前に科学技術の向上が生産性の向上につながり、日本の景気を浮揚させるとの本が発売されておりましたので
同じような内容かと思っておりましたが、さすが三橋先生、がらっと様相が違う内容となっておりました。
非常に論理的に生産性の向上の重要性、そのために必要な科学技術への投資の問題を語っておられました。
60ページにもありますように、投資は人的投資がもっともリスクが少なく、短期的利益を得られます。しかし、
長期的発展を求めるならば、公共投資や科学技術への投資は必須。しかし、科学技術への投資は長期的反映をもたらす代わりに、
数多くの失敗の繰り返しというリスクを負います。そのような部分も詳しく説明してあります。
しかし、この失敗こそ科学技術の発展には必須なのであって、中国や韓国は橋を作ったり新幹線を作っても何ども失敗し、日本人から
失笑をかっていますが、それでもその失敗の繰り返しが科学技術を発展させるのであって、このまま日本が科学技術開発への
投資を怠れば、いずれ中国、韓国に追い越され、三流国に転落することになります。
よって日本はいかに失敗を繰り返そうとも、そのリスクを恐れず、科学技術への開発投資にお金をつぎ込まねばならないのです。
面白いと思ったのは111ページの「小子高齢化が日本を救う」という第四章です。
いままで、小子高齢化は日本ではネガティブな側面からのみ語られてきましたが、労働者人口が減少し、なおかつ、働かない高齢者が多数いることで、消費は維持される。このことによって賃金があがり、移民さえ受け入れなければ日本は技術投資によって生産性を向上させ、
デフレから脱却できるというのです。つまり、移民受け入れとかわけのわからない構造改革などせず、
ただ、ひたすら生産性を向上させていれば日本は復活するというのです。これは面白い指摘ではないでしょうか。
そうした本筋とは別に伊勢神宮の遷宮の話しから、日本が長年エネルギーを木材の燃焼に頼ってきたために、
江戸時代末期には日本は衰退の危機にあったこと、それを石炭という新技術の導入によって乗り切り、発展したという
歴史的側面を指摘しており、面白いと思いました。
つまり、現状の火力発電だけにたよったエネルギー事情ではいずれ日本は衰退するという未来の構造も見えてきます。
そのためにも、緊縮などせず、どんどん、技術開発投資を行い、生産性を向上させるなければなりません。
色々な意味で視野が広がる、とても充実した内容の書籍でした。ぜひとも読むべきものです。
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生産性向上だけを考えれば日本経済は大復活する シンギュラリティの時代へ 単行本(ソフトカバー) – 2017/5/30
- Kindle版 (電子書籍)
¥0 Kindle Unlimited 会員は、このタイトルを追加料金なし(¥0)で読み放題 ¥1,178 Kindle 価格 獲得ポイント: 12pt - 単行本(ソフトカバー)
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三橋貴明の最新経済論。
今回、著者がテーマに選んだのは「生産性向上」。デフレ不況にあえぐ日本経済の復活のキモは「生産性を向上させること」だと断言する。
・少子高齢化は経済復活の大チャンス!
・外国人労働者で人手不足を解消してはいけない
・発展途上国とは生産性が低い国のことを指す
・AIやドローン技術の発展で何が起こるのか?
・デフレ脱却のための唯一の方法とは?
・成長否定論が日本を殺す
など、驚きの経済論を展開。その明快で舌鋒鋭い理論に、これまでの間違った常識がくつがえされていく。
これからの日本経済、そして技術革新が進んだシンギュラリティの世界で、我々はどうすればいいのかが理解できる1冊。
今回、著者がテーマに選んだのは「生産性向上」。デフレ不況にあえぐ日本経済の復活のキモは「生産性を向上させること」だと断言する。
・少子高齢化は経済復活の大チャンス!
・外国人労働者で人手不足を解消してはいけない
・発展途上国とは生産性が低い国のことを指す
・AIやドローン技術の発展で何が起こるのか?
・デフレ脱却のための唯一の方法とは?
