昔、日本でも堀江さんが、太平洋ひとりぼっちという本で有名になったが、これは火星が舞台の、ひとりぼっちのお話。
しかし、このワトニーという主人公は、一人っきりで火星に残されたからといって、死と向き合い、悲壮感にとらわれ、壮絶なサバイバルをするかといえば、そうではなく、むしろ一人でいるのが苦にならない感じで、かなり楽天的の感じで、火星の中での生存をめざす。
あえて言えば、アキバ系オタク宇宙飛行士みたいなかんじで、いろいろな科学的知識を駆使して、ジャガイモを作り、ベットルームを作り、車を改良して、救難場所まで何千キロもたびをする。
いろいろな試練があるたびに、持ち合わせた科学的知識により困難を克服していくのは、ロビンソンクルーソウと同じで、こういう置いてきぼり系サバイバルの定番かもしれない。
しかし、他のクルーの置いていった70年代のテレビ番組や、ディスコサウンドがバックグラウンドとなり、すごい軽いノリで恐怖を乗り越えるのは、かなり今風で面白い。
リドリースコットの映画を見て面白かったので、きっと原作がいいからだと思えたので読んでみたが、かなりあっさりして読みやすかった。中国の協力を受け入れるのが、かなり批判されていたが、今の米中の関係だと不自然でもない。
専門的な科学的検証から見たら、ご都合主義になるかもしれないが、
近い将来、人類が火星に行けるようになるかもしれないし、火星は怖くないという設定は、いいんじゃないかと思える。
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