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発注いただきました! 単行本 – 2020/3/5
朝井 リョウ
(著)
購入オプションとあわせ買い
『桐島、部活やめるってよ』でのデビューから十年。森永製菓、ディオール、JT、JRA、アサヒビール、サッポロビール、資生堂、JA共済など、様々な企業からの原稿依頼があった。原稿枚数や登場人物、物語のシチュエーションなど、小説誌ではあまり例を見ないような制約、お題が与えられるなか、著者はどのように応えてきたのか!?
「キャラメルが登場する小説」「人生の相棒をテーマにする短編」「ウイスキーにまつわる小説」「20を題材にした小説」など、短編小説十四本、エッセイ六本。
普段は明かされることのない原稿依頼内容と、書き終えての自作解説も収録された一冊。十周年に合わせて依頼された新作小説も収録。
【はじめに(本文より)】
ある日、某人気ミュージシャンが、「企業や番組とのタイアップのために書き下ろした楽曲のみが収録されているアルバムを発売した」というニュースを見つけた。そのとき、私の頭の中を、大変がめつい考えがぱらぱらと過った。
自分も、企業とのタイアップや他の作品とコラボして書いた文章を根こそぎ集めれば、一冊分になるのではないか……!?
それを実現するのは、デビュー十周年のタイミングしかないのではないか……!?
後ろ暗い思考を駆け抜けていったがめつい座流星群は、その後も輝きを失わず、私の頭の中でちかちか光り続けた。その結果完成したのが、この本でございます。
ただ、先述したように、作品をそのままずらりとコレクションしただけではあまりに詐欺めいているので、それぞれ、【(1)どんな発注を受けて書いた作品なのかを提示(テーマ、枚数など)】→【(2)作品】→【(3)発注にどう応えたのか、答え合わせ】という順番で掲載すれば、全体の構造として(主に私が)より楽しめるのではないか、と考えた。この一冊を読み終えたころには、皆さまにも、タイアップ作品二十本ノックをやり終えた感覚を味わっていただけることだろう。そもそも味わいたいかどうかは別にして。
(中略)
ごちゃごちゃ書いたが、いろいろ書いたのにキャンペーン終了と共に葬られちゃうのはもったいない! という私のがめつさが生んだ一冊であることは間違いない。それでは、お楽しみくださいませ。
【著者略歴】
朝井リョウ(あさい・リョウ)
1989年、岐阜県生まれ。小説家。2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。13年『何者』で第148回直木賞、14年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞。
他の小説作品に『チア男子!!』、『星やどりの声』、『もういちど生まれる』、『少女は卒業しない』、『スペードの3』、『武道館』、『世にも奇妙な君物語』、『ままならないから私とあなた』、『何様』、『死にがいを求めて生きているの』、『どうしても生きてる』、エッセイ集に『時をかけるゆとり』、『風と共にゆとりぬ』がある。
「キャラメルが登場する小説」「人生の相棒をテーマにする短編」「ウイスキーにまつわる小説」「20を題材にした小説」など、短編小説十四本、エッセイ六本。
普段は明かされることのない原稿依頼内容と、書き終えての自作解説も収録された一冊。十周年に合わせて依頼された新作小説も収録。
【はじめに(本文より)】
ある日、某人気ミュージシャンが、「企業や番組とのタイアップのために書き下ろした楽曲のみが収録されているアルバムを発売した」というニュースを見つけた。そのとき、私の頭の中を、大変がめつい考えがぱらぱらと過った。
自分も、企業とのタイアップや他の作品とコラボして書いた文章を根こそぎ集めれば、一冊分になるのではないか……!?
それを実現するのは、デビュー十周年のタイミングしかないのではないか……!?
