まぁ、危惧が的中した。
住みついた湯屋での、のんびりとした日常の中に発生する細々した事件を書き留めていく感じだった前巻までから、ホロとロレンスが半年程度で帰る事前提とは言え旅に出た今巻。正直、旅に出してしまっては完結前や新説と差別化しにくいし、この作者さんはイベントの作成があまり上手でない印象があったので危惧していたのだ。
案の定、なんというか湯屋でのお話にあったセピア色に染まって行く、物語の終わりが溶けて消えていきそうな余韻が無くなり、相変わらずと言うしかない二人の旅の物語になってしまった。それでいてイベントがやはりロレンスの年齢からかドラマチックな展開が起こらず、どことなく運任せな感じがする。もう少し落ち着きの出たロレンスの老練な思考が輝くような展開があれば面白いかと思うのだが、老練な商人と言うのは人間関係の中で商材を右から左に動かして財を成す者なので、それではラノベ的に難しいのかもしれない。
コルとミューリの事績を直接に追い掛けて行くにしてはコルたちの物語が進んでおらず、すぐに追いついてしまいそうだ。あと、コルがああまでも高く評価されるにはまだ早い気がする。
前巻までが非常に良かったので、これからが不安な出来でちょっと残念。もっとも、基本素材としての設定やキャラクターは好きなので、期待はしている。
狼と香辛料XXI Spring LogIV (電撃文庫) (日本語) 文庫 – 2019/1/10
支倉 凍砂
(著)
著者の作品一覧、著者略歴や口コミなどをご覧いただけます
この著者の 検索結果 を表示
あなたは著者ですか?
著者セントラルはこちら
|
この商品はセット買いができます
『狼と香辛料 1-22巻 新品セット 』 こちらをチェック
購入を強化する
-
本の長さ296ページ
-
言語日本語
-
出版社KADOKAWA
-
発売日2019/1/10
-
ISBN-104049122006
-
ISBN-13978-4049122008
よく一緒に購入されている商品
こちらもおすすめ
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
1分以内にKindleで 狼と香辛料XXI Spring LogIV (電撃文庫) をお読みいただけます。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
湯屋『狼と香辛料亭』を営むロレンスの悩みの種、それは家を飛び出していった可愛い一人娘、ミューリのことだった。憔悴するロレンスを見かねたホロは、湯屋をセリムたちに任せ、娘を訪ねて十数年ぶりの旅に出ることに。そんな旅の途中に立ち寄った町で、さっそくミューリの噂が耳に飛び込んでくる。それは、二人の知るお転婆娘とかけ離れた、“聖女ミューリ”の噂で―!?書き下ろし短編『狼と旅の卵』に加え、電撃文庫MAGAZINE掲載短編4本を収録した、幸せであり続ける物語第4弾!
著者について
●支倉 凍砂:第12回電撃小説大賞〈銀賞〉を受賞し、『狼と香辛料』で電撃文庫よりデビュー。他の著作に、『マグダラで眠れ』『少女は書架の海で眠る』『WORLD END ECONOMiCA』(いずれも電撃文庫)がある。
●文倉 十:ライトノベルの挿絵ほか、フリーで活躍するイラストレーター。
●文倉 十:ライトノベルの挿絵ほか、フリーで活躍するイラストレーター。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
支倉/凍砂
1982年12月27日生まれ。第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1982年12月27日生まれ。第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2019/1/10)
- 発売日 : 2019/1/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 296ページ
- ISBN-10 : 4049122006
- ISBN-13 : 978-4049122008
- Amazon 売れ筋ランキング: - 76,488位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.7
星5つ中の4.7
42 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
VINEメンバー
Amazonで購入
ヨーロッパ中世あたりの行商人と賢狼で姿が少女なホロとの不思議な旅のラノベ
この作品、ホロとロレンスが読めるのはうれしいのですが、
普通のラノベだと3~6月間隔で読めるのが1年おきでストーリーが
頭から抜けてしまうし、基本短編集で過去の遺産を利用しての
展開なので懐かしいだけではあるのですがつい読んでしまいます。
この作品では5短編
・狼と湯煙の向こう:ホロとロレンスが湯屋を離れ旅行に行き抜ける穴埋めの重役に
同じ狼の化身の若い娘、セリムの不安を描いた短編
