30代の時、勤めてた会社の型破りな社長が面白いぞと言ってたと聞き偶々読んだ“坂の上の雲”の面白さに魅かれ、仕事の合間に司馬遼太郎をかなり読んだつもり。本書は、不覚にも、そのタイトルから剣豪小説は・・って読み飛ばしてました。思えば、あの司馬遼太郎がただの剣豪小説を書くはずないんだが、その頃は、企業戦士の真っ只中に居たから、仕事人として少しでも役立ちそうな本だけを選んでいて、近藤勇や土方歳三が登場する小説が仕事人に役立つとは思えなかったのだ。彼等が活躍した新撰組やその組員の剣士は、当方の中では、父親が好きだった鞍馬天狗の敵方、幕末時代劇の架空の存在に近かった。
本書の中では、その新撰組が、隊長近藤勇が、副長土方歳三が、そして組員沖田総司が実在の組織や人として、時代を活きる姿が描かれる。フィクションとノンフィクションを繋ぎ、全ては作家の創造に由るものとは言え、その姿は、もうこれ以外、絶対有り得ないと思えるほど魅力的かつ説得的である。時代が登場人物を生み、登場人物が時代を創っていく現場にあたかも立ち会ってる気さえしてきます。手練れの歴史小説家の筆にかかれば、バーチャルリアリティ装置など不要でしょう。
80歳目前、人生サミングアップの時に差し掛かり、司馬遼太郎を読み直し、時代と人間を再発見した気分になった次第です。
燃えよ剣(下) (新潮文庫) 文庫 – 1972/6/19
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司馬 遼太郎
(著)
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本の長さ560ページ
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言語日本語
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出版社新潮社
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発売日1972/6/19
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寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
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ISBN-104101152098
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ISBN-13978-4101152097
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
元治元年六月の池田屋事件以来、京都に血の雨が降るところ、必ず土方歳三の振るう大業物和泉守兼定があった。新選組のもっとも得意な日々であった。やがて鳥羽伏見の戦いが始まり、薩長の大砲に白刃でいどんだ新選組は無残に破れ、朝敵となって江戸へ逃げのびる。しかし、剣に憑かれた歳三は、剣に導かれるように会津若松へ、函館五稜郭へと戊辰の戦場を血で染めてゆく。
著者について
(1923-1996)大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を一新する話題作を続々と発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。1993年には文化勲章を受章。“司馬史観”とよばれる自在で明晰な歴史の見方が絶大な信頼をあつめるなか、1971年開始の『街道をゆく』などの連載半ばにして急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1972/6/19)
- 発売日 : 1972/6/19
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 560ページ
- ISBN-10 : 4101152098
- ISBN-13 : 978-4101152097
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
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- - 47位歴史・時代小説 (本)
- - 79位直木賞受賞(26-50回)作家の本
- - 205位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2019年11月26日に日本でレビュー済み
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10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年8月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上下巻の中で、歳三の人生も上巻では時流の流れに乗っていたが、遂に時流に逆らうことになる。上巻で新選組が池田屋事件で成り上がったが、下巻では仕えていた江戸幕府が大政奉還で権力を朝廷に返し、近藤率いる新選組は官軍から賊軍へ落ちていく。下巻はサクセスストーリーではない。
だが歳三は変わらない。武士として、喧嘩士として自分のできることをやり、戦い抜く。といっても薩摩藩率いる官軍に追いつめられていく。佐幕派の中で歳三は遂に北海道を最後の防衛拠点とし、死力を尽し戦う・・・
歳三は政治のため、幕府に戦うのではなく、武士として喧嘩に勝つために組織を最適化し、さらに強い組織を作るために戦う。自分に課せられた役割をこなす。戦況は決して良くないが、勝つ方法を考えに考え、最前線で部下を鼓舞し戦う。逃げたり降伏はしない。武士として戦い、戦場で死ぬ。
時代が変わった今でも、人から信頼されるリーダーは歳三のように一本筋を通すということが重要である。誰に何を言われようと筋を通し、最前線で正面から切り込み、部下を鼓舞する。時代、年齢問わずかっこいい人物像。