・成長否定論が日本を殺す
など、驚きの経済論を展開。その明快で舌鋒鋭い理論に、これまでの間違った常識がくつがえされていく。
これからの日本経済、そして技術革新が進んだシンギュラリティの世界で、我々はどうすればいいのかが理解できる1冊。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社彩図社
- 発売日2017/5/30
- ISBN-104801302270
- ISBN-13978-4801302273
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
大逆転の経済論。
著者について
東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。
外資系IT企業、NEC、日本IBMなどを経て2008年に中小企業診断士として独立、 三橋貴明診断士事務所(現、経世論研究所)を設立。
2007年、インターネット上の公表データから韓国経済の実態を分析し、 内容をまとめた『本当はヤバイ! 韓国経済』(彩図社)がベストセラーとなる。
その後も意欲的に新著を発表している。
当人のブログ『新世紀のビッグブラザーへ』の一日のアクセスユーザー数は12万人を超え、 推定ユーザー数は36万人に達している。
2017年4月現在、参加ブログ総数115万の人気ブログランキングの「総合部門」1位、「政治部門」1位である。
単行本執筆と同時に、雑誌への連載・寄稿、各種メディアへの出演、全国各地での講演などに活躍している。
Web上の文筆活動
ブログ「新世紀のビッグブラザーへ」
メルマガ「三橋貴明の「新」経世済民新聞」、「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」
外資系IT企業、NEC、日本IBMなどを経て2008年に中小企業診断士として独立、 三橋貴明診断士事務所(現、経世論研究所)を設立。
2007年、インターネット上の公表データから韓国経済の実態を分析し、 内容をまとめた『本当はヤバイ! 韓国経済』(彩図社)がベストセラーとなる。
その後も意欲的に新著を発表している。
当人のブログ『新世紀のビッグブラザーへ』の一日のアクセスユーザー数は12万人を超え、 推定ユーザー数は36万人に達している。
2017年4月現在、参加ブログ総数115万の人気ブログランキングの「総合部門」1位、「政治部門」1位である。
単行本執筆と同時に、雑誌への連載・寄稿、各種メディアへの出演、全国各地での講演などに活躍している。
Web上の文筆活動
ブログ「新世紀のビッグブラザーへ」
メルマガ「三橋貴明の「新」経世済民新聞」、「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三橋/貴明
株式会社経世論研究所所長。東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業、NEC、日本IBMなどを経て2008年に中小企業診断士として独立、三橋貴明診断士事務所(現、経世論研究所)を設立。2007年、インターネット上の公表データから韓国経済の実態を分析し、内容をまとめた『本当はヤバイ!韓国経済』(彩図社)がベストセラーとなる。その後も意欲的に新著を発表している。当人のブログ『新世紀のビッグブラザーへ』の一日のアクセスユーザー数は12万人を超え、推定ユーザー数は36万人に達している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
株式会社経世論研究所所長。東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業、NEC、日本IBMなどを経て2008年に中小企業診断士として独立、三橋貴明診断士事務所(現、経世論研究所)を設立。2007年、インターネット上の公表データから韓国経済の実態を分析し、内容をまとめた『本当はヤバイ!韓国経済』(彩図社)がベストセラーとなる。その後も意欲的に新著を発表している。当人のブログ『新世紀のビッグブラザーへ』の一日のアクセスユーザー数は12万人を超え、推定ユーザー数は36万人に達している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 彩図社 (2017/5/30)
- 発売日 : 2017/5/30
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 256ページ
- ISBN-10 : 4801302270
- ISBN-13 : 978-4801302273
- Amazon 売れ筋ランキング: - 296,839位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 29,163位ビジネス・経済 (本)
- - 30,937位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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作家・経済評論家。中小企業診断士。1994年、東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業ノーテルをはじめNEC、日本IBMなど を経て2008年に中小企業診断士として独立、三橋貴明診断士事務所を設立した。現在は、経済評論家、作家としても活躍中。2007年、インターネットの 掲示板「2ちゃんねる」において、公開データの詳細な分析によって韓国経済の脆弱な実態を暴く。これが反響を呼んで『本当はヤバイ!韓国経済』(彩図社) として書籍化されて、ベストセラーとなった(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 経済ニュースが10倍よくわかる「新」日本経済入門 (ISBN-13: 978-4776206187)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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2017年5月31日に日本でレビュー済み
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54人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年5月28日に日本でレビュー済み
初版
日本の生産面GDPに情報通信業があります(p23).
