異世界での落語の面白さについて、十分に楽しめた5巻までだったが、その反面、噺家の一福の、どことなく浮世離れした面白くないキャラクターが、少し気にかかっていた本作。
今回、一福の過去が明らかになるとともに、そのキャラクターの浮世離れ感こそが、一福なのだということが明らかになり、途端に人間味をおびてくる。
過去にとらわれていた一福が、現在から未来に向かう今後に大期待
異世界落語 6 (ヒーロー文庫) (日本語) 文庫 – 2019/7/30
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本の長さ328ページ
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言語日本語
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出版社主婦の友社
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発売日2019/7/30
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ISBN-104074397307
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ISBN-13978-4074397303
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
現代の噺家・楽々亭一福は、マドカピア王国でも変わらずに落語を披露し続けていた。一福を気に入っているモーニングラウンド王は、正式に宮廷ハナシカにならないか、と持ち掛けるのだが、一福はその誘いを断ってしまう。「自分は落語をやるだけ」というスタンスを頑なに崩さない一福に疑問を抱いたアヤメは、闇魔法を使って寝ている一福の過去を覗き見る。そこに見たのは師匠の七福や弟弟子の多ら福とともに、平和な世界で落語を披露している一福の姿だった。しかし、一福の幼馴染の女性、小春の婚約を巡って、事態は想定外の方向に動いていき―。
著者について
朱雀 新吾(すじゃくしんご):福岡県在住。関西大学卒業。大学時代は落語研究会に在籍。
卒業後は伝統芸能に関わりたいとの思いから劇場などで大道具として働くかたわら、小説の執筆に勤しむ。
深山 フギン(ミヤマフギン):漫画家・イラストレーター。
主なコミック作品に『オーバーロード』『未来デリバリー 小さなアシモフと緑の忘れ物』など。
柳家 喬太郎(やなぎやきょうたろう):『今おもしろい落語家ベスト50』(文藝春秋)では第1位に選出されるなど、現在の落語界を牽引する一人。
“今もっともチケットの取れない落語家"とも言われる。1963年東京都生まれ。
書店勤務を経て、柳家さん喬師匠のもとに弟子入り、落語家の道に進む。
2016年には映画『スプリング、ハズ、カム』で初主演を果たすなど活動の幅を広げている。
卒業後は伝統芸能に関わりたいとの思いから劇場などで大道具として働くかたわら、小説の執筆に勤しむ。
深山 フギン(ミヤマフギン):漫画家・イラストレーター。
主なコミック作品に『オーバーロード』『未来デリバリー 小さなアシモフと緑の忘れ物』など。
柳家 喬太郎(やなぎやきょうたろう):『今おもしろい落語家ベスト50』(文藝春秋)では第1位に選出されるなど、現在の落語界を牽引する一人。
“今もっともチケットの取れない落語家"とも言われる。1963年東京都生まれ。
書店勤務を経て、柳家さん喬師匠のもとに弟子入り、落語家の道に進む。
2016年には映画『スプリング、ハズ、カム』で初主演を果たすなど活動の幅を広げている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
朱雀/新吾
関西大学卒業。大学時代は落語研究会に在籍。卒業後は伝統芸能に関わりたいとの思いから劇場などで大道具として働くかたわら、小説の執筆に勤しむ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
関西大学卒業。大学時代は落語研究会に在籍。卒業後は伝統芸能に関わりたいとの思いから劇場などで大道具として働くかたわら、小説の執筆に勤しむ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 主婦の友社 (2019/7/30)
- 発売日 : 2019/7/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 328ページ
- ISBN-10 : 4074397307
- ISBN-13 : 978-4074397303
- Amazon 売れ筋ランキング: - 482,023位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年8月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書店で1巻目を見て一目で気に入って以来楽しく拝読させて頂いております。
勢い余って小説家になろう版の書籍版とはちょっとだけ違う物語も堪能させて頂きました。
ですが、そんな私のような『異世界落語』ファンの皆様ほど、今回の一福の過去の物語は朱雀先生の思う壺にハマってしまうかと思います。
…わたしもまんまと引っかかりました。お会いした事もありませんが朱雀先生がほくそ笑む顔が見えるようです。
作中の登場人物の言葉を拝借するなら正に「面白いんだけどくやしい」です。
あんまり詳しく言うとネタバレになってしまいますが仕返しにこれだけは言わせて頂きたい。
「噺家さんと掛けましてバ○タン星人と解く」といった所でしょうか?
次巻も首を長くして楽しみにして待っております。
勢い余って小説家になろう版の書籍版とはちょっとだけ違う物語も堪能させて頂きました。
ですが、そんな私のような『異世界落語』ファンの皆様ほど、今回の一福の過去の物語は朱雀先生の思う壺にハマってしまうかと思います。
…わたしもまんまと引っかかりました。お会いした事もありませんが朱雀先生がほくそ笑む顔が見えるようです。
作中の登場人物の言葉を拝借するなら正に「面白いんだけどくやしい」です。
あんまり詳しく言うとネタバレになってしまいますが仕返しにこれだけは言わせて頂きたい。
「噺家さんと掛けましてバ○タン星人と解く」といった所でしょうか?
次巻も首を長くして楽しみにして待っております。
2019年8月14日に日本でレビュー済み
今回は主人公、楽々亭一福の過去編が一つのテーマとなっております。
彼はこれまで、そのメンタリティに於いて、ある種人間離れした超人として描かれていました。それは監修の柳家喬太郎氏も「(異世界に行ってイキナリ落語をやってのけるなんて)そんな芸当は自分ではできない」と述べておられる通り、プロですら凌駕するような描かれ方でした。
しかしこの常人離れした性質は、どう表現するかによってイメージがガラリと変わります。すなわち、「神がかっている」と言うか、それとも「病的である」と言うか、です。
この6巻では、彼の過去が明らかになることで、その神秘性のベールと笑顔の仮面は剥げ落ち、病的な本性を持った一人の人間に読者は直面する事になります。
個人的には、なろうでここまで「人間」を描いた作品も珍しいと思います。人を観て、人を演る落語だからこそかも知れません。
一人の人間として、最高に格好悪いところを見せ、それでも立ち上がった彼が、改めて一人の人間として歩き出すであろう未来が楽しみで仕方ありません。
彼はこれまで、そのメンタリティに於いて、ある種人間離れした超人として描かれていました。それは監修の柳家喬太郎氏も「(異世界に行ってイキナリ落語をやってのけるなんて)そんな芸当は自分ではできない」と述べておられる通り、プロですら凌駕するような描かれ方でした。
しかしこの常人離れした性質は、どう表現するかによってイメージがガラリと変わります。すなわち、「神がかっている」と言うか、それとも「病的である」と言うか、です。
この6巻では、彼の過去が明らかになることで、その神秘性のベールと笑顔の仮面は剥げ落ち、病的な本性を持った一人の人間に読者は直面する事になります。
個人的には、なろうでここまで「人間」を描いた作品も珍しいと思います。人を観て、人を演る落語だからこそかも知れません。
一人の人間として、最高に格好悪いところを見せ、それでも立ち上がった彼が、改めて一人の人間として歩き出すであろう未来が楽しみで仕方ありません。