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無名 (幻冬舎文庫) 文庫 – 2006/8/1

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商品の説明

内容紹介

父が脳の出血により入院した。ゆっくりと、だが確実に衰えてゆくその横顔を私は飽かずに眺め続けた。父と過ごした最後の日々。自らの父の死を正面から描いた書き下ろし長編。沢木文学の到達点。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

一合の酒と一冊の本があれば、それが最高の贅沢。そんな父が、ある夏の終わりに脳の出血のため入院した。混濁してゆく意識、肺炎の併発、抗生物質の投与、そして在宅看護。病床の父を見守りながら、息子は無数の記憶を掘り起こし、その無名の人生の軌跡を辿る―。生きて死ぬことの厳粛な営みを、静謐な筆致で描ききった沢木作品の到達点。

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登録情報

  • 文庫: 309ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2006/8/1)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4344408284
  • ISBN-13: 978-4344408289
  • 発売日: 2006/8/1
  • 梱包サイズ: 15 x 10 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4 39件のカスタマーレビュー
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カスタマーレビュー

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トップカスタマーレビュー

形式: 単行本
89歳で亡くなった沢木氏の実父への鎮魂の作。
抑えた筆致でしかし渾身の息子の想いがこめられていて感動をよんだ。
88歳の米寿を祝う席で父が「少し長く生きすぎてしまったかもしれないな」と言う言葉に作者は無名で何事も為さず一合の酒と一冊の本を読むだけだった父の「無名の人の無名の人生」が決して長すぎなどしなかったことを、どうにかして父に知らせる方法はないかと考え始める。
そんな父が発病し、やがて死が遠くない事を漠と悟った作者は父に生きるはりをもたせるために、句集を出すことを考える。
結局は句集は間に合わず父は亡くなってしまうが、父亡き後に句集の編纂にあたる作者は、父親の句を一つ一つ選び拾っていくうちにそれは「父の骨を拾いなおしている」ような気がしてくる。
この作品はそう言う意味においても父の想い出を一つ一つ拾い集め、悼み、父の骨を拾う作品であると思った。
作中の介護の様子がまるで私の父親の時を思い出せて身につまされた。
作者が当初思い立った
「無名の人の無名の人生」が決して長すぎなどしなかったことを、どうにかして父に知らせる方法はないかと考えた」
ことがこうして奇しくも鎮魂の書として世にでたことは深い意味を持つ。
私が、病床の父の背中を熱いタオルで清拭していた時、父が「お父さんはね、死ぬの
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投稿者 カスタマー 投稿日 2003/9/23
形式: 単行本
家族のことを書くというのは場合によっては自分のことを書くことよりも難しいのではないだろうか。他人であって自分のような、でもやはり自分とは違うような。どこまでが主観でどこまでが客観かも掴みにくいような気もする。しかし、沢木さんは主体に近づきすぎることなく、しかし確かにわかる愛情を持って父親を中心とする自分の家族について描いている。今までにもご自身の家族について触れられた作品はあったと思うが、そのどれよりも静かに暖かい作品だと思う。
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投稿者 ryouga_m 投稿日 2013/10/27
形式: 単行本
「私」は、父の病床に寄り添いながら、父の詠んだ俳句を集め、それらを整え、句集を作ろうとする。
「私」は句集作りを通し、父の人生をたどり、その死を受け入れようとしたのだろう。
句集は、父の死後に完成し、親しかった人々に送られた。

しばらくして、「私」が集めきれなかった俳句やエッセイがあったことを知る。
父とは、1冊の句集ではとらえきれない存在なのであろう。
句集作りの後も、「私」の父への旅は続く。

この本が発行された2003年に購入したが、母が亡くなり、父が一人暮らしになった直後だったので、
父の死を扱うこの本を読むと、父まで失くしそうで読めなかった。
あれから10年が経ち、とうとう読むことになった。
父の死を受け入れる導き手としたかった。

この作品は教えてくれた。人の死を受け入れるとは、続く旅なのだ、と。
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形式: 単行本
 58歳から俳句をはじめた沢木耕太郎の父は、65歳でふっつりと作句をやめてしまった。「なぜやめたのか」と問う沢木に父親はこう答える。「俳句は溢れるものを短い詩形に押し込めるために無理をする。押し潰し、削ぎ落とす。だが、無理をすることで逆に過剰になってしまうものがある」と。これは沢木の作品評のようにも受け取れる。沢木は父が俳句をやめたことに対し、こう思う。「確かに潔い。しかし、創作には、そうした潔さとは別の執着心が必要なはずだった。~続けること、続けられるということ、それがもうすでにひとつの才能なのだ。父にはたぶんそれがなかった」。
 この作品は、父の生き方、考え方を述懐し、父からの影響、父と自分の関係、父と自分の違いに思いを馳せ、結果的に沢木自身の生き方、考え方をも浮かび上がらせている。
 沢木は幼い頃から父親の膨大な知識量に畏怖の念を抱いて育つ。その父親は若い頃の一時期、小説家を目指したこともあったが、自己顕示欲、執着心の無さから「無名」のままの生涯を終えることになる。沢木は「父に有名性への憧れはなかったのだろうか。(あったとしたらそれがなくなったのは)いつのことなのか、私にはわからない」と綴っている。しかし、それは息子がジャーナリストとして名を成した事と無関係ではないはずだ。この親子の関係は一見他人行儀にすら見えるが、文学を、映画を、スポーツを、酒を、さりげ
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