山口周氏の「ビジネスの未来」で,無形資産がGDPに含まれてないことの話がありましたが,無形資産は情報通信業とは別なのでしょうか.
消費はよくなくて投資しようという話を聞きますが,サービスも消費なのですね(p16).
例えば警察のサービスです.
ちなみに,投資として株式売買を挙げるおかしさも説明されています(p53).
中古品売買のサービスも消費の対象なんでしょうか.
モノの生産に逆らうので特殊だと思いました.
インフレ対策を断行するとデフレの深刻化を招く(p6)とありますが,インフレ対策=インフレを止める動きなんですね.
Amazonで買い物をしてiPhoneを買い,NetflixやSpotifyを契約する.
海外にお金が流れる(合ってる?)のまずいのではないかと思ったのですが,ちょっとずれますがp89にヒントがありました.
なんで物価の下落で顧客が減るんだろうと思ったのですが(p36),たしか「エコノミストの父が子どもたちにこれだけは教えておきたい大切なお金の話」に,さらに安くなるのを待つからだとあった気がします.
消費や投資が増えない(p39)ことに関して,シェア経済による部分もあると思いました.
物流には貢献するのでしょうか.
これから5Gのためのインフラ投資が増えるのではないでしょうか(p56).
「ビジネスの未来」と言ってることが真逆で面白いです(p96).
財務省の国土交通省・公共事業関係予算を見ると,たしかに減少傾向にありますね.
少子高齢化の見方が変わりました(p123).
調べること
リニア中央新幹線をJR東海がなぜ自費で建設するのか(p60)
金利やインフレ率,経常収支と円安の関係(p85)
索引
「国の借金」の嘘(p50,5章全体)
実質GDPの誤謬(p81)
日銀がお金をたくさん刷ってもデフレを抜けれない理由(p149)
「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」にある,お金がどこからともなく現れることの詳しい説明が5章にあります.
日本の生産面GDPに情報通信業があります(p23).
山口周氏の「ビジネスの未来」で,無形資産がGDPに含まれてないことの話がありましたが,無形資産は情報通信業とは別なのでしょうか.
消費はよくなくて投資しようという話を聞きますが,サービスも消費なのですね(p16).
例えば警察のサービスです.
ちなみに,投資として株式売買を挙げるおかしさも説明されています(p53).
中古品売買のサービスも消費の対象なんでしょうか.
モノの生産に逆らうので特殊だと思いました.
インフレ対策を断行するとデフレの深刻化を招く(p6)とありますが,インフレ対策=インフレを止める動きなんですね.
Amazonで買い物をしてiPhoneを買い,NetflixやSpotifyを契約する.
海外にお金が流れる(合ってる?)のまずいのではないかと思ったのですが,ちょっとずれますがp89にヒントがありました.
なんで物価の下落で顧客が減るんだろうと思ったのですが(p36),たしか「エコノミストの父が子どもたちにこれだけは教えておきたい大切なお金の話」に,さらに安くなるのを待つからだとあった気がします.
消費や投資が増えない(p39)ことに関して,シェア経済による部分もあると思いました.
物流には貢献するのでしょうか.
これから5Gのためのインフラ投資が増えるのではないでしょうか(p56).
「ビジネスの未来」と言ってることが真逆で面白いです(p96).
財務省の国土交通省・公共事業関係予算を見ると,たしかに減少傾向にありますね.
少子高齢化の見方が変わりました(p123).
