夕霧と落葉の宮、雲居の雁とのすったもんだというか、なんというか、もうすこし優雅な言い方があるかもしれませんが、夕霧と落葉の宮エピソードが7巻から続いて描かれています。そして紫の上の死とそれに続く源氏の悲嘆の1年が描かれています。とうとう本編が終わりました。
雲居の雁が夕霧から文を奪い取るところには国宝源氏物語絵巻の影響を感じました。
落葉の宮や雲居の雁のあり方、彼女らに対する源氏の批判に対して紫の上が感じる反発はやはり20世紀末の作品だと思いました。
雲隠れもすこし描いていますね。
美しい世界でした。
内容紹介
紫(むらさき)の上(うえ)との永遠の別離(わかれ)。最愛の妻は最期に幸せだったのか。晩年の光源氏(ひかるげんじ)は紫の上ひとりを愛し、静かに満たされた余生を過ごそうとする。しかし最愛の妻は、もはや彼の愛から解放されることを望んでいた。そして病床の末にこの世を去る。源氏ひとりを残して……。
著者について
大和 和紀
3月13日生まれ、札幌市出身の魚座。O型。1966年、「週刊少女フレンド」より『どろぼう天使』でデビュー。『はいからさんが通る』で第1回講談社漫画賞を受賞。「源氏物語」を基に描いた『あさきゆめみし』は、少女漫画の枠を超えて高い評価を得ている。他に『ヨコハマ物語』『N.Y.小町』『ベビーシッター・ギン!』『紅匂ふ』など人気作多数。
3月13日生まれ、札幌市出身の魚座。O型。1966年、「週刊少女フレンド」より『どろぼう天使』でデビュー。『はいからさんが通る』で第1回講談社漫画賞を受賞。「源氏物語」を基に描いた『あさきゆめみし』は、少女漫画の枠を超えて高い評価を得ている。他に『ヨコハマ物語』『N.Y.小町』『ベビーシッター・ギン!』『紅匂ふ』など人気作多数。