この本をを知ったのはネットニュースで「タコ」を読んで、一気に(読みたい!)気持ちになった。
商品紹介にあるように、なんとなく詳細を想像しやすいと思う。
生物もセミやアリみたいな身近生き物から、ゾウ、ライオンなどの動物園で会えそうな生き物、
かと思えば、アンテキヌスやワタアブラムシなんて初耳です、な生き物まで。
エッセイと紹介があるが、エッセイよりやはり、生き物たちの生態がメインでところどころエッセンスのように、エッセイ部がちらっと書かれている。
そのエッセイ部なのか、著者の書き方なのか、つい、自分とその生き物の生き方を重ねてしまう。
だからか、胸にじわぁ〜っと何かくるものがあります。
私の気のせいかもしれないけれど、著者の生き物たちへの愛情というか、リスペクトをしているんだろうな、というものすら感じてしまった。
私だけかもしれないですが、彼らの生きて死んでいく様に自分を重ねてしまうし、
自分のこれまでの人生と彼らの置かれた生きていく環境を比べて、可哀想に思ってしまったり、
私は完全に含まれていますが、沢山の生き物たちの我慢、犠牲の上に成り立つ人間の勝手な都合に衝撃を受けたり。
完読後は、やはり、生き物たちの知らなかった生態を知り、好奇心をそそられる部分もあるので、
死にざまだらけでも、悲しいとか、辛いとかいう気持ちで総支配されることはないです。
彼らの死にざまは生きざまの集大成だと思えるからかもしれない。
ただ、この本に様々な生き物が出てくるが、終わりの方に、鶏、ペットをもってくるあたり、
人間の愚行を改めて知り、考えるきっかけを与えてくれていると思う。
殆どが自然にどう生きて死ぬかを述べているなか、人為的に殺される生き物もいる。
私たちは知ってはいるのに目を背けがちなことにフォーカスをあてている。
逆に今生きていること、生かされていることに有難い
気持ちを改めて感じました。
この本を読みたくて読みたくて、でもあちこち在庫切れで、やっと読めましたし、満足星5つです。
我が子がもっと大きくなったら読ませたいです。
この本を読んでから…
蚊を叩き殺す時、鮭の塩焼きを食べている時、タコを食べる時、鶏肉を買う時、この本の内容を思い出します。
この本の影響のみ、と断言はしませんが、鶏肉含め畜産のお肉を買う頻度が減り、平飼いたまごを買うようになったりしました。
この本を読んで、愛玩動物、畜産動物がいかにモノとして扱われてきたかを知り、考えて、
動物福祉に関心をもち、いつか小さな1歩が2歩3歩と前進することを願います。
でも、蚊はこの本の内容を思い出しつつも、すまぬと思いつつ、我が子に付いた蚊、叩き殺します…。
生き物の死にざま (日本語) 単行本 – 2019/7/11
稲垣 栄洋
(著)
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本の長さ207ページ
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言語日本語
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出版社草思社
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発売日2019/7/11
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ISBN-104794224060
-
ISBN-13978-4794224064
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
すべては「命のバトン」をつなぐために―ゾウ、サケ、セミ、ミツバチ…生命の“最後の輝き”を描く哀切と感動の物語。
著者について
稲垣 栄洋(いながき・ひでひろ)
1968年静岡県生まれ。静岡大学大学院農学研究科教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て、現職。著書に、『スイカのタネはなぜ散らばっているのか』『身近な雑草のゆかいな生き方』『身近な野菜のなるほど観察記』『蝶々はなぜ菜の葉にとまるのか』(いずれも草思社)、『身近な野の草 日本のこころ』(筑摩書房)、『弱者の戦略』(新潮社)、『徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか』(東洋経済新報社)、『世界史を大きく動かした植物』(PHP研究所)など。
