上巻よりもさらに迫力を増してその独特の世界に連れて行かれました。
登場人物のこの人はどういう意味でこんな事を言ったのだろうかとか、この行動の意味するところはいったい何なのだろうかとか、この後、この人はどうなるのだろうかとか、そんな風に、読者側が色々と好き勝手に想像を膨らませて物語に奥行きを持たせることのできる、また、色々考えずにはいられなくなる所にこの漫画の素晴らしさがあると気づきました。会話の間などが絶妙です。
糸屋伝兵衛の娘が息子の市太郎をお栄に託す話が特に好きでした。鶴がなぜこのような乞食になったのか、これまでどうやって生きてきたのか、子供の父親は誰なのか、その後息子の市太郎は伝兵衛の家でどのように育っていったのか、短い話なのに(短い話だからこそ)そこから無限の想像が膨らみました。
この本自体も、またこの本から読み取ることのできる日本の文化も、出会えたことをとてもうれしく思います。
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