大監督が失意の底に沈みながらも、環境面で恵まれているとは言えない社会人野球のユニホームに袖を通し、新たな挑戦を始める。
周囲からは一見、不遇の時代にも映ったが、ノムさんが晩年に「あの頃が一番楽しかったな」と笑顔で話した理由を、多くの関係者への取材と著者自身の体験をもとに、鮮やかに解き明かしていく。
エピローグで明かされる新事実には鳥肌が立った。
メディア論としても興味深い一冊。まるで関東村の砂埃に吹きさらされるような体験を味わいながら、ページをめくらせてもらった。掛け値なしの名著である。そして、野球の神様は絶対にいる。
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砂まみれの名将 野村克也の1140日 単行本(ソフトカバー) – 2022/3/16
加藤弘士
(著)
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誰もが「ノムさんは終わりだ」と思った。
悪夢の辞任劇から名監督はなぜ返り咲けたのか。
阪神の指揮官を退いた後、野村克也にはほとんど触れられていない「空白の3年間」があった。シダックス監督への転身、都市対抗野球での快進撃、「人生最大の後悔」と嘆いた采配ミス、球界再編の舞台裏、そして「あの頃が一番楽しかった」と語る理由。当時の番記者が関係者の証言を集め、プロ復帰までの日々に迫るノンフィクション。
目次
プロローグ
第1章 転落
「『解任』じゃなくていいんですか」
第2章 再出発
「野球があれば、こんなに幸せなことはないよ」
第3章 寄せ集め集団
「性根入れてやれよ。好きな野球じゃないか」
第4章 人生最大の後悔
「野間口が疲れているのは、分かっていたんだよ」
第5章 エース争奪戦
「アンチ巨人は、誤解やで! 」
第6章 球界再編
「今は書かないでくれよ」
第7章 二人の左腕
「愛なくして人は育たない」
第8章 復活
「シダックスの3年間、オレは野球が楽しかったんだ」
エピローグ
悪夢の辞任劇から名監督はなぜ返り咲けたのか。
阪神の指揮官を退いた後、野村克也にはほとんど触れられていない「空白の3年間」があった。シダックス監督への転身、都市対抗野球での快進撃、「人生最大の後悔」と嘆いた采配ミス、球界再編の舞台裏、そして「あの頃が一番楽しかった」と語る理由。当時の番記者が関係者の証言を集め、プロ復帰までの日々に迫るノンフィクション。
目次
プロローグ
第1章 転落
「『解任』じゃなくていいんですか」
第2章 再出発
「野球があれば、こんなに幸せなことはないよ」
第3章 寄せ集め集団
「性根入れてやれよ。好きな野球じゃないか」
第4章 人生最大の後悔
「野間口が疲れているのは、分かっていたんだよ」
第5章 エース争奪戦
「アンチ巨人は、誤解やで! 」
第6章 球界再編
「今は書かないでくれよ」
第7章 二人の左腕
「愛なくして人は育たない」
第8章 復活
「シダックスの3年間、オレは野球が楽しかったんだ」
エピローグ
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2022/3/16
- 寸法13 x 2 x 19.1 cm
- ISBN-104103545119
- ISBN-13978-4103545118
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出版社より



商品の説明
著者について
加藤弘士(かとう・ひろし)
1974年4月7日、茨城県水戸市生まれ。
水戸一高、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、1997年に報知新聞社入社。
2003年からアマチュア野球担当としてシダックス監督時代の野村克也氏を取材。
2009年にはプロ野球楽天担当として再度、野村氏を取材。
その後、アマチュア野球キャップ、巨人、西武などの担当記者、野球デスクを経て、
現在はスポーツ報知デジタル編集デスク。
スポーツ報知公式YouTube「報知プロ野球チャンネル」のメインMCも務める。
1974年4月7日、茨城県水戸市生まれ。
水戸一高、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、1997年に報知新聞社入社。
2003年からアマチュア野球担当としてシダックス監督時代の野村克也氏を取材。
2009年にはプロ野球楽天担当として再度、野村氏を取材。
その後、アマチュア野球キャップ、巨人、西武などの担当記者、野球デスクを経て、
現在はスポーツ報知デジタル編集デスク。
スポーツ報知公式YouTube「報知プロ野球チャンネル」のメインMCも務める。
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2022/3/16)
- 発売日 : 2022/3/16