調べること
リニア中央新幹線をJR東海がなぜ自費で建設するのか(p60)
金利やインフレ率,経常収支と円安の関係(p85)
索引
「国の借金」の嘘(p50,5章全体)
実質GDPの誤謬(p81)
日銀がお金をたくさん刷ってもデフレを抜けれない理由(p149)
「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」にある,お金がどこからともなく現れることの詳しい説明が5章にあります.
2017年10月12日に日本でレビュー済み
三橋貴明による文明論といった色彩が強い。
エジプトとメソポタミアの文明比較がなかなかに興味深かった。エジプトはナイルが氾濫することで自然に滋養がナイル周辺に広がり農業生産性が高まった。
一方でメソポタミアは人為的に水を引く灌漑技術を伝承するために楔形文字を発明した……
文明の二大要件を①エンゲル係数の低さ②生産性の高さ と定義した上でこれからの文明とりわけ日本文明への希望と危惧がつらつらと述べられている。
また第五次産業革命(AI革命)とベーシックインカムはセットにならざるを得ないという論は説得力を感じた。
エジプトとメソポタミアの文明比較がなかなかに興味深かった。エジプトはナイルが氾濫することで自然に滋養がナイル周辺に広がり農業生産性が高まった。
一方でメソポタミアは人為的に水を引く灌漑技術を伝承するために楔形文字を発明した……
文明の二大要件を①エンゲル係数の低さ②生産性の高さ と定義した上でこれからの文明とりわけ日本文明への希望と危惧がつらつらと述べられている。
また第五次産業革命(AI革命)とベーシックインカムはセットにならざるを得ないという論は説得力を感じた。
2017年9月14日に日本でレビュー済み
内容については素晴らしいの一言。他の方が絶賛しておられるので、私は別の側面から評価したい。
「とはいえ」という言い回しが多すぎる。
3行の間に2回出てきたりすると、小学生の書いた作文なのかとさすがに萎えてしまう。
しかも使い方も間違っている箇所が多い。
「とはいえ」というのは、前の文章の内容を認めつつも、それとは少し内容を述べる時に使うものだが、三橋さんの場合は「だが」とか「しかし」とか「ところが」といった完全否定の文章の前にも「とはいえ」を使っており、読んでいて非常に気になった。
butを意味する言葉を使うと読み手に何か悪いイメージを与えるという意図であえて「とはいえ」を使っているのではないかと忖度してみるが、であるなら「さはさりながら」とか「そうは言っても」といった、別の表現を交えていった方が語彙力の低さを感じさせずに済むのではないかと感じた。
内容が優れていても、読みにくい悪文で構成された本では、読後感や内容に対する説得力が乏しくなる。
「とはいえ」そうしたマイナスを補って余りある、事実と数字に裏付けられた圧倒的な説得力に大いに感銘を受けた。
本の中で触れられていた三橋さんの「第四次産業革命(徳間書店)」もいずれ読んでみたい。
「とはいえ」という言い回しが多すぎる。
3行の間に2回出てきたりすると、小学生の書いた作文なのかとさすがに萎えてしまう。
しかも使い方も間違っている箇所が多い。
「とはいえ」というのは、前の文章の内容を認めつつも、それとは少し内容を述べる時に使うものだが、三橋さんの場合は「だが」とか「しかし」とか「ところが」といった完全否定の文章の前にも「とはいえ」を使っており、読んでいて非常に気になった。
butを意味する言葉を使うと読み手に何か悪いイメージを与えるという意図であえて「とはいえ」を使っているのではないかと忖度してみるが、であるなら「さはさりながら」とか「そうは言っても」といった、別の表現を交えていった方が語彙力の低さを感じさせずに済むのではないかと感じた。
内容が優れていても、読みにくい悪文で構成された本では、読後感や内容に対する説得力が乏しくなる。
「とはいえ」そうしたマイナスを補って余りある、事実と数字に裏付けられた圧倒的な説得力に大いに感銘を受けた。
本の中で触れられていた三橋さんの「第四次産業革命(徳間書店)」もいずれ読んでみたい。