…という掲題ではいったい何の事やら全然判らないと思いますので、是非とも読んで下さい…とも言えないのが当作品であり、万人受けしない内容に読み手を選ぶと思われます。
前巻で主人公・白銀冬真の娘でSランク魔法騎士の白銀雪奈(人類史上最強)にとって生まれて初めての友達だったセリカ・ヴェルミオーネが、カルト集団“エデンの蛇”によってレベル5の“煉獄蝶(胞子獣)”に変えられてしまい、冬真の手により胞子獣自体は倒されたものの、取り込まれていたセリカの肉体は治癒されても魂は戻らずに事実上の“死”を迎えてしまいました。
そして今巻の冒頭で冬真とセリカの叔母・カチュア(冬真の戦友で第一魔法騎士学園長)、ロンメル(冬真の先輩で“名無し”の一員)がカルト集団“エデンの蛇”を急襲して、前巻ラストの仰々しさのわりに、わずか9ページにて殲滅して制圧完了します。その後、前出3名に黒黒黒黒子(“名無し”新兵)を加えたチームメンバーで今回の“第13区画動乱”の悔懺やセリカの死を湿っぽくグジグジ(表現下手…)して一区切りとなります。
このあと新展開として、雪奈が学園入学当初は断っていた最深区画(ロータス・ボトム)の防衛と治安維持を担う生徒会直属騎士団“ヘブンリー・ロウズ”の一員になるべく統括生徒会長のグラン・マリアを冬真を伴って訪ねます。理想を語ることを武器(攻撃手段)として雪奈を奪い取ろうとするグラン・マリアに危険を感じた冬真は、雪奈の“ヘブンリー・ロウズ”入りを許す条件として、冬真自身も非戦闘員の騎士団専属執事となる事を提案して了承されます。
グラン・マリアの配慮により筆頭執事となった冬真は“ヘブンリー・ロウズ”の最深区画内の軍警察を統括する“黒蓮”の騎士団長ソーニャ・サガレヴィッチ(Sランク騎士)によって冬真の部下となるメイド達共々指導を受けるが、冬真を疎むソーニャは何かと突っ掛かってくるものの第一試験の料理、第二試験の掃除…飛んで第七試験のマッサージまで、ことごとく「ふぁあああああ…?!」や「ね…ねふぇにゃど…おりゃにゅ…」など冬真にやり込められて、しまいには最終試験として“鍊核武装”を纏って冬真と戦うはめになります。しかし“騎士殺しの騎士”である冬真に及ぶものではなく、手を出すまでもなく精神的圧力により「悪い子だ…ソーニャ」の一言でソーニャを失禁させて戦闘不能にします。
最後にサービスなのか雪奈とグラン・マリアの入浴シーンがあり、腹の内に何かを含むグラン・マリアの怪しげな微笑で次巻へと続くことになります。また、中盤には共にセリカを失った雪奈の友達のアレイナ・スクロヴェーニが黒黒黒黒子にセリカを生き返らせる方法があることを明かしています。「終末学園ファンタジー」を謳う当作品ではありますが、設定としては一応終末世界を舞台にはしてますけど、何だか人類存亡なんかどうでもイイような雰囲気で普通~に能力見せびらかしバトルを展開して、何故か生徒会長が軍や警察を統括していたりハチャメチャな感じがあるので、その辺が万人受けしないのかもしれませんね(笑)。
そんな当作品にあって今巻で本格登場したソーニャ(初巻で1コマだけ登場)は意地悪キャラでありながらギャグもこなせる強烈な個性を発揮して、尚且つ“お漏らし”キャラでもあるので非常に気に入りました。今後も活躍してくれることを期待しますが、ちょっと無理かな…(笑)。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。