・狼と秋色の笑顔:久しぶりの旅たちで、いろんな不便を忘れてしまい不機嫌になる
ホロとロレンス、最後は自然の恵みを得られ笑顔を取り戻す短編
・狼と森の色:最初についた村では、村民が手っ取り早く森から材木にして
収入を得ようとしているが、豊かな森をなくすのは村のためにならないので
森を守って収入が欲しいとの相談に対して対応する短編
・狼と旅の卵:ニシンの取引所は先物を扱うためまるで小さな賭博場の様であった。
賭博を嫌う聖職者により取引所を閉鎖しようとされていたのを救う短編
・狼ともうひとつの誕生日:この話だけは、聖職者になろうとしているコルと
ホロとロレンスの間に生まれたお転婆娘ミューリの話
ミューリが10才の誕生日を迎えるにあたりコルがミューリに
昔話を交えながら世話をやいている短編
サブタイトルの「Spring Log」つまり湯屋での思い出のはずが旅行に出てしまいました
せっかく若い悩めるセリムやハンナなどを捨てて(復活するとは思いますが)
手垢のついたシリーズに戻るようです。
懐かしいとは思うもののそれだけの作品になってしまいました次の巻が
面白くなれば良いのですが
この作品、ホロとロレンスが読めるのはうれしいのですが、
普通のラノベだと3~6月間隔で読めるのが1年おきでストーリーが
頭から抜けてしまうし、基本短編集で過去の遺産を利用しての
展開なので懐かしいだけではあるのですがつい読んでしまいます。
この作品では5短編
・狼と湯煙の向こう:ホロとロレンスが湯屋を離れ旅行に行き抜ける穴埋めの重役に
同じ狼の化身の若い娘、セリムの不安を描いた短編
・狼と秋色の笑顔:久しぶりの旅たちで、いろんな不便を忘れてしまい不機嫌になる
ホロとロレンス、最後は自然の恵みを得られ笑顔を取り戻す短編
・狼と森の色:最初についた村では、村民が手っ取り早く森から材木にして
収入を得ようとしているが、豊かな森をなくすのは村のためにならないので
森を守って収入が欲しいとの相談に対して対応する短編
・狼と旅の卵:ニシンの取引所は先物を扱うためまるで小さな賭博場の様であった。
賭博を嫌う聖職者により取引所を閉鎖しようとされていたのを救う短編
・狼ともうひとつの誕生日:この話だけは、聖職者になろうとしているコルと
ホロとロレンスの間に生まれたお転婆娘ミューリの話
ミューリが10才の誕生日を迎えるにあたりコルがミューリに
昔話を交えながら世話をやいている短編
サブタイトルの「Spring Log」つまり湯屋での思い出のはずが旅行に出てしまいました
せっかく若い悩めるセリムやハンナなどを捨てて(復活するとは思いますが)
手垢のついたシリーズに戻るようです。
懐かしいとは思うもののそれだけの作品になってしまいました次の巻が
面白くなれば良いのですが
2019年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
狼と羊皮紙のほうの出来がかなり悪く、ものすごくがっかりしたのですがホロとロレンスの物語のほうは相変わらず楽しいです。今までの温泉宿でのほのぼのとした出来事から、旅に出たので更に新しい展開になっています。
ただ、ちょっと展開が早すぎてネタギレになってしまいそうなので香辛料のほうの新刊はしばらく先になりそうな気がします。
あと、コルが八面六臂の大活躍みたいな描かれ方をしているのがかなり違和感があります。なんたらの枢機卿と言われるくらい何かしてたっけ・・・?
ただ、ちょっと展開が早すぎてネタギレになってしまいそうなので香辛料のほうの新刊はしばらく先になりそうな気がします。
あと、コルが八面六臂の大活躍みたいな描かれ方をしているのがかなり違和感があります。なんたらの枢機卿と言われるくらい何かしてたっけ・・・?
2019年2月1日に日本でレビュー済み
あとがきで「短編を書いていけば本になる」みたいにおっしゃってましたが、本当にそんな感じ。
1つ1つがとんでもない完成度で完結しており、構成が美しすぎて泣きそうになるほどです。
そしてストーリー、「え!?マジで新刊!?」と心底驚いてから今作品で、分かりました。
完璧に終わったストーリーが、
完璧に再開された。
別に無理やり付け足した感じなんて一切無いですよ。
また再開されたホロとロレンスの物語、です。
本当に大好きな、最高の作品です。
あ、湯屋の話も1冊に1話くらい入れて欲しいなというお願いはあります。
もし太陽の金貨あたりまでで止まっていて読もうか悩んでる人が居たら、自分はマジで読むべきだと思いますよ。
1つ1つがとんでもない完成度で完結しており、構成が美しすぎて泣きそうになるほどです。
そしてストーリー、「え!?マジで新刊!?」と心底驚いてから今作品で、分かりました。
完璧に終わったストーリーが、
完璧に再開された。
別に無理やり付け足した感じなんて一切無いですよ。
また再開されたホロとロレンスの物語、です。
本当に大好きな、最高の作品です。
あ、湯屋の話も1冊に1話くらい入れて欲しいなというお願いはあります。
もし太陽の金貨あたりまでで止まっていて読もうか悩んでる人が居たら、自分はマジで読むべきだと思いますよ。