後ろ暗い思考を駆け抜けていったがめつい座流星群は、その後も輝きを失わず、私の頭の中でちかちか光り続けた。その結果完成したのが、この本でございます。
ただ、先述したように、作品をそのままずらりとコレクションしただけではあまりに詐欺めいているので、それぞれ、【(1)どんな発注を受けて書いた作品なのかを提示(テーマ、枚数など)】→【(2)作品】→【(3)発注にどう応えたのか、答え合わせ】という順番で掲載すれば、全体の構造として(主に私が)より楽しめるのではないか、と考えた。この一冊を読み終えたころには、皆さまにも、タイアップ作品二十本ノックをやり終えた感覚を味わっていただけることだろう。そもそも味わいたいかどうかは別にして。
(中略)
ごちゃごちゃ書いたが、いろいろ書いたのにキャンペーン終了と共に葬られちゃうのはもったいない! という私のがめつさが生んだ一冊であることは間違いない。それでは、お楽しみくださいませ。
【著者略歴】
朝井リョウ(あさい・リョウ)
1989年、岐阜県生まれ。小説家。2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。13年『何者』で第148回直木賞、14年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞。
他の小説作品に『チア男子!!』、『星やどりの声』、『もういちど生まれる』、『少女は卒業しない』、『スペードの3』、『武道館』、『世にも奇妙な君物語』、『ままならないから私とあなた』、『何様』、『死にがいを求めて生きているの』、『どうしても生きてる』、エッセイ集に『時をかけるゆとり』、『風と共にゆとりぬ』がある。
- 本の長さ408ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2020/3/5
- 寸法13.3 x 2.8 x 19.2 cm
- ISBN-104087716996
- ISBN-13978-4087716993
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出版社より
◆発売即、大重版決定!!
こんな小説・エッセイが収録されています!
●キャラメルが登場する掌編
●「ウイスキーっておもしろい」を伝えられる小説
●「人生の相棒」をテーマにした小説
●自身の18歳のころを描写するエッセイ
●〝20〞にまつわる短編
●aikoの楽曲を題材にした小説
●『こちら葛飾区亀有公園前派出所』と『チア男子!!』のコラボ小説
●銀座にまつわるエッセイ
●十周年記念本を成立させるための〝受賞〞をテーマにした新作
and more...
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
有名企業からの原稿依頼に直木賞作家はどう応えるのか。「これが本当のお仕事小説だ!」無理難題(!?)が並ぶ発注書→本文→解説の順で20編を収録!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
朝井/リョウ
1989年5月生まれ、岐阜県出身。2009年「桐島、部活やめるってよ」で第二二回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。12年に同作が映画化されヒット。同年『もういちど生まれる』で第一四七回直木賞候補。13年『何者』で男性最年少として第一四八回直木賞を受賞。14年『世界地図の下書き』で第二九回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1989年5月生まれ、岐阜県出身。2009年「桐島、部活やめるってよ」で第二二回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。12年に同作が映画化されヒット。同年『もういちど生まれる』で第一四七回直木賞候補。13年『何者』で男性最年少として第一四八回直木賞を受賞。14年『世界地図の下書き』で第二九回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2020/3/5)
- 発売日 : 2020/3/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 408ページ