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 256ページ
- ISBN-10 : 4103545119
- ISBN-13 : 978-4103545118
- 寸法 : 13 x 2 x 19.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 20,832位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 56位ノンフィクションのスポーツ
- - 609位スポーツ (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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野村監督がアマチュア野球界で過ごされた濃密な3年間の深淵なエピソードの数々は、監督の思慮・行動が野球界の枠を超え、ビジネス社会のTOPとしても十二分に通じた生き方であったと痛感。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年3月18日に日本でレビュー済み
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21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年4月1日に日本でレビュー済み
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智将、野村克也の数ある名言の中で自分が一番好きな言葉です
この1冊を読む中で改めて噛み締めました
阪神監督を追われる形で辞任し、失意の底から復活する野村克也監督のシダックス監督時代の3年間を追った記者による書き下ろしです
幾多の野村本とは一線を画す、智将の新たな一面を垣間見ることの出来る良書です
「恩は心に刻め」野村監督と志太会長との関係を一言で言い表している言葉だと思います。「憎しみは水に流し」純粋に野球を楽しむ中で復活する野村氏の姿は、妻 沙知代氏との2人3脚で成し遂げた正に『self「野村再生工場」』とでも表現できる痛快な物語です。
当然脚色は加えられているのでしょうが、それを差し引いても読み応えがあり、良質の読了感を味わえる1冊です
愛息克則氏の奥様のインタビューで最後に明かされる脳腫瘍のOpeのエピソードもドラマチックであり、野球の神様に愛されたが故に大事を回避し、完全復活出来たであろうことは運命としか言いようが無い、筋書きの無いドラマです
好きなものに懸命に取り組むことの大切さを得てして忘れがちになる自分に野村監督から喝を入れて頂けた思いです
『才能には限界がある。でも、頭脳には限界がない』
『一瞬のやる気なら誰でも持てる。でも、持続性のあるやる気は、深く認識したものだけに宿る』
野村監督の格言は上げたらキリがありません。
幾つになっても直向きさを忘ず、前に進み続ける為、全ての社会人へのエールとなる1冊だと思います。
広くお勧めしたいと思い筆を取りました。
この1冊を読む中で改めて噛み締めました
阪神監督を追われる形で辞任し、失意の底から復活する野村克也監督のシダックス監督時代の3年間を追った記者による書き下ろしです
幾多の野村本とは一線を画す、智将の新たな一面を垣間見ることの出来る良書です
「恩は心に刻め」野村監督と志太会長との関係を一言で言い表している言葉だと思います。「憎しみは水に流し」純粋に野球を楽しむ中で復活する野村氏の姿は、妻 沙知代氏との2人3脚で成し遂げた正に『self「野村再生工場」』とでも表現できる痛快な物語です。
当然脚色は加えられているのでしょうが、それを差し引いても読み応えがあり、良質の読了感を味わえる1冊です
愛息克則氏の奥様のインタビューで最後に明かされる脳腫瘍のOpeのエピソードもドラマチックであり、野球の神様に愛されたが故に大事を回避し、完全復活出来たであろうことは運命としか言いようが無い、筋書きの無いドラマです
好きなものに懸命に取り組むことの大切さを得てして忘れがちになる自分に野村監督から喝を入れて頂けた思いです
『才能には限界がある。でも、頭脳には限界がない』
『一瞬のやる気なら誰でも持てる。でも、持続性のあるやる気は、深く認識したものだけに宿る』
野村監督の格言は上げたらキリがありません。
幾つになっても直向きさを忘ず、前に進み続ける為、全ての社会人へのエールとなる1冊だと思います。
広くお勧めしたいと思い筆を取りました。
2022年3月24日に日本でレビュー済み
