解答例に不必要に難しい用語を用いている印象があり、読みづらかったです。また、「基本的な知識」に細かすぎる知識を記載しているような印象があり、インプットしにくかったです。「短期決戦」を冠するのであれば、解答例には頭に入りやすい基本的な重要事項を中心にしたものの方が好ましかったように思いますし、なるだけ簡潔な言葉で覚えやすくした方がよかったように思いました。
キーワードがあまり絞られていないような印象もあり覚えづらかったため、この参考書を一冊買えば論述問題は完璧、という風にはいかないのではないかと思います(もっとも、ここに書いてある知識をすべて丸覚え出来る人であれば、その領域に関しては上手く解答できるかもしれませんが…)。他の参考書数冊で基本的な知識を身に着けてから購入しましたが、こんなことまで書かせるか?といった項目も多く見受けられ、あまり時間のない中でこうした細かい知識を覚えようと努力するよりは、領域をざっくりとした大枠から把握し、余裕があれば細かい部分を書く、くらいの心構えでいた方がいいのではないかと思います。なお、「人気校・ブランド校編」とありますが、過去の出題例や具体的にどこの大学院を参考にしているのかなどは記載されていません。
こうした理由から、私はこの本を「自分の今までに蓄えてきた知識を数百字分の文章としてアウトプットする練習」としては用いましたが、「正しい論述を書く練習」としては用いませんでした。私の解答とこの参考書の解答はほとんど被りませんでした。ですが、私の受験したいくつかの学校に限っての話ですが、論述試験をパスすることはできました。ですので、個人的には、ある程度学習した人が与えられたテーマに沿ってそれを表現するための練習をする、くらいの感覚で用いるのが良いのではないかと思います。
ただ、文章を書くことが特に苦手で、どのように論述を書き進めればいいのか全く分からないという場合には、論述の進め方の基本や目安などを示しているので、参考になるかもしれません。
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