- ISBN-10 : 4087716996
- ISBN-13 : 978-4087716993
- 寸法 : 13.3 x 2.8 x 19.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 245,732位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,493位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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岐阜県生まれ。小説家。
2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。
2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。
2014年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞。
2021年『正欲』で第34回柴田錬三郎賞を受賞。
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.2
4.2/5
98 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年2月27日に日本でレビュー済み
レポート
Amazonで購入
新品と書いてあったので購入しましたが、中古の中でも汚い方でガッカリでした。返品しました。新品ではないなら新品と書かない方がいいと思います。
役に立った
2020年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書の趣旨は「はじめに」にある通り、「某人気ミュージシャンが、『企業や番組とのタイアップのために書き下ろした楽曲のみが収録されているアルバムを発売した』…自分も、企業とのタイアップや他の作品とコラボして書いた文章を根こそぎ集めれば、一冊分になるのではないか… いろいろ書いたのにキャンペーン終了と共に葬られちゃうのはもったいない!という私のがめつさが生んだ一冊である」とあるように、些か乱暴に言ってしまえば…企業・団体等の特定目的のために書き下ろした短編小説(エッセイ含む:以下これを「小説等」とする)の“コンピレーション”、小説等の範疇から観れば“アンソロジー”と言い得る。本書と紙面連載小説等からの単行本との相違(特質)は、右「企業とのタイアップや他の作品とコラボして書いた文章」とあるように、特定(商用・広告ほか)の目的の趣旨・テーマを持つことだろう。私事ながら私の小説読書履歴はほぼ高校時代でヤマを超えており、大学時代以降の小説系の読書履歴は誇れるレベルにない。従って本書(前記引用)にあるように、特定(商用・販促等)目的を趣旨とする“オーダーメイド”な小説等の存在が新鮮であった。昨今の小説等の“傾向と対策”を観るべく、また前提知識なく(私が著者作品に触れるのは本書が初めてである)以下に印象的な本書収録小説等を取り上げ、独立の星評価と共に所見を述べたい。
①『蜜柑ひとつぶん外れて』 評価:★★★
いわゆる“意識高い系”の鮨屋設定、恋心の崩壊、シャツを巡る薮下の稲村への独善など、昨今の小説等の売れ筋スタイルがそうなのか、現実世界(若い世代)の投影なのか、些か評価に悩むところである。鮨屋での城野の安っぽい蘊蓄(注文順・醤油など)も読んでいる方が赤面する。著者がそうした昨今の“意識高い系”の態度を揶揄していると観るならば(=36頁の描写を素直に読めば首肯しうる)、多少の現実的アンチテーゼとも思えなくもない。但し係る描写が印象的なため、反面本作品趣旨の「ウィスキーって面白い」は埋没しているように感じられる。
②『あの日のダイアル』 評価:★★★★
超短編故に、事業企画・立案したプロジェクトの提案者たる主人公が審査結果を待つ焦りと緊張感(臨場感)、作品趣旨のビールの効果的設定が上手く噛み合っている。
③『胸元の魔法』 評価:★★★
新婚旅行に至って新夫から新婦への(以前からの友人を巡る)懐疑心とその邂逅(新夫の誤解)という設定は些か月並みな印象も残るところ、「スキポール空港」でのパリ行きへの「トランジット」とあって(51頁)、最後までこの夫婦は何処から「スキポール空港」へ来たのか気になって仕方がなかった(最後まで不明)。何故なら、パリ(ド・ゴール空港)なら日本からの直行便があるからである。従ってオランダを巡ったのではなく(数時間の)「トランジット」とあるから、彼らは一体何処から来たのか旅程が気になってしまう…のは、10年以上の海外出張で疲れた自分の過去の悪癖なのだろう。