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最近のスポーツ関連書籍はプレイヤー自身が著者になり(実際は聞き書きであることが多いと思うが)、成功体験や失敗談を語る、という体のものが多い。これはこれで本人にしか知りえないエピソードや思いが書かれており、興味深い作品も多い。本書の著者も書いているように数多ある野村本もそうした傾向の書籍である。ただ、自身が著者になる以上、ある意味で主観的な、本人による本人史観とならざるを得ないのも事実。一方で取材者が家族、チームメート、友人、恩師その他への取材や、取材者本人の主観によって取材対象者の人物像を紡ぎ出す作業によって、時に本人による語り以上の立体感を持つことがある。この本はそんな作品であり、著者はとても良い仕事をしたと思う。
ベスト1000レビュアー
Amazonで購入
名将野村克也監督が晩年に采配したシダックスでの3年間が記述されています。
数ある野村本と概ね相違はないのですが、自らを「月見草」と称した野村克也氏が「日の当たらないアマチュア野球」でどのように振る舞ったのかがわかります。
阪神を事実上解雇されて「アマチュア野球」という究極の都落ちしたなか、強い球団にすべく
プロでいた頃と変わらない熱意でシダックスを育て、何名ものプロ野球選手を生み出したことには、ただただ感服します。
本書で一番印象に残ったことは著者である加藤氏が「オフレコに近い講演で話した人物評」を記事にしてしまい、野村監督を怒らせてしまったエピソードです。
その記事のことで監督の元を訪問すると、激怒するでもなくコーヒーを勧められ、付き人と談笑したのち
そのまま返されたということでした。
野村監督の懐の深さがわかるエピソードとして、印象に残りました。
また息子である克則氏の人柄やプロ野球界での評判もわかり、とても参考になりました。
他の野村本を読んだ方には、取り立てて珍しいこともないのですが、野村監督が最後までアマチュア野球を
愛していたこと、またサッチーなりに阪神退団の責任を感じていたことが、結果としてシダックスを対談させたことが事実ということが、本書を通じて理解できました。
数ある野村本と概ね相違はないのですが、自らを「月見草」と称した野村克也氏が「日の当たらないアマチュア野球」でどのように振る舞ったのかがわかります。
阪神を事実上解雇されて「アマチュア野球」という究極の都落ちしたなか、強い球団にすべく
プロでいた頃と変わらない熱意でシダックスを育て、何名ものプロ野球選手を生み出したことには、ただただ感服します。
本書で一番印象に残ったことは著者である加藤氏が「オフレコに近い講演で話した人物評」を記事にしてしまい、野村監督を怒らせてしまったエピソードです。
その記事のことで監督の元を訪問すると、激怒するでもなくコーヒーを勧められ、付き人と談笑したのち
そのまま返されたということでした。
野村監督の懐の深さがわかるエピソードとして、印象に残りました。
また息子である克則氏の人柄やプロ野球界での評判もわかり、とても参考になりました。
他の野村本を読んだ方には、取り立てて珍しいこともないのですが、野村監督が最後までアマチュア野球を
愛していたこと、またサッチーなりに阪神退団の責任を感じていたことが、結果としてシダックスを対談させたことが事実ということが、本書を通じて理解できました。
2022年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ノムさんの本は今まで何冊も読んできましたが、皆さんご存知のようにエピソードの使い回しが多いとよく言われます。
でも、この本はノムさんを担当していた、スポーツ報知の新聞記者が書いたので新しいお話しばかりです。阪神監督後、実は〇〇があって…。という知られていないこともありました。
ノムさんの考えの柔軟さ(先入観は悪、固定観念は罪)や温かい人間味を多く読み取ることができます。
ただし、あるページでは漢数字と算用数字が混合されていたり細かなミスもありました。(二人と6人だった気がします)
また、ノムさんとホリエモンが会談したというスクープをなぜ書けなかったのかと後悔していると著者は述べていますが、書かなくて正解だったのではないでしょうか。もし書いていたらライブドア・野村監督という悪いイメージがついてしまい、2006年からの楽天・野村監督を見ることができなかったではないかと思うためです。
でも、この本はノムさんを担当していた、スポーツ報知の新聞記者が書いたので新しいお話しばかりです。阪神監督後、実は〇〇があって…。という知られていないこともありました。
ノムさんの考えの柔軟さ(先入観は悪、固定観念は罪)や温かい人間味を多く読み取ることができます。
ただし、あるページでは漢数字と算用数字が混合されていたり細かなミスもありました。(二人と6人だった気がします)
また、ノムさんとホリエモンが会談したというスクープをなぜ書けなかったのかと後悔していると著者は述べていますが、書かなくて正解だったのではないでしょうか。もし書いていたらライブドア・野村監督という悪いイメージがついてしまい、2006年からの楽天・野村監督を見ることができなかったではないかと思うためです。