1968年静岡県生まれ。静岡大学大学院農学研究科教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て、現職。著書に、『スイカのタネはなぜ散らばっているのか』『身近な雑草のゆかいな生き方』『身近な野菜のなるほど観察記』『蝶々はなぜ菜の葉にとまるのか』(いずれも草思社)、『身近な野の草 日本のこころ』(筑摩書房)、『弱者の戦略』(新潮社)、『徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか』(東洋経済新報社)、『世界史を大きく動かした植物』(PHP研究所)など。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
稲垣/栄洋
1968年静岡県生まれ。静岡大学大学院農学研究科教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1968年静岡県生まれ。静岡大学大学院農学研究科教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 草思社 (2019/7/11)
- 発売日 : 2019/7/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 207ページ
- ISBN-10 : 4794224060
- ISBN-13 : 978-4794224064
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 15,719位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 69位動物学
- カスタマーレビュー:
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ベスト500レビュアー
174人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2019年8月4日に日本でレビュー済み
地面に仰向けに転がるセミの最後をヤブに戻す余計な世話をする私にとって冒頭のセミの死に様(生き様)から惹き込まれる。
私が生物学者に向かない理由である、『ヒトだけが長生きするための』マウスについても勿論記述がある。実験するために死にゆく様(生き様)が一般読者に今まで曖昧?にされていた所が赤裸々に綴られる。ここらへん文面だけ見ると冷酷に思えるヒト都合の割り切りが出来るから科学者は科学者でいれるのだろう。共感力の強い又吉直樹氏に岡ノ野教授(鳥類から言語起源を研究する世界的権威)が『うちの研究室きたら変わりますよ』って言ってたの思い出すな〜 そういう方達と生き物達がいる(犠牲になる⇒科学者に向かない表現)から我ヒトははるか霊長類の寿命を越えて生き続けるわけだから。
私が生物学者に向かない理由である、『ヒトだけが長生きするための』マウスについても勿論記述がある。実験するために死にゆく様(生き様)が一般読者に今まで曖昧?にされていた所が赤裸々に綴られる。ここらへん文面だけ見ると冷酷に思えるヒト都合の割り切りが出来るから科学者は科学者でいれるのだろう。共感力の強い又吉直樹氏に岡ノ野教授(鳥類から言語起源を研究する世界的権威)が『うちの研究室きたら変わりますよ』って言ってたの思い出すな〜 そういう方達と生き物達がいる(犠牲になる⇒科学者に向かない表現)から我ヒトははるか霊長類の寿命を越えて生き続けるわけだから。
2019年9月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「けんめいに 鳴きたる蝉の むくろ地に」と下手な俳句の推敲をしている時に、本『生き物の死にざま』の広告を見ました。そこには「空が見えない最後――セミ」と書いてありました。セミが仰向けになって死んでいる姿を捉えた本だ!と思ってAMAZONですぐ購入し読み始めました。
セミ、サケ、ゾウと関心のある生き物の文章から、飛び飛びに読みました。サケの生態については多少知っていたのですが、改めて詳しくその様子を読んで厳粛な気持ちになりました。このようにしてサケは命を繋いでいっているのかと。セミの生き方、ゾウの死に方についてもいろいろ考えさせられました。
しかし、本を読み進んでいくうちに、その先が読めないという感じに段々なってきました。あまりに生き物の生存ルール、種の保存方法が厳しく、心が苦しくなってきたのです。これが生き物の相互関係なのだと思っても息苦しく感じられてくるのでした。
それでも読み終えました。著者の理系でありながら、文系的な生き物や人間に対する愛情、洞察がヒシヒシと伝わってきたからです。人間性が深い著者だと感じました。そして、いろいろな生き物の生きざま、死にざまを知って、あなたはどう生きるのか?と問われているような気がしました。
セミ、サケ、ゾウと関心のある生き物の文章から、飛び飛びに読みました。サケの生態については多少知っていたのですが、改めて詳しくその様子を読んで厳粛な気持ちになりました。このようにしてサケは命を繋いでいっているのかと。セミの生き方、ゾウの死に方についてもいろいろ考えさせられました。
