常々日本がここまで豊な国になったのは何故かとかんがえていた。
現代に生きていると特に強くおもう。他国に比べて勤勉ということもない。創造性がたけているわけでもない。
そんな問いに対するひとつの答えが本著であるのではないかと思う。
主人公たちが無私で捨て身で人を助ける姿は心が震える。
しかし、そのような極限まで自分を犠牲にして人のために生きることは常人にはなかなかできることではない。
私は無私の主人公達に動かされ、無私に近づいた多くの人々こそ無私の日本人であり、この国の力の源泉ではないかと考えた。
どの国にも偉人たちがいるが、その偉人達に心動かされてしまう多くの日本人の中にある無私の心が強さであると気づかされた。
無私の日本人 (文春文庫) (日本語) 文庫 – 2015/6/10
磯田 道史
(著)
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本の長さ384ページ
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言語日本語
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出版社文藝春秋
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発売日2015/6/10
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ISBN-104167903881
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ISBN-13978-4167903886
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
貧しい宿場町の行く末を心底から憂う商人・穀田屋十三郎が同志と出会い、心願成就のためには自らの破産も一家離散も辞さない決意を固めた時、奇跡への道は開かれた―無名の、ふつうの江戸人に宿っていた深い哲学と、中根東里、大田垣蓮月ら三人の生きざまを通して「日本人の幸福」を発見した感動の傑作評伝。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
磯田/道史
1970年、岡山県生まれ。2002年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。現在、静岡文化芸術大学教授。史料を読みこみ、社会経済史的な知見を活かして、歴史上の人物の精神を再現する仕事をつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1970年、岡山県生まれ。2002年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。現在、静岡文化芸術大学教授。史料を読みこみ、社会経済史的な知見を活かして、歴史上の人物の精神を再現する仕事をつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2015/6/10)
- 発売日 : 2015/6/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 384ページ
- ISBN-10 : 4167903881
- ISBN-13 : 978-4167903886
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Amazon 売れ筋ランキング:
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2019年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を手にしたらあとがきのところをよく読んでほしいです。この本に掲載されているような人物について書こうと思った筆者の思いが、とてもわかりやすく書いてあります。
真っ先に読んでもあまり本文のネタバレになるようなことは書いてないので、問題ないと思います。
(筆者の)生まれた子供が大きくなるころには、日本は経済的な豊かさにおいて、まわりの国々に追い越されているかもしれない。地震などの自然災害大国でもある。
経済的に大きな問題に直面した時、日本人としてどういう哲学を持って、どう生きて行くのかと言う視点で、筆者は語りかけます。
わたしは日本の将来を憂えることはありましたが、他国に負けないためには現実的にどうすべきかを考えることはあっても、筆者のような視点でこのことを考えたことはありませんでした。
この本は、GDPなどの経済的な競争に勝つことがイコール人として幸せになることではないということを、思い出させてくれました。
最後に、書かれている人物名や歴史用語などを表す漢字は難しくて、読めなかったり意味がわからないところも多かったです。歴史家である磯田氏にもっと噛み砕いてわかりやすく書いてほしいと願うのは無理かもしれないので、編集段階でルビを多めにふってくれるとか、より読みやすくなるように配慮してくれていたらよかったと思いました。
真っ先に読んでもあまり本文のネタバレになるようなことは書いてないので、問題ないと思います。
(筆者の)生まれた子供が大きくなるころには、日本は経済的な豊かさにおいて、まわりの国々に追い越されているかもしれない。地震などの自然災害大国でもある。
経済的に大きな問題に直面した時、日本人としてどういう哲学を持って、どう生きて行くのかと言う視点で、筆者は語りかけます。
わたしは日本の将来を憂えることはありましたが、他国に負けないためには現実的にどうすべきかを考えることはあっても、筆者のような視点でこのことを考えたことはありませんでした。
この本は、GDPなどの経済的な競争に勝つことがイコール人として幸せになることではないということを、思い出させてくれました。
最後に、書かれている人物名や歴史用語などを表す漢字は難しくて、読めなかったり意味がわからないところも多かったです。歴史家である磯田氏にもっと噛み砕いてわかりやすく書いてほしいと願うのは無理かもしれないので、編集段階でルビを多めにふってくれるとか、より読みやすくなるように配慮してくれていたらよかったと思いました。
2018年10月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一番は、穀田屋十三郎が良かった
前半は、9人の粘り強さ 懐の大きさに圧倒され応援し、後半は勘定方の萱場のやり方に悲痛なくらい腹が立ち、そのあと陣内の心得 最後までの生き方に息を飲み 脱帽しました。
お下知をしたためた巻物を読む陣内のあたりから、涙が止まらなくなりました。
人間は尊きものであり、他の尊き人間を苦しめてはならない、という理念が 萱場の心まで動かした
浅野屋陣内、十三郎の最後に安堵しながら
これほどにまで深く強く 世の中を浄化させた人物が、この国の歴史の中にいたことは、現代の私達に、生きる情熱と覚悟を与えてくれるように思いました。
磯田さん、さすがです
前半は、9人の粘り強さ 懐の大きさに圧倒され応援し、後半は勘定方の萱場のやり方に悲痛なくらい腹が立ち、そのあと陣内の心得 最後までの生き方に息を飲み 脱帽しました。
お下知をしたためた巻物を読む陣内のあたりから、涙が止まらなくなりました。
人間は尊きものであり、他の尊き人間を苦しめてはならない、という理念が 萱場の心まで動かした
浅野屋陣内、十三郎の最後に安堵しながら
これほどにまで深く強く 世の中を浄化させた人物が、この国の歴史の中にいたことは、現代の私達に、生きる情熱と覚悟を与えてくれるように思いました。
磯田さん、さすがです
2017年12月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読後感激しました。近時の我々日本人は”己の我のみ主張、特に金、金ばかり、金権第一主義に陥っている。先人を見習い、己を捨て他者をいたわる心をわすれている。我々全て自己反省の気持ちを蘇らせる秀作書。