男性と女性の脳の違いではなく、男性脳と女性脳の違いについて書かれた本で、私は女性ですが、最初の診断で予想通りの男性脳でした。ただ、この区別は、二曲的な性質ではなく、傾向的な性質として捉えることが大切とのことです。この2つを読み飛ばしちゃったのかな?っというレビューもありましたが、流し読みするときには、「はじめに」の次に「あとがき」を読むのがオススメです。実際、診断が男性脳だった女性である私は、女性脳的な捉え方が当てはまる項目もたくさんありました。
男女の違いの本やエッセイ等は、これまでにも度々目にしたことがあり、”男女脳”の違いとしてあげられている事例の中には、知っているものもたくさんありましたが、ビジネス上で起こりがちなシーンとして具体的な事例をまとめて読むと、自分の脳が陥りやすい脳のクセみたいなものに気がつくことができます。自分が男性脳、女性脳に基づいた発言をしようとするときには、相手の男女脳を考慮して発言するように心がけたほうが良いなっと、いろいろ思い当たることがありました。
心理学というと、他人を操る怪しげな学問というイメージを持つ人もいますが(著者も別の本で「他人を操る」と謳っていますがw)、この本は相手を操るというよりも、相手が受け取りやすい(理解しやすい)表現にするための配慮が紹介されています。
例えば、男女脳に配慮した結果、物が売れた場合、それはまやかしによりモノを売りつけたのではなく、相手の消費行動の満足度を上げることにつながります。モノにあふれ、単にモノを手に入れただけでは満足しにくくなっている時代ですので、「自分は正しい選択をした」と思える消費行動は、立派な付加価値だからです。
この辺はとっても微妙なところで、著者の心理学に対する姿勢によっては、小手先だけの怪しげなスキルになるかと思います。奇抜な発言が多い方ということもあり、そういう本なのかなと思っていたので、出す本出す本がうれているのが謎でしたが、この本を読んでみて、その謎が解けました。著者の心理学の根底にあるのは、相手を理解したい、相手が理解できるように説明したいという気持ちなのかなという気がします。実際、ここで紹介された戦略を使うためには、男女脳を判断するために相手の観察をしなければなりませんし、その判断に基づいて、表現方法を変えることは、”相手への配慮”に必要なスキルだと思います。
この本自体も男女脳に配慮して書かれてあります(だから売れているんでしょうねw)。
データを使うということ1つとっても、これまでは、男性を説得する際に、むやみやたらとデータを使っていましたが、ここで使う!という効果的な使い方をしなくてはならないのだなっと。まだ流し読みした段階ですが、2回目に読む時は、この本の内容を男性に伝える時、女性に伝える時、それぞれどの部分を切り取って伝えるのか?考えながら読むと、読むことがそのまま男女脳戦略のトレーニングになりそうです。
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