昭和天皇に粘菌標本の入ったキャラメル箱を渡したのは有名。変人、賢人であったが、神社や神社の森を守ったという行動力はすごい。
水木の漫画では、酒飲み、淫乱、嘔吐癖が前面に出ているが、書かれている内容は非常に意義深いものである。
水木の自然、妖怪、得体のしれないものへの考え方、哲学が伝わってくる。
ただし、文庫版なので非常に字が小さく 老眼の身には非常に厳しい
猫楠 南方熊楠の生涯 (角川文庫ソフィア) (日本語) 文庫 – 1996/10/22
水木 しげる
(著)
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本の長さ427ページ
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言語日本語
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出版社角川書店
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発売日1996/10/22
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ISBN-104041929075
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ISBN-13978-4041929070
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登録情報
- 出版社 : 角川書店 (1996/10/22)
- 発売日 : 1996/10/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 427ページ
- ISBN-10 : 4041929075
- ISBN-13 : 978-4041929070
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2017年11月30日に日本でレビュー済み
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ベスト1000レビュアー
Amazonで購入
水木しげるにこのような作品があるとは知りませんでした。
南方熊楠と言えば博覧強記な博物学者として知られていますが、
このような強烈な個性の持ち主であったことは初めて知りました。
逆に言えば、このような強烈な個性なくしてはあの生き方を貫くことはできないのではないかとも思います。
生誕150周年ということで、国立科学博物館でも企画展示がされていましたが、
この本も読むと、研究の業績だけでなく、どんな人物であったのかも分かっていいと思います。
南方熊楠と言えば博覧強記な博物学者として知られていますが、
このような強烈な個性の持ち主であったことは初めて知りました。
逆に言えば、このような強烈な個性なくしてはあの生き方を貫くことはできないのではないかとも思います。
生誕150周年ということで、国立科学博物館でも企画展示がされていましたが、
この本も読むと、研究の業績だけでなく、どんな人物であったのかも分かっていいと思います。
2020年7月8日に日本でレビュー済み
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南方熊楠、名前は見かける機会はあるものの、読み方すら曖昧な人でした。
戦記物にしてもそうですが、漫画という形でなければ中々手にしにくいものも多いので
次の世代へ受け継ぐ役割をこなした水木しげるさんの功績はすさまじいです。
昭和天皇や柳田国男、孫文、江戸川乱歩などの親交の広さにも驚きました。
お笑い芸人などに使われている意味ではなく、
本来の意味での「破天荒」がしっくりとくる人でした。
変人ではなく純粋な人だったんだろうなと水木さんの絵で伝わってきました。
おもしろかったです。
戦記物にしてもそうですが、漫画という形でなければ中々手にしにくいものも多いので
次の世代へ受け継ぐ役割をこなした水木しげるさんの功績はすさまじいです。
昭和天皇や柳田国男、孫文、江戸川乱歩などの親交の広さにも驚きました。
お笑い芸人などに使われている意味ではなく、
本来の意味での「破天荒」がしっくりとくる人でした。
変人ではなく純粋な人だったんだろうなと水木さんの絵で伝わってきました。
おもしろかったです。
2020年3月4日に日本でレビュー済み
