この本の内容は実に広範囲に及んでいるので、興味がある部分を読んでいる時はすらすら読めるのだが(私にとってはギリシア神話やチューリップやフェルメールの話)、なじみの薄い話題(私にとっては言語の変革の歴史とかオランダの地理の話)が出たとたんにページをめくる手が遅くなる。
はじめのうちはこの知識の塊すべてに面白みを見出そうと構えて読んでいたが、そのうちつらくなっていったんよむのをやめてしまった。これでは本末転倒。面白いところを楽しめるよう読んでおけばいいやという気持ちで読み直したらあっという間に読んでしまった。この本は話と話の数珠繋ぎ。苦手な部分でもなんとなくたどっていけばいつかじぶんの興味のある話にたどり着けることに気がついた。
というわけで「琥珀捕り」は博識教養文学のような知的好奇心のあつまりだが、そのわりに気楽に読んでみる価値のある本だと思う。
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