だが歳三は変わらない。武士として、喧嘩士として自分のできることをやり、戦い抜く。といっても薩摩藩率いる官軍に追いつめられていく。佐幕派の中で歳三は遂に北海道を最後の防衛拠点とし、死力を尽し戦う・・・
歳三は政治のため、幕府に戦うのではなく、武士として喧嘩に勝つために組織を最適化し、さらに強い組織を作るために戦う。自分に課せられた役割をこなす。戦況は決して良くないが、勝つ方法を考えに考え、最前線で部下を鼓舞し戦う。逃げたり降伏はしない。武士として戦い、戦場で死ぬ。
時代が変わった今でも、人から信頼されるリーダーは歳三のように一本筋を通すということが重要である。誰に何を言われようと筋を通し、最前線で正面から切り込み、部下を鼓舞する。時代、年齢問わずかっこいい人物像。
2019年5月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まずは、と、選んだのがこの作品だった。
非常に面白く、空いた時間の常に第一優先で、一気に読み進んだ。
自分が知っている土方歳三と新選組は会津戦争までだったので、会津以北の内容は特に面白かった。
また、改めて、歴史というものは勝者が残し、善悪を決めるものだと感じた。
薩長から見れば、土方や新選組は、仲間を多く殺した仇敵。
でもそれは薩長から見た善悪であり、幕府軍にも薩長に殺された人間はたくさんいた。
でも薩長が勝者だから、土方や近藤を「悪人」にした。
土方歳三。
色んな視点から見ても無理そうだけど、函館で降伏してたら、明治政府にかかわってたかなぁ。
その土方も見たかった。
あと、沖田総司も。
非常に面白く、空いた時間の常に第一優先で、一気に読み進んだ。
自分が知っている土方歳三と新選組は会津戦争までだったので、会津以北の内容は特に面白かった。
また、改めて、歴史というものは勝者が残し、善悪を決めるものだと感じた。
薩長から見れば、土方や新選組は、仲間を多く殺した仇敵。
でもそれは薩長から見た善悪であり、幕府軍にも薩長に殺された人間はたくさんいた。
でも薩長が勝者だから、土方や近藤を「悪人」にした。
土方歳三。
色んな視点から見ても無理そうだけど、函館で降伏してたら、明治政府にかかわってたかなぁ。
その土方も見たかった。
あと、沖田総司も。
2019年10月10日に日本でレビュー済み
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2回目の「燃えよ剣」だった。
しびれる文章の連続で、マーカーばかり引いた。
流山での近藤との別れ、お雪との逢瀬、
沖田総司に俳句をからかわれるシーン、函館での最後、
そこに現れる近藤や沖田の亡霊……
新撰組が暴れ回った池田屋などの戦闘シーンが凄絶だけに、
土方が時折見せる涙や弱さが、強烈な引力となって読者を離さない。
時代の流れに乗った者が正義なのか、乗ることだけが正解なのかと、
問われているような気もする。
やはり司馬遼太郎さんは凄い。
読後、しばらく動けなかった。
しびれる文章の連続で、マーカーばかり引いた。
流山での近藤との別れ、お雪との逢瀬、
沖田総司に俳句をからかわれるシーン、函館での最後、
そこに現れる近藤や沖田の亡霊……
新撰組が暴れ回った池田屋などの戦闘シーンが凄絶だけに、
土方が時折見せる涙や弱さが、強烈な引力となって読者を離さない。
時代の流れに乗った者が正義なのか、乗ることだけが正解なのかと、
問われているような気もする。
やはり司馬遼太郎さんは凄い。
読後、しばらく動けなかった。
2015年4月14日に日本でレビュー済み
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新選組副長土方、最期までその姿勢を貫いて散る。
まぁ、これくらいは様々な劇中で象徴的なシーンですから、知ってはいる結末だった訳です。
ですが、本作終盤まで読んで、この男の覚醒っぷりに驚き、またここまでの経緯を読んだ私は合点も行く事が。
世が世なら、海軍神東郷平八郎と陸軍神土方歳三が肩を並べていたのかよ。
歳三は最期まで喧嘩屋であろうとしましたが、それ故に芽生えた喧嘩に対する適応力。
欲すれば降って明治政府の一画とも成り得たスケールを以て、彼はそれでも新選組副長土方歳三として散る事を目指します。
それが惜しい、などという無粋な感慨も生まれつつ、本作を最後まで読みました。
喧嘩屋として孤独を貫いた男の生き様は、客観的にはやはり悲劇に映るのですが…。
この作品最後の一節が歳三への手向けとして相応しく、温かい気持ちで本を閉じる事が出来ました。
まぁ、これくらいは様々な劇中で象徴的なシーンですから、知ってはいる結末だった訳です。
ですが、本作終盤まで読んで、この男の覚醒っぷりに驚き、またここまでの経緯を読んだ私は合点も行く事が。
世が世なら、海軍神東郷平八郎と陸軍神土方歳三が肩を並べていたのかよ。
歳三は最期まで喧嘩屋であろうとしましたが、それ故に芽生えた喧嘩に対する適応力。
欲すれば降って明治政府の一画とも成り得たスケールを以て、彼はそれでも新選組副長土方歳三として散る事を目指します。
それが惜しい、などという無粋な感慨も生まれつつ、本作を最後まで読みました。
喧嘩屋として孤独を貫いた男の生き様は、客観的にはやはり悲劇に映るのですが…。
この作品最後の一節が歳三への手向けとして相応しく、温かい気持ちで本を閉じる事が出来ました。
2021年6月21日に日本でレビュー済み
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土方歳三の書である。土方は、新選組副長として名高いが、立派な教養のある人で、かなり前だが、彼が勝海舟に出した手紙をみて感心した。内容と云い筆跡と云い、素晴らしい書簡だった。海舟の甥が、新選組に入り、親の敵を討つ、その希望に対し、今は勉学に励むよう、諭す手紙であった。彼が維新に際し、京都を去り、江戸にもどり、甲州に転戦し、さらに東北へ、さらに北海道の五稜郭へ、その歴史を司馬さんがつづる。往時に思いをはせ、感慨にふける書物であった。





