普段は英日特許翻訳の仕事を9割以上の割合で対応しており、
これまでに対応した日英翻訳の実務の振り返り、
及び今後のレベルアップのために購入しました。
この本は、評価が非常に難しい本だと思います。
一言で言うと、読者のレベルによって
評価が真っ二つに分かれるだろうと思います。
中身を詳しく見ていけば分かりますが、
「冗長な原文の表現を(意味する内容を変えずに)
コンパクトにまとめて英語で翻訳する」
という、やや高度な解説が多く見て取れますが、
その解説や訳例は、ときとしては
「翻訳者の実務(提供役務)の範囲を超えているであろう」
という部分も、多く見られます。
中には、明細書のリライト(いわゆる日日翻訳)に属するであろう
テクニックもまとめられていて、
「日日翻訳」そのものは、ある程度翻訳者として求められるスキルだとは
理解していますが、本書の内容だけを見ると、
「このように翻訳者がリライトするのは、翻訳者の仕事ではないのでは」
と、率直に思わざるを得ない部分もありました。
(その内容は恐らく、明細書起草時や、外国出願を見据えた手続きの際に
弁理士や特許事務所内の別の担当者が果たす役割だと思いました)
「冗長な表現をできるだけなくす」
「簡潔、明快、かつ正確に訳す」
といった内容の解説は非常に役立ちますし、参考になるのですが、
特許出願(外国出願)というのは、出願者や代理人も含めて
チームで取り組む仕事のはずですから、
本書で解説された内容をできるだけ実務に盛り込もうとすると、
パートナーによっては「独り相撲を取らないで」と
捉えられてしまうのではないか、とも思います。
また、訳例の中に明らかなケアレスミス
(冠詞の欠如やスペルミス)が多く見られたのも、
内容の濃さが濃さだけに、評価を下げる点になっていると思います。
(率直な話をすると、いくら訳文が回りくどくても
パッとみて分かるケアレスミスを極力減らすことのほうが
実務上は大事ですから、著者の方が空回りしすぎている感も否めませんでした)
この著者の方は、ご自身が特許翻訳会社を経営されているということなので、
そこへの応募の際には本書の内容は大いに参考になるとは思いますが、
他の取引先との実務、あるいはトライアルで
ここまで積極的にいけるか、というと、
相性の良し悪しがはっきりと出てしまうと思うので
自分はできないな、と思います。
書かれている内容を、
・確実に抑えてアウトプットできる(その必要がある)こと、と
・特許翻訳者としては必要のないこと
の2つに分けて、前者を確実にアウトプットできるようにするのが
一番役に立つ本書の使い方だと思われますが、
その判断が難しい、といってしまうとそれっきり、とも言えますね。
読者のレベルに応じて、参考になる箇所ならない箇所が
大きく違ってくる、「やさしくはない」本だと思います。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
-
Apple
-
Android
-
Android
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。
Kindle化リクエスト
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
カスタマーレビュー
この商品をレビュー
同様の商品をご覧になりませんか?
こちらのリンクで参照ください。品質工学








