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焦茶色のパステル 新装版 (講談社文庫) 文庫 – 2012/8/10
ミステリー界の至宝はここから誕生した。
二人で一人の作家、岡島二人のデビュー作にして江戸川乱歩賞受賞作。
東北の牧場で牧場長と競馬評論家・大友隆一が殺され、サラブレッドの母子、モンパレットとパステルが銃撃された。隆一の妻である香苗は競馬の知識は一切持っていなかったが、夫の死に疑問を抱き、次々と怪事件に襲われる。一連の事件の裏には、競馬界を揺るがす恐るべき秘密が隠されたいた。
- 本の長さ448ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2012/8/10
- 寸法10.6 x 1.7 x 14.7 cm
- ISBN-104062773163
- ISBN-13978-4062773164
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
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登録情報
- 出版社 : 講談社; 新装版 (2012/8/10)
- 発売日 : 2012/8/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 448ページ
- ISBN-10 : 4062773163
- ISBN-13 : 978-4062773164
- 寸法 : 10.6 x 1.7 x 14.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 122,827位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 2,107位講談社文庫
- - 2,566位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
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著者について

徳山諄一と井上泉(現・井上夢人)による共作作家。
1982年
「岡嶋二人」名義による『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。
1985年
『チョコレートゲーム』で第39回日本推理作家協会賞受賞。
1988年
『99%の誘拐』で第10回吉川英治文学新人賞を受賞。
1989年
『クラインの壺』発刊と同時に「岡嶋二人」を解散。
1992年
「井上夢人」名義の『ダレカガナカニイル…』でソロデビュー。
上記が、恐ろしく簡単な略歴です。
デビュー当初からミステリーを書いていましたし、ミステリー作家として分類されることが多いのですが、独立して「井上夢人」として書くようになってからは、純然たるミステリーは1本も書いていません。(でももちろん、「ミステリー作家」と呼んでくださったって、ちっとも構わないのです。ただ、「ミステリーが読みたくて買ったのに……」なんてことが起こるかもしれませんけど )
ソロデビューをする以前は、「人さらいの岡嶋」などと呼ばれたりもして、誘拐物の小説が得意だったことになっているようですが、誘拐物──さほど多いわけでもありません。
「井上夢人」の名前で仕事をするようになってからは、コンピュータに強い作家などと呼ばれることもあるようですが、実際は好きでいじくっている程度ですから、そんなに強いわけじゃありません。小説の題材にしばしばコンピュータやネットが登場するので、そんなふうに思われているだけです。
カスタマーレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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主人公的な立ち位置にいる女性のしゃしゃりでてくる知人が優秀すぎるのに違和感をもちました。
その知人が推理した内容は検証されるわけでもなく、それが当然(知人の推理ありきでないか)のごとく、その推理が既に前提なていで話がすすみ、さらにすごい違和感。
正直、「警察でも苦戦していることに一般人がなんでこんなに名推理できるのか、それが当たり前の様にすすんでいく展開」に、小説だから現実感がないのは当然として、ドラマ性も感じず、めちゃくちゃなやり方だと思いました。
ミステリー小説に「タイトル賞」というものがあるなら(実際あってもいいと思うのだが)、これは永遠のベスト1候補だろう。
そして、読み終えてみれば、このタイトルが内容的にも最もふさわしい(これ以外のタイトルはあり得ない)ことがわかる。この作品にこのタイトルをつけた岡嶋二人が、どれほどの思いとエネルギーを注ぎ込んだか、読むとしみじみと伝わってくる。
牧場で突然起こった猟銃の乱射、巻き込まれて2頭のサラブレッドと共に死んだ競馬評論家の妻が主人公。彼女は夫の仕事には無関心で(夫も仕事のことを妻に話さず)、競馬には全くの素人、友人の競馬誌記者と二人で、事件の渦の中に巻き込まれていく。
1982年の作品(江戸川乱歩賞受賞作)で、競馬(というより競走馬育成の話だが)を題材にして、競馬には素人の女性を主人公にしているところが、30年後に読んでも新しい。友人の女性の競馬誌記者のキャラクターも、今読んでも全く古びていない。
ミステリーとしての出来は、乱歩賞落選作の『あした天気にしておくれ』の方が一枚上かもしれない。ただ、『焦茶色のパステル』は、事件とその解決を通して、主人公の思いを丁寧に語っている点で、単なるミステリーにとどまらない、小説としての魅力があふれる名作だと思う。
ミステリー小説に「タイトル賞」というものがあるなら(実際あってもいいと思うのだが)、これは永遠のベスト1候補だろう。
そして、読み終えてみれば、このタイトルが内容的にも最もふさわしい(これ以外のタイトルはあり得ない)ことがわかる。この作品にこのタイトルをつけた岡嶋二人が、どれほどの思いとエネルギーを注ぎ込んだか、読むとしみじみと伝わってくる。
牧場で突然起こった猟銃の乱射、巻き込まれて2頭のサラブレッドと共に死んだ競馬評論家の妻が主人公。彼女は夫の仕事には無関心で(夫も仕事のことを妻に話さず)、競馬には全くの素人、友人の競馬誌記者と二人で、事件の渦の中に巻き込まれていく。
1982年の作品(江戸川乱歩賞受賞作)で、競馬(というより競走馬育成の話だが)を題材にして、競馬には素人の女性を主人公にしているところが、30年後に読んでも新しい。友人の女性の競馬誌記者のキャラクターも、今読んでも全く古びていない。
ミステリーとしての出来は、乱歩賞落選作の『あした天気にしておくれ』の方が一枚上かもしれない。ただ、『焦茶色のパステル』は、事件とその解決を通して、主人公の思いを丁寧に語っている点で、単なるミステリーにとどまらない、小説としての魅力があふれる名作だと思う。
新装版が出て、カバーイラストが良くなった。
同じ作者で競馬を巡る話なら、「明日天気にしておくれ」のほうが、誘拐、身代金と素人にも分かりやすいキーで物語を構成している分、分かりやすかったように思います。
逆に競馬が好きな人なら、物語の核になる要素が、旧式システムを前提とした「明日天気にしておくれ」よりも、現在に通じる(だろうと思われる)ものなので、より楽しめるかもしれません。
岡島二人のファンになったきっかけがこの本です。
実は私競馬もの、大嫌いなんです。昔自転車競技をやっていた関係上、競輪場に
しょっちゅう行っていたのですが、それこそ無我夢中。無我夢中で走れば走るほど、
それにBetする連中が許せない。それが募って、競馬、競艇の関係は読む気にも
ならなかったのです。
それが、この小説だけはあっという間に読み終わってしまいました。この清涼たる、
というと変に感じると思いますが、すっきりした読後感は何なんでしょう。
読ませるんです。これが。まるで囲碁を全く知らないのに夢中で読んでしまった
ヒカルの碁みたいに。凄い引き込み力。ぐいぐいと力強い。これが岡島二人です。
全体に軽いタッチで運ぶ口調はスムーズで、つい読みすごしてしまいますが、わざと
インパクトを与える文章を配置する。それにだまされた伏線がいくつもあるのです。
競馬を知らなくても、どきどきさせる、パステルは一体?って謎が意外なところから
解けて行く。
ここから始まり、奇跡のコラボ岡島二人の最終作品まで、約2週間で読んでしまいました。
回想で、この作品の生みの苦しみを読みましたが、それも本当に面白かったです。是非、
Okazimaワールドに入るこの一冊をお勧めします。文句なし100点です。