「玉響」 美人女医が夜半に主人公を訪ねてくる。
これは社会常識的にありえないだろう、と思いつつ読んでいく。
こんどは昼間、カメラで(なぜライカlllg?)其の美人女医と友人を撮影しようとするが、
目の前に二人が確かにいるのにファインダーには友人の姿はない。
では友人は幽霊か自分にしか見えない幻か、と思えば女医は友人とも話をしている。
終わりまで読めば全てが「なるほど」と納得できる。
其の先は書けないので、わたくしが先日体験したことを短く紹介したい。
美食を私に提供してくれる、俗っぽい坊さんに「この世は現実か、夢か」と聞いてみた。
いいかげんこの世が辛くて嫌になっていたので
「すべては夢だ」と答えて欲しかったのだが、坊さんは
「現実です。わたしも、そのテーブルもすべて現実に存在する物です」と答えた。
私はテーブルの分厚い板に触れて色と感触を確かめながら(そうか、がっかりだな)と
思った。
ところがそれは夢で、坊さんは存在しなかった。ということは私は夢の中の
人物にからかわれていたことになる。
坊さんの高笑いが聞こえてくるようだ。
この坊さんには「俗とは何か」「生まれ変わりはあるか」とも
質問したところ、淀みなく明快に答えが返ってきたのだが
それは長くなるので割愛する。
この本の感想としては上記で充分だろう。
感心はするが、他のレビュアーほどには作品にのめり込めなかったので
星三つ。
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猫ノ眼時計 (幽明志怪) 単行本 – 2012/7/1
- 本の長さ284ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2012/7/1
- ISBN-104480804420
- ISBN-13978-4480804426
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
さらば猿渡。少年の飼い猫は、見る者に運命を知らせる眼を持つ。「文体の魔術師」の代表作、ここに完結。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
津原/泰水
1964年広島市生まれ。89年より津原やすみ名義で少女小説を多数発表。97年現名義にて『妖都』を発表。以後、幻想小説で人気を博す。2012年には短篇集『11 eleven』で第二回Twitter文学賞国内部門一位を獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1964年広島市生まれ。89年より津原やすみ名義で少女小説を多数発表。97年現名義にて『妖都』を発表。以後、幻想小説で人気を博す。2012年には短篇集『11 eleven』で第二回Twitter文学賞国内部門一位を獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2012/7/1)
- 発売日 : 2012/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 284ページ
- ISBN-10 : 4480804420
- ISBN-13 : 978-4480804426
- Amazon 売れ筋ランキング: - 977,913位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 28,777位日本文学
- カスタマーレビュー:
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著者について
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津原泰水(津原やすみ)
TSUHARA Yasumi
■1964年、広島市生まれ。広島県立広島観音高等学校、青山学院大学国際政治経済学部卒。
■1989年、津原やすみ名義で少女小説作家としてデビュー。
■1997年より現名義にて幅広いジャンルを網羅する執筆活動をおこなう。
■2006年発表の自伝的青春小説『ブラバン』がベストセラーとなる。
■2012年、短篇集『11』が第2回Twitter文学賞国内部門1位となる。
■2014年、短篇「五色の舟」がS-Fマガジン “オールタイム・ベストSF” 国内短編部門1位に選出される。同年、マンガ化されていた同作(漫画:近藤ようこ)が第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
星5つ中の4.3
12 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年8月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
蘆屋家&ピカルディと比べてパンチが弱いです。猿渡シリーズの何とも言えない幻想怪奇な物語、シュールな笑い、津原さん独自の比喩表現、耽美、時に胸糞悪くなる毒のある文章、豆腐、ゲテモノ食いレポ……そういった魅力的な要素がほとんど無くなっており、当たり障りのない話が延々と続いたなあという感想です。山羊の話がまあまあ面白かったぐらい。毎回オチがあるんだかないんだか、何が言いたいのかよく分からなかったです。文体も以前と比べてスッキリと読みやすくなってはいますが、かえって物足りなさを感じました。新キャラのアイダベルもいまいちキャラが薄いような気がします。蘆屋家とピカルディは何度も読み返すほど大好きだったので、ちょっと期待はずれでした……。
2017年12月2日に日本でレビュー済み
出たばかりのころに読んだときは、これまでのシリーズのものよりやや「落ち」が弱い気がした。かねてから小説はストリーの面白さより世界観そのものを味わうべきものだといっていたのに、作者には過度の要求をしていたようだ。再読してみて,なかなか面白い、とくに「山羊と城」はかなりおもしろいと思った。落ちではなく、読んでいる間中おもしろいのだ。猿渡シリーズがこれで完結とは残念。「たまさか」とこれは続けてほしい。設定が縛られていると自由には書けないかもしれないが・・・。
2020年3月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このシリーズ、面白い。なぜ完結してしまうのか、本当に惜しい。猿渡くんのキャラと語り、伯爵との掛け合いが絶妙で大好きだ。
3作目の本作は完成度が一番高いのではないだろうか。2作目が幻想的過ぎたので本作はしばらく見送っていたが、1作目を超えるほどの出来だと思う。完結編というだけあってシリーズファンへのサービスにも思える人物も登場する。
収録された作品は甲乙つけがたい。
あえて文句を言うなら、表題作が一番短い掌編であることくらい。
三部作の文庫版には一編ずつ書き下ろしが加えられてることを知り、地団駄を踏んだのはこのシリーズが初めてだった。
3作目の本作は完成度が一番高いのではないだろうか。2作目が幻想的過ぎたので本作はしばらく見送っていたが、1作目を超えるほどの出来だと思う。完結編というだけあってシリーズファンへのサービスにも思える人物も登場する。
収録された作品は甲乙つけがたい。
あえて文句を言うなら、表題作が一番短い掌編であることくらい。
三部作の文庫版には一編ずつ書き下ろしが加えられてることを知り、地団駄を踏んだのはこのシリーズが初めてだった。