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南方熊楠を知りたくて購入しました。なにより漫画の筆力とユーモラスで繊細な描写に笑ったりホロリと泣けたり、素晴らしい作品です。一コマごとに情報と熱量がたっぷりと詰まっています。熊楠さんの人間味溢れる真っ直ぐで不器用なキャラクターが愛らしいのと、擬人化された猫との掛け合いの面白さが秀逸でした。ご子息のエピソードは胸に来ます。こんなに人物伝が生き生きと語られる著書は稀だと思います。情緒溢れる登場人物達の人間らしさや微細な時代背景の表現力は一読の価値大有りでした。粘菌の保護に命を掛けた天才の人生です。
ベスト500レビュアー
Amazonで購入
水木先生が「猫楠」という猫を語り部として、知の巨人「南方熊楠」の後半生を描いた作品。博覧強記の大天才で粘菌の研究者として著名な熊楠だが、書簡を除くと熊楠自身が残した書物は少なく、その思惟の全貌は詳らかにされていない。その意味で、史実に基づいた内容を含む本作は、単に大奇人が大怪人を描いたという興味本位を越え、熊楠の"人となり"を知る上での貴重な資料にもなっていると言える。それにしても、「熊」を「猫」に語らせるという着想は如何にも水木先生らしいと思った。
水木先生が独特のタッチでユーモアとペーソスに包んで熊楠の数々のエピソードを描いた抱腹絶倒の物語だが、作中で2人が共鳴し合っているように映った。2人には共通点が多いのだ。童心のままで邪念がない、霊的世界への好奇心と自然な受容、物欲や出世欲の無さ、常識に捉われない自由な発想・行動、開けっ広げな性礼賛。それだけに、水木先生は熊楠の本質を感じ取っていた様に思われる。熊野の森林を中心にして描画が繊細を極めているのも常の通りで、作品に奥行きを与えている。「鬼太郎」に登場する"牛鬼"が言及されるのも可笑しい。「ネズミ男」を思わせる「ねずみ猫」が出て来るのは更に可笑しい。孫文や柳田国男も登場する辺り、熊楠のスケールの大きさの証か。また、「タクト」の比喩は深いと思った。
生命の起源は未だに謎で、更に動物が植物からどうやって枝分かれしたかも分かっていない。「粘菌」は動物と植物の両方の性質を持つ不思議な生き物で、憶測だが、熊楠はそこに"生命の神秘と根源的な力"を観ていたのだと思う。また、そうした熊楠の姿を本能的に嗅ぎ取って水木先生が漫画化したのだと推測される。本作はそんな2人の巨人の生命観と人生観とが共鳴して産まれた傑作だと思う。
水木先生が独特のタッチでユーモアとペーソスに包んで熊楠の数々のエピソードを描いた抱腹絶倒の物語だが、作中で2人が共鳴し合っているように映った。2人には共通点が多いのだ。童心のままで邪念がない、霊的世界への好奇心と自然な受容、物欲や出世欲の無さ、常識に捉われない自由な発想・行動、開けっ広げな性礼賛。それだけに、水木先生は熊楠の本質を感じ取っていた様に思われる。熊野の森林を中心にして描画が繊細を極めているのも常の通りで、作品に奥行きを与えている。「鬼太郎」に登場する"牛鬼"が言及されるのも可笑しい。「ネズミ男」を思わせる「ねずみ猫」が出て来るのは更に可笑しい。孫文や柳田国男も登場する辺り、熊楠のスケールの大きさの証か。また、「タクト」の比喩は深いと思った。
生命の起源は未だに謎で、更に動物が植物からどうやって枝分かれしたかも分かっていない。「粘菌」は動物と植物の両方の性質を持つ不思議な生き物で、憶測だが、熊楠はそこに"生命の神秘と根源的な力"を観ていたのだと思う。また、そうした熊楠の姿を本能的に嗅ぎ取って水木先生が漫画化したのだと推測される。本作はそんな2人の巨人の生命観と人生観とが共鳴して産まれた傑作だと思う。
2020年6月2日に日本でレビュー済み
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作者が自分の生きざまを南方熊楠とまぜこぜにして、猫に語らせるというのが有名な小説のパクリとも思えるが少しも嫌みがない。深刻にならずどこまでが現実でどこからオカルトの世界か境界がなく物語が展開する。作者の世界では現実と霊的世界は地続きであり、自分のすぐ横に普段は気づかないもう一つの世界と得体のしれない生命が淡々と生きている。粘菌という動物とも植物とも言える不思議な生命体は熊楠、作者とつながっている。反吐を吐くのが得意技との悪趣味なシーンもでてくるが、はみ出し者熊楠の人柄が伝わって来る。はみ出してもよい。人に同調しなくてよい。金にならなくてもよい・・・閉塞感が漂う21世紀の日本でもっと読まれることを希望します。良書