しかし、本を読み進んでいくうちに、その先が読めないという感じに段々なってきました。あまりに生き物の生存ルール、種の保存方法が厳しく、心が苦しくなってきたのです。これが生き物の相互関係なのだと思っても息苦しく感じられてくるのでした。
それでも読み終えました。著者の理系でありながら、文系的な生き物や人間に対する愛情、洞察がヒシヒシと伝わってきたからです。人間性が深い著者だと感じました。そして、いろいろな生き物の生きざま、死にざまを知って、あなたはどう生きるのか?と問われているような気がしました。
ベスト500レビュアー
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生きるとは、何か。
資本主義の薄っぺらの生活空間と異なり。縄文共同体のそれは、死者も生活空間の中に存在する「死後生」が存在していた。
それにより、「生」は一層深味を増していた。
仏教は、「生死一如」を云う。
道元も、「而今」を示した。
この本に描かれている生き物の生死は、凄まじい。
象は、死を認識しているようだ。仲間の死を悼むと言われている。
過って、我が国の神であったニホンオオカミ(大神)は、外来の狂犬病・ジステンパーにより絶滅してしまった。
人間をパートナーとして選んだ犬は、最早人間なしでは生きてゆけない。
実験用マウスは、実験室の中で生まれ、死んでゆく。
鶏は、出荷までの40~50日間の命である。
蓑虫のメスは、蓑を出ることなく生涯を閉じる。
生命は、世代交代を進めるため「老いて死ぬ」仕組みを作り出した。しかし、ハダカデバネズミはこの仕組みをなくしてしまった。このため。老いることがなく老衰で死ぬことはない。死ぬのは、病気か怪我のみである。
蛸は、数時間かけて生涯で一回の交尾を行う。そして、雄は力尽きてその生涯を閉じる。そのように、プログラム化されているのである。雌は、卵を守り続け孵化を見届けると力尽きて死んでゆく。
チョウチンアンコウの雄は、雌に寄生し射精後は雌に吸収される。
蟷螂の雄は、雌に食われながらも交尾を止めない。
以上、生物の壮絶な生死の種々相である。
資本主義の薄っぺらの生活空間と異なり。縄文共同体のそれは、死者も生活空間の中に存在する「死後生」が存在していた。
それにより、「生」は一層深味を増していた。
仏教は、「生死一如」を云う。
道元も、「而今」を示した。
この本に描かれている生き物の生死は、凄まじい。
象は、死を認識しているようだ。仲間の死を悼むと言われている。
過って、我が国の神であったニホンオオカミ(大神)は、外来の狂犬病・ジステンパーにより絶滅してしまった。
人間をパートナーとして選んだ犬は、最早人間なしでは生きてゆけない。
実験用マウスは、実験室の中で生まれ、死んでゆく。
鶏は、出荷までの40~50日間の命である。
蓑虫のメスは、蓑を出ることなく生涯を閉じる。
生命は、世代交代を進めるため「老いて死ぬ」仕組みを作り出した。しかし、ハダカデバネズミはこの仕組みをなくしてしまった。このため。老いることがなく老衰で死ぬことはない。死ぬのは、病気か怪我のみである。
蛸は、数時間かけて生涯で一回の交尾を行う。そして、雄は力尽きてその生涯を閉じる。そのように、プログラム化されているのである。雌は、卵を守り続け孵化を見届けると力尽きて死んでゆく。
チョウチンアンコウの雄は、雌に寄生し射精後は雌に吸収される。
蟷螂の雄は、雌に食われながらも交尾を止めない。
以上、生物の壮絶な生死の種々相である。
2019年9月23日に日本でレビュー済み
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あなたはどんな最後を送りたいですか。やはり畳の上? 家族に見守られ、瞼を閉じるような最後?
例えそうでなくても、老いを迎える事がなんて素晴らしいものなんだと、思える一冊です。
ここに登場してくる生き物のほとんどは、弱き故に死にます。老衰なんてありません。
弱いからです。弱いから、喰われるか捨てられるかのどちらかです。
では、なぜ生きるのか。そんな厳しくて悲しい世界に産まれた者達は、何を思って生きていくのか。
たかが動物。されど、その生き様を知った時、人生について深く考えてしまうかもしれません。
例えそうでなくても、老いを迎える事がなんて素晴らしいものなんだと、思える一冊です。
ここに登場してくる生き物のほとんどは、弱き故に死にます。老衰なんてありません。
弱いからです。弱いから、喰われるか捨てられるかのどちらかです。
では、なぜ生きるのか。そんな厳しくて悲しい世界に産まれた者達は、何を思って生きていくのか。
たかが動物。されど、その生き様を知った時、人生について深く考えてしまうかもしれません。