④『いよはもう、28なのに』 評価:★★
タイトルに昔の某アイドルの歌の一部の歌詞を連想した方は、恐らくオジサン世代だろう。著者も恐縮しているように(105頁)、設定に無理が見える。会社の部単位程度の“飲み会”で新参者や女性部下を当然のように、小間使い又は酌婦若しくは太鼓持ちの如く侍らす「部長」なる人物、殊更に嫌みっぽく描いてはいないが、部下らの忖度が煩わしい。加えてラストのオチの“逆さまのロゴ”(104頁)は、右設定以上に苦しすぎる気がする。
⑤『清水課長の二重線』 評価:★★★
執筆の趣旨、「20にまつわる短編小説」の通り、「スマホゲーム」の最前線事業部から地味な総務の書類整理担当へ異動し落胆する若い世代の話。社内書類の訂正に『二重線』と押印に無意義と反発する主人公と、それを命じる課長の過去の経緯の(謎解きの)展開だが、些か平坦過ぎて(謎解き自体もそれほどの意外性もなく)評価しにくい作品。
⑥『アスパラ』 評価:★★
恐らく時間空間軸の異なる2元的主人公の、モノローグ又は独白形式と言ったら良いのか心許ないが、主人公は「あたし」で一貫している形式を採っている。高校生時代の「あたし」とその時間空間を異にするであろう「あたし」があちこちで混在しているようで、その時間空間軸の変化が甚だ読み取りにくい(切り替えが煩わしい)。分量制限以前に右のような技巧的描写に懲りすぎた印象さえある。依頼の趣旨も曖昧ながら、「湿度を感じる作品」(136頁)と言うより“夏の汗っぽい作品”だろう。
⑦『引金』 評価:★★
最初から最後まで趣旨不明の作品。帰省した大学生の「俺」と高校時代の友人の(恐らくは自分の世界を脱しきれない)「倉本」と「ライター」の話。ラストでは、新しい別の自分へと変わり成長するために疲弊はしても、変わった「自分に、期待すらして」、加えて「無理やりで、強引なくらいのきっかけでないと、僕たちはもう自分を変えるなんてできない」と肯定しつつ、「変わらないと、変われないよ…今のままで、僕らは幸せなんだから」と逆説的に締め括るが、私のような世代では著者の意図が表現の技巧性に埋没しているようで退屈な作品。
⑧『C、ふと思う』 評価:★★★
超短編作品、「ルビー婚」(結婚40周年)と出版社文庫の「40周年」記念を掛けたもので、これをもっと削って本作品の視点から広告・販促物のボディコピーに採用しても良いだろう。序でに結婚50周年が“金婚式”、60年が“ダイヤモンド婚式”、ダイヤモンド婚式は語感の悪さといい些か後付け感が漂う。
⑨『こちら命志院大学男子チアリーディング部』 評価:★★
著名なコミックとの「コラボレーション小説」らしく、著者は「楽しい仕事」と吐露しているが(230頁)、当該コミック世界観をそのまま字面の小説に持ち込んで失敗してしまったように思える。元のコミックの面白さは絵面でのハチャメチャぶりが受けたのであって、それを字面で表現してもコミックと同質の面白さは得られない。その象徴が「『おりゃあああ!』雄叫びを上げながら審査員席を目がけて飛んでいく…テーブルを撫でるように飛行しながら…何かを奪い取っていた」(221頁)、コミック的描写を字面で表現しても「人間はブーメランのようには飛びません」(230頁)との校閲部の指摘に言い尽くされている。
⑩『きっとあなたも騙される、告白の物語』 評価:★★★★
化粧品メーカーからの依頼らしいが、趣旨に制限がなくタイトルのみ『◎□物語』とすれば良いという作品。短編では良く纏まっているが、登場人物名の作為的な同音(「シノちゃん:篠原明日香」と「吉岡志乃」)は読み手を混乱させ、些か反則気味だろう。
⑪『介護の日 年金の日』 評価:★★★★
発注の趣旨通り、「年金を取り巻く現状について考える一助となるエッセイ」である。著者の「おばあちゃんち」の物理的・目的の変遷と現実との乖離に気付いていく幼い著者の認識に、老後問題を上手く取り込んだ1篇と、更に「腹八分目」の「我慢」又は生きることの少しの「制限」で語る健康の1篇からなるエッセイである。
⑫『贋作』 評価:★★★★
意外な結末だったが、中途に登場する「毛筆職人」の正体の謎解きを思わせ振りに見せつつ、主人公の妻君が精魂込めて製作した硯の結末と面白さはある。前記「毛筆職人」の歓迎舞踊披露の辞退と「書道界の天女」の賞品(硯)の受賞辞退とをオーバーラップさせ、何れも贈呈・製作者側の労苦と熱意を受け取る側の自己偽善的な理由から批判的視点で語るところ、結末の座り心地はあまりよろしくない。加えてタイトルの『贋作』(本来的語義)と作品内容とは些か齟齬するように感じられ、「毛筆職人」の正体性の謎解き(374頁など)も中途半端な展開だろう。
総合的に観ると、⑫作品『贋作』は趣旨制約のない新作だけに無理がなく、本書でも最も良く仕上がった作品だろう。全体評価では3星とさせて頂いたが、私見ながら前述のように小説等への趣旨制約(条件・テーマ・キーワード設定等)は一定程度において内容レベルに対し負の相関関係が窺え、特定目的(広告・販促等)につき必ずしも有意義な手法とは思えない。
①『蜜柑ひとつぶん外れて』 評価:★★★
いわゆる“意識高い系”の鮨屋設定、恋心の崩壊、シャツを巡る薮下の稲村への独善など、昨今の小説等の売れ筋スタイルがそうなのか、現実世界(若い世代)の投影なのか、些か評価に悩むところである。鮨屋での城野の安っぽい蘊蓄(注文順・醤油など)も読んでいる方が赤面する。著者がそうした昨今の“意識高い系”の態度を揶揄していると観るならば(=36頁の描写を素直に読めば首肯しうる)、多少の現実的アンチテーゼとも思えなくもない。但し係る描写が印象的なため、反面本作品趣旨の「ウィスキーって面白い」は埋没しているように感じられる。
②『あの日のダイアル』 評価:★★★★
超短編故に、事業企画・立案したプロジェクトの提案者たる主人公が審査結果を待つ焦りと緊張感(臨場感)、作品趣旨のビールの効果的設定が上手く噛み合っている。
③『胸元の魔法』 評価:★★★
新婚旅行に至って新夫から新婦への(以前からの友人を巡る)懐疑心とその邂逅(新夫の誤解)という設定は些か月並みな印象も残るところ、「スキポール空港」でのパリ行きへの「トランジット」とあって(51頁)、最後までこの夫婦は何処から「スキポール空港」へ来たのか気になって仕方がなかった(最後まで不明)。何故なら、パリ(ド・ゴール空港)なら日本からの直行便があるからである。従ってオランダを巡ったのではなく(数時間の)「トランジット」とあるから、彼らは一体何処から来たのか旅程が気になってしまう…のは、10年以上の海外出張で疲れた自分の過去の悪癖なのだろう。
④『いよはもう、28なのに』 評価:★★
タイトルに昔の某アイドルの歌の一部の歌詞を連想した方は、恐らくオジサン世代だろう。著者も恐縮しているように(105頁)、設定に無理が見える。会社の部単位程度の“飲み会”で新参者や女性部下を当然のように、小間使い又は酌婦若しくは太鼓持ちの如く侍らす「部長」なる人物、殊更に嫌みっぽく描いてはいないが、部下らの忖度が煩わしい。加えてラストのオチの“逆さまのロゴ”(104頁)は、右設定以上に苦しすぎる気がする。
⑤『清水課長の二重線』 評価:★★★
執筆の趣旨、「20にまつわる短編小説」の通り、「スマホゲーム」の最前線事業部から地味な総務の書類整理担当へ異動し落胆する若い世代の話。社内書類の訂正に『二重線』と押印に無意義と反発する主人公と、それを命じる課長の過去の経緯の(謎解きの)展開だが、些か平坦過ぎて(謎解き自体もそれほどの意外性もなく)評価しにくい作品。
⑥『アスパラ』 評価:★★
恐らく時間空間軸の異なる2元的主人公の、モノローグ又は独白形式と言ったら良いのか心許ないが、主人公は「あたし」で一貫している形式を採っている。高校生時代の「あたし」とその時間空間を異にするであろう「あたし」があちこちで混在しているようで、その時間空間軸の変化が甚だ読み取りにくい(切り替えが煩わしい)。分量制限以前に右のような技巧的描写に懲りすぎた印象さえある。依頼の趣旨も曖昧ながら、「湿度を感じる作品」(136頁)と言うより“夏の汗っぽい作品”だろう。
⑦『引金』 評価:★★
最初から最後まで趣旨不明の作品。帰省した大学生の「俺」と高校時代の友人の(恐らくは自分の世界を脱しきれない)「倉本」と「ライター」の話。ラストでは、新しい別の自分へと変わり成長するために疲弊はしても、変わった「自分に、期待すらして」、加えて「無理やりで、強引なくらいのきっかけでないと、僕たちはもう自分を変えるなんてできない」と肯定しつつ、「変わらないと、変われないよ…今のままで、僕らは幸せなんだから」と逆説的に締め括るが、私のような世代では著者の意図が表現の技巧性に埋没しているようで退屈な作品。
⑧『C、ふと思う』 評価:★★★
超短編作品、「ルビー婚」(結婚40周年)と出版社文庫の「40周年」記念を掛けたもので、これをもっと削って本作品の視点から広告・販促物のボディコピーに採用しても良いだろう。序でに結婚50周年が“金婚式”、60年が“ダイヤモンド婚式”、ダイヤモンド婚式は語感の悪さといい些か後付け感が漂う。
⑨『こちら命志院大学男子チアリーディング部』 評価:★★
著名なコミックとの「コラボレーション小説」らしく、著者は「楽しい仕事」と吐露しているが(230頁)、当該コミック世界観をそのまま字面の小説に持ち込んで失敗してしまったように思える。元のコミックの面白さは絵面でのハチャメチャぶりが受けたのであって、それを字面で表現してもコミックと同質の面白さは得られない。その象徴が「『おりゃあああ!』雄叫びを上げながら審査員席を目がけて飛んでいく…テーブルを撫でるように飛行しながら…何かを奪い取っていた」(221頁)、コミック的描写を字面で表現しても「人間はブーメランのようには飛びません」(230頁)との校閲部の指摘に言い尽くされている。
⑩『きっとあなたも騙される、告白の物語』 評価:★★★★
化粧品メーカーからの依頼らしいが、趣旨に制限がなくタイトルのみ『◎□物語』とすれば良いという作品。短編では良く纏まっているが、登場人物名の作為的な同音(「シノちゃん:篠原明日香」と「吉岡志乃」)は読み手を混乱させ、些か反則気味だろう。
⑪『介護の日 年金の日』 評価:★★★★
発注の趣旨通り、「年金を取り巻く現状について考える一助となるエッセイ」である。著者の「おばあちゃんち」の物理的・目的の変遷と現実との乖離に気付いていく幼い著者の認識に、老後問題を上手く取り込んだ1篇と、更に「腹八分目」の「我慢」又は生きることの少しの「制限」で語る健康の1篇からなるエッセイである。
⑫『贋作』 評価:★★★★
意外な結末だったが、中途に登場する「毛筆職人」の正体の謎解きを思わせ振りに見せつつ、主人公の妻君が精魂込めて製作した硯の結末と面白さはある。前記「毛筆職人」の歓迎舞踊披露の辞退と「書道界の天女」の賞品(硯)の受賞辞退とをオーバーラップさせ、何れも贈呈・製作者側の労苦と熱意を受け取る側の自己偽善的な理由から批判的視点で語るところ、結末の座り心地はあまりよろしくない。加えてタイトルの『贋作』(本来的語義)と作品内容とは些か齟齬するように感じられ、「毛筆職人」の正体性の謎解き(374頁など)も中途半端な展開だろう。
総合的に観ると、⑫作品『贋作』は趣旨制約のない新作だけに無理がなく、本書でも最も良く仕上がった作品だろう。全体評価では3星とさせて頂いたが、私見ながら前述のように小説等への趣旨制約(条件・テーマ・キーワード設定等)は一定程度において内容レベルに対し負の相関関係が窺え、特定目的(広告・販促等)につき必ずしも有意義な手法とは思えない。
2020年5月20日に日本でレビュー済み
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いや~こんな単行本化のアイデアがあるのか!という1冊です。
そもそも企業タイアップという広告用の小説があることすら知りませんでした。
本書では広告小説を単に収録しているだけでなく、「こんな小説にしてほしい」という企業から著者への注文内容や書き終えた後の著者の自画自賛を含む感想も付いていて、広告小説の裏話も楽しめます。
短い文章制限の中で発注企業の条件を満たさせばならず、ちょっと無理やりかな~っていう作品もあります。詳細はトップレビュワーの方がコメントしてくださっているのでそちらをぜひ参照ください(笑)
同じ小説で2回も金を稼いでいる著者が憎いですね ('・ω・)
そもそも企業タイアップという広告用の小説があることすら知りませんでした。
本書では広告小説を単に収録しているだけでなく、「こんな小説にしてほしい」という企業から著者への注文内容や書き終えた後の著者の自画自賛を含む感想も付いていて、広告小説の裏話も楽しめます。
短い文章制限の中で発注企業の条件を満たさせばならず、ちょっと無理やりかな~っていう作品もあります。詳細はトップレビュワーの方がコメントしてくださっているのでそちらをぜひ参照ください(笑)
同じ小説で2回も金を稼いでいる著者が憎いですね